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都市部での車規制はやりすぎ

2010年から10年間ほとんど毎週日曜日の朝読書会に出かけた。会は朝9時からはじまるというもので場所は赤坂から渋谷そして新橋へと変わった。場所は変わっても会にくるメンバーはほとんど同じだった。わたしは変化をつけるためにときどき車で1時間かけて都内に向かった。新橋の汐留駐車場に駐車した。日曜日の朝は道路も駐車場も混雑していることがなくドライブを兼ねての読書会だった。

日本橋から新橋の間にバイバスとしてのトンネルがある。トンネルの中には東京駅や銀座に用事があるひとのための駐車場がある。京橋、宝町、東銀座、銀座と数か所ある。最近気づいたことでいくつか駐車場が閉鎖されてしまった。駐車料金は30分間で200円とそれほど高くないのに。なにかあったのだろうか。

最近海外では都市部へ車を入れさせないような政治活動が行われているという。もともと欧州・米国では16歳で運転免許証をとることはひとつのステータスだった。それは大人になること。親から独立できる証。また自分はなんなのかを表現する道具でもあった。ところが若い人の車離れが進んでいるという。

免許証取得数は減り年間の走行距離が減っているという。理由としてはネット社会が進んだこと。映画は映画館に出かけなくてもストリーミング・サービスを利用する。車を所有して維持していくのに150万円以上かかってしまうことで負担が大きいこと。そして二酸化炭素の排出に懸念を示すともいう。Z世代ならではのライフスタイルだ。

そのような動きに乗っかって政治家が車の規制キャンペーンをくりひろげている。都市部の一区画を排ガス区画として規制する。そこに乗り入れるためには料金がかかるようにする。道路を封鎖する。無料駐車場を廃止する。車線を少なくする。さらには道路があったスペースを利用して公園をつくるという政策を掲げている。

こういった都市部の区画を排ガス区画、混雑しない区画、あるいは15分地帯というようにしている。15分というのは自転車で端から端までかかる時間と距離をさしている。

わたしはこのキャンペーンは少々やりすぎだと考えている。どちらかというと反対である。理由としては車のオーナーが車両税や重量税を支払いそれを資金にて道路を整備している。歩行者やサイクリストは税金を支払ってはいない。都市計画において歩行者やサイクリストを優先するということはないのではないか。

例えば普通車2.5リットルのガソリン車の場合は車両税を毎年5万円支払う。2年毎の車検において重量税がかかる。そういった支払いをして道路の整備をする資金を出している。

都市計画は各自治体にまかされているだろう。東京では都庁が主導をしているはずだ。高速道路や一般道路をどのようにするかというのはなにを基準にして設計するのだろうか。車のオーナーを想定して道路というのは敷かれるはずだ。歩行者やサイクリストも道路は使うだろう。しかし道路は車が使うのであって側道を使うというのが前提であろう。

ただ道路交通法上は弱者を守るという前提のため交通は歩行者が一番優先されることはまちがいない。ただしなにも今の税金や都市計画に逆行するような政策を唱えなくてもいいだろう。

銀座や東銀座の駐車料金がかなり安くなっていることは助かる。日本橋にあるコレドは三井ショッピングカードがあれば1時間は無料で駐車できる。ここにきて週末・祝日でも適用されている。これも駐車場を使うという需要が減っているためだろう。

おそらく若い人たちは公共機関を使うことをが多く都内に出かけるのに車を使うことはない。ただそうだからといってアメリカの都市部やロンドン、パリで起きているような反対キャンペーンを東京で唱えることはない。

車を法の下でどこにでも止めれるという自由というものはある。そこまで規制することはないだろう。