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オーケーの銀座出店に物申す

コロナ過になり早くも3年半が過ぎ去ろうとしている。始まった当初には4年かかるといわれていた。ということは来年の3月にはコロナ過というのは終わり、次第に忘れ去られていくであろう。忘れたくても忘れられないのはこの間に起きてしまったウクライナ情勢である。これによってあれだけ抑えられていた物価にとうとう火がついてしまった。

食費や光熱費への影響は大きい。我が家でも女房がひたすら努力している。ガス代は前年に比べて千円ほど安くしている。料理の時間やお風呂を沸かす時間を工夫しはじめた。そして水道料金も月3千円ほど安くなっている。それは洗濯をするときにお風呂の水を再利用するようにしたからだ。そして電気代にしても昼間のエアコン温度を28度にして使用を抑えている。

それでも食品の値段があがったため家計へのダメージは大きい。

あるオンラインイベントでオーケーというディスカウントストアの銀座出店について話題になった。このイベントに参加してきたのはわたしを含めて6名。構成は中年男性3名。中年女性3名。バランスのいいイベントだった。出題をしたのは女性だった。

オーケーの銀座出店は合点がいくのか。銀座というのはどういうところなのか。どういう人たちが集まるところなのか。ディスカウントストアの出店は意味があるのか。これをどう評価するか。そういったところだった。そこは賛否両論であった。

私の意見ではディスカウントストアが銀座に出店をすることには反対である。むしろナンセンスであると密かに思いながらだまってほかの人の話を聞いていた。その理由は以下のとおりである。

まず銀座というところには不釣り合いであること。それは銀座はファッションの店が多いこと。エルメスやルイヴィトンをはじめとするブランド品を扱うお店が大半である。ビジネスの発祥地として知られていること。そこにディスカウントストアが入ってくることはおかしい。

その銀座にはファッションモデルや映画スター、そして銀行員や経営コンサルタントといったビジネスの最前線をいくひとたちが集まる。そういった銀座に来る人たちのイメージというものがある。そういったひとたちが500円の弁当をお昼に買って食べるというのはおかしい。不釣り合いであろう。いい服を着ていいバックを持ったモデルはワンコイン弁当は食べないであろう。食べたとしたら若い女性の夢が奪われるのではないか。

次に銀座に出店をするということはビジネスで勝負をするということと同じである。これから東京でそして世界に向けて日本のビジネスを展開していくという意思表示である。そこにディスカウントストアがまぎれこんでくるというのはおかしい。なにかしらの意図があるのかもしれない。しかし銀座のような土地代やレンタル費用の高いところにディスカウントストアといった薄利多売をするところがきても企業戦略としておかしい。

投資に合わない。合わないことはだれの目にも明らかではないのか。経営者はちょっとおかしな経営判断をしたのではないか。

そして最後にこのディスカウントストアの出店を許可した中央区の区長と東京都の知事にもなにかと一言たずねたいものだ。これはちょっと物を申すといったほうがいいのかもしれない。合法的ではあろうがどういう理由で許可したのだろう。中央区には銀座以外のところもある。そこにディスカウントストアを出店させればいいであろう。わざわざ銀座におかなくてもよい。日本橋でもディスカウントストアの出店はよくない。

東京のイメージを壊すことにはならないか。例えばあの出店した界隈は東京マラソンや箱根駅伝のランナーが通過するところでもあろう。テレビやネットで中継するときに銀座のディスカウントストアは目立つ。そういったプロモーション活動ではあるが、むしろ逆の不釣り合いなお店としてとりあげられる。

銀座というところはディスカウントには合わない。

いくらコロナ過やウクライナ情勢で物価高になろうが銀座というところは銀座なのである。パリのジャンデリゼ通りやニューヨークのタイムズスクエア、パークアベニューといったおしゃれで都会派のひとたちがファッションで楽しむところ。そこになんらか不釣り合いなものを出してしまった。銀座はここまでするほど出店離れが進んでいるのだろうか。

1980年代のバブルのときは銀座のソニービルは日本で一番地価の高いところで知られていた。マキシムドパリといった当時ランチで2万円するようなところもあった。

そのようなところに40年後の今日ディスカウントストアができるとは。大学生の読者の皆さんはどのような感想をお持ちだろうか。銀座というところはファッションの銀座であってほしい。あるべきだというのがわたしの意見である。それよりももう銀座の役割は終わり、むしろ表参道や渋谷、あるいは近くであれば丸の内、そちらにシフトしたといえるのだろうか。

週末にちょっと散歩しながら考えてみてほしい。