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ゆうちょ銀行でしてはいけないこと

今から50年近く前、わたしは、はじめて預金通帳というのを手にした。その手帳を使って預金するには、本人を認証のために必ず印鑑を使った。小学校の卒業記念には、卒業生全員に印鑑が配布されて大事に使っていた。今日において印鑑を現金の出し入れに使うことはなくなった。

この貯金というのは、郵便局でできるというとてもすぐれものであり、全国各地でできる。郵便は全国に届く。これは日本の通信手段としても世界に誇れるもの。これを構想してからたった1年足らずでつくりあげたというのだから、当時の施策としても成功。日本人なら誇れるもののひとつであろう。

わたしがその20年後にアメリカに留学した頃のこと。留学生といっしょにビジネスの勉強をした。その中でベネズエラの友人から不思議なことを聞いた。日本では郵便はどのくらいの時間をかけて届くのか。わたしは、3日もあれば、どこにでも届くと答えた。ベネズエラでは、70年かかることがある。受取人が死んでいることがある、と。

こんなことってあるのか。それでは、通信、それに伴う金銭のやりとりができないではないか。ほとんどが相対でしか成立しない。日本はとても発達している。

ただし、最近、ゆうちょ銀行の店舗内においてとても不思議な光景に出くわす。これはやめた方がいいというものがある。それをこの文章で書いてみよう。ひとつは、ATMを使って小銭を預金しないこと。次に窓口で担当の人と長話をしないこと。そして高額紙幣である1万円を持ち歩かないこと。そしてゆうちょ銀行との取引のおいてどうしたらいいのかを書きます。

最近になって、ゆうちょ銀行のATMでは、小銭による預入には手数料を徴収するようになった。それまでは、50枚までであれば、1円、5円、10円、50円、100円、500円と6種類を認識して機械的に無料で預け入れができていた。それがいまでは手数料がかかる。

どうしてこのようにしたのか。窓口にいって聞いてみた。すると窓口の説明によると小銭の受け口に貨幣を一度に大量に投入する人がいる。そのため、機械が故障をするという。その修理代がままならない。たとえ、数枚であったとしても、小銭が油で汚れていたり、なにかが付着していたのなら、機械は認識できないことがあり、ATMは止まってしまう。

後に待っている人たちに迷惑がかかるという。それがわからない預金者がいて手数料を徴収するようになったという。まさに防御策である。これは、迷惑行為のひとつであろう。50枚までなら、窓口でできる。窓口はほとんどが暇であり、それほど時間がかからない。

窓口にいっていろいろと処理を助けてもらうのは構わない。ただし、ときどきお年寄りが窓口のひとに向かって世間話を始めてしまうことがある。世間話などをするところではない。簡単なあいさつ程度ならまだしも、身寄りの変化であるとか、あるいは、近辺で起きた事件や事故の話をし始める。空いているのなら数分であればいいが、長々とするのはよくない。

それが首都圏の一部、千葉県であるとか、埼玉県で見られる。これはよくないであろう。用件さえ済めばいいのであって、窓口の効率を阻害するようなことがあってはいけない。ゆうちょ銀行は民営化された民間企業であって、社会的な交流をするところではない。

最後に高額紙幣である1万円を何枚も持ち歩いてゆうちょ銀行と取引しないようにしたい。窓口やATMで1万円札をあずけたり、引き出したりするのはよくないであろう。なるべく現金を使わない方がよいであろう。

この高額紙幣の管理コストがままならない。これからの低額取引はキャッシュレス。5000円くらいまでの決済であれば、キャッシュレスのほうがよい。店もそのほうが喜ぶ。それは、店側が機械をレンタルし、現金でない決済手段を推進しているため。

ただ、店によってはその対応が進んでおらず、あふれるばかりの電子マネーに混乱していることがある。それでもほとんどの店、特に食事をするところ、安価な物品を購入するところでは、3種類の電子マネーで問題なくできる。交通系のSUICAかPASMO,流通系のnanacoかWAON,そしてEDY。そのうち、どれか3つくらいで残高を低く、数千円にしておけばよい。チャージは、ほとんどのコンビニでできる。レジでも対応している。

ゆうちょ銀行においてもスピードが求められている。小銭を預けるのであれば、一度に50枚まで、それもあらかじめ、自分で数えて置いて、窓口のトレイに配列すれば、処理も簡単にできる。キャッシュカードで完了。通帳は持って歩く必要はない。

窓口で世間話を長々としないこと。そして1万円札を何枚も持ち歩くことはない。都内で仕事をするのに、毎日、財布を持ち歩くこともなかろう。食事と簡単な買い物であれば、財布はいらない。

50年が経過して、日本の誇れる郵便制度は変化した。その制度のひとつ、預金においてもゆうちょは変わらなければいけない。その流れを後押しするためにも、通帳を頻繁に持ち歩いたり、印鑑を使って少額の取引をする必要はもうなかろう。ショッピングというのは、週末に銀座や渋谷でクレジットカードを使ってするものであろう。

ゆうちょ銀行で新しい手数料を課金するというのは、サービス課金ではなく、機械を故障させるといった迷惑行為を撲滅したいという背景がある。こうあってほしくない。取引する先の事情を考えて、なるべくキャッシュレスでいきたい。