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不眠を抱えている人へ

私自身、20代の頃は寝れないというときはほとんどなかった。どんなときでも大抵は布団に入ると寝れた。それほど物事に心配になることはなかった。コンピュータというものを手にしたのは20代後半であり、それまでは、会社の上司にコンピュータを使ってみるかといわれても拒むことさえした。運動もそれなりに好きでテニスや水泳をしたりして身体を動かしていた。

それが30代の後半になったころ、どうもよく寝られないという日が続くようになった。11時ごろ布団に入ってもなかなか寝られない。寝つきが悪い。そして夜中に何回か目が覚めるようになった。そして朝、何度もアラームが鳴っても起きることが億劫になり目覚めが悪くなった。

どういうことかというと布団に入ってから、1時間、2時間しても寝られない。いわゆる入眠が悪くなった。そのため、夜中の12時をまわって1、2時にならないと寝ていないという状態だった。そして夜中に何度か急に目が覚める。目覚めるとそれは真昼のときのような感覚であった。それでも真夜中の2時から4時というのは寝ている時間。何度も床にはいっては、起きた。そうして朝をむかえる。7時であり、もうすでに食卓には朝ごはんが並んでいる。それを食べてしばらくして出勤する。

そうしていると目覚めるのだが、なにか身体がだるい。そのだるさが1週間、2週間と続く。何かがおかしい。そのために医者のところにいった。

この文章では、私自身の経験をもとに長く続いた不眠、いわゆる不眠症について書いてみます。要点としては、あまり寝られないようでしたら早めに医者の所にいく。そして医者のいうことをよく聞く。そしてできればカウンセラーにも会ってみる。そしてなるべく早いうちに不眠の悪循環を断つ。そういった内容です。

まず、医者の所にいくと現在の症状をいいます。私の場合は、神経内科というところで先生が状況についていろいろと聞いてきます。それに対して、質問内容をよく理解して、端的に答える。できれば具体的な数値を使うとさらにいいでしょう。無理に数値をこしらえる必要はありません。

すると先生がある程度の内容を聞いたあとに薬剤を使ってみるかどうか提案してきます。軽い不眠の場合は、入眠用の薬と睡眠持続用の薬の2種類が出ます。前者でよく使われるのがマイスリー。後者はユーロジン。いずれも処方箋、つまり医者の承諾がなくては手に入れることのできない薬です。しかも薬には大きさというものがあって、マイスリーでもグラム数の大小がある。ユーロジンにおいても同じです。

それらを処方されたとおりに服用する。だいたいは2週間分くらい出ます。そして2週間経過したら、必ず、医者のところにいって症状を正確に伝える。勝手に医者にしゃべらないことです。聞かれたことだけを短く答える。そうすると医者の方から判断してくれます。

ここで大切なのは、必ず処方されたとおりに服用して、医者のところにいって経過を伝えることです。そうして医者とお付き合いをすることです。飲み始めたら勝手にやめてはいけない。やめてしまうと睡眠のリズムがまた悪くなることがあります。

そうやって若い時のリズムが取り戻せたのならいいでしょう。ところが私の場合は、そうではなかった。なにか心配事があり、将来のことが不安になることがあった。そうしていると8時くらいまでに夕食を終えた後にコンピュータを使うようになる。そのため、スクリーンを眠くなるまで見つめてしまう。お風呂に入って、軽い音楽を聴くようなことをしなかった。そのため、スクリーンの覚醒作用により、目がさえてしまった。

お医者さんは、夕食後、お風呂に入り、そのあとはコンピュータをやめてみましょう、といいます。そういった忠告は必ず守った方がいいでしょう。

そして次第に睡眠のリズムがもとにもどるようになり、だいたいは11時から6時くらいまでの7時間は寝れるようになればいいでしょう。この7時間、できれば8時間くらい、布団に入っているのがいい。私の場合は。それが2週間、1か月、3か月と続くようであればいいはずです。

ところが寝れるようになっても日常の仕事で調子がでない。なにか気分がすぐれなく、だるい日が続く。これが2週間以上、継続的、慢性的に続くとしたらカウンセラーに会うといいでしょう。私の場合は、会社のカウンセラーに会っていました。それほど気にしていなかったこともあり、相性のいいカウンセラーに会える何度か予約をとりました。

医者と違い、産業カウンセラーですので薬のことはそれほど知らないはずです。むしろ仕事との向き合い方、人との関わり方、そして日常の生活習慣について健康に持っていくようにアドバイスをしてくれます。

そこでは、なるべく症状を伝えて、生活リズムを整えるようなアドバイスをもらう方がいいでしょう。私の場合は、もともとは明るく楽観的に物事を考える、のんびり派でしたけれども、リーマンショックの後はややネガティブに物事を考えるようになってしまった。そこでカウンセラーに会うようになりました。

わたしのように自分に合ったカウンセラーに会えればいいのですけど。会えなければ、会えるまで探した方がよい。それは、カウンセラーによって随分と助かることがあるからです。それは悩みを話すこと。

悩みを話すことは恥ずかしいことではなく、むしろだれにでもあることです。それをできれば具体的に話す。そうするとカウンセラーの方がまず、理解してくれます。そうしてよいカウンセラーですとこうしましょう、ああしましょう、とアドバイスをくれます。その悩み(問題)を伝えて、それからそれに対する解決策(アドバイス)の提示がいくつかあるのがよい。ひとつはほしいものです。それからは試行錯誤。

試行錯誤を2週間くらいはしてみましょう。そうするとなにかと悩み解消のきっかけになるかもしれません。そこで私の場合にあったこととして、カウンセラーによっては解決策を出さないひとがいることでした。そうなるとただ悩みを聞いているだけ。それではアドバイスになりません。こちらは日常生活のリズムを整える、仕事の悩み、人との関わりについて話をしているのですから、必ずアドバイスをくれるひとでないと選ばないようにしました。

わたしといっしょに考えましょう。これはいつまでたっても悩み解消にはならない。

不眠症の薬が処方され、いいカウンセラーにあったとしても、まだ不眠は続くことがあります。その場合は、運動をしてみるのはどうでしょう。身体を疲れさせれば自然と眠くなります。このある程度、運動をしておくというのはことのほか有効なことがあり、私の場合は、最初はテニスでした。ただ、テニスもいつもできるわけではなく、ランニングにしました。

このランニングというのはおすすめです。いまではそのランニングでさえウォーキングにしていますが、ランニングというのをはじめて3年くらいしたころによく寝れるようになったのです。さすがに20代のころの睡眠はとれないのですが、11時から8時間寝れるというのは1週間のうちに何度かとれはじめ、そうすると服用していた眠剤も次第にやめるようになった。

そこでこの眠剤のやめ方です。医者に相談をせずに勝手にやめてはいけません。医者には必ず、やめたい、どうしたらいいか、ということを相談しましょう。それは、眠剤というのは、少しづつやめていく薬であって、一気にやめてしまうとよくないそうです。しかも場合によっては半分に割ってみたりしていく。あるいは処方剤を半分の分量にしてもらう。そういったことが必要です。

というのは、眠剤は血液にある程度、血中濃度が上がらないと効果がでないといいます。そういうことを知っているのが医者ですからまず、医者には相談した方がいいでしょう。

眠剤、カウンセラー、そして運動と書いてきました。わたしも睡眠についてはずいぶんと詳しくなりました。いまでもときどき調べ参考にしています。例えば、Dr. Matt Waler の Google Talk です。ちょっとだけ意識すれば、わたしのように、どうでしょう17年近く、あまりよく寝られなかったということはなくなるのではないでしょうか。

よく寝れないという方へ、何かの参考になりますように!