病気にはならないように

  中学、高校と皆勤賞。皆勤賞(かいきんしょう)ってこういう字を書くんだっけ。ちょっと怪しい。しかしこれが一日も休まずに学校にいくということであればよい。わたしは中学校のときに学校を休んだことがない。高校に入ってからも欠かさず学校にいった。つまり学校で授業のある時は休んだことがない。それは中学と高校、あわせて6年間、バレーボールをしたことにある。

だいたい放課後の4時くらいから練習が始まる。中学の時は外で練習をしていた。体育館というものはなかった。そのため雨が降ったら中止。それがどちらかというといい休養になっていたのかもしれない。練習をして家に帰ると日が暮れていた。しばらくするとお腹がすいてしかたがない。練習のない時は4時くらいからごはんを食べていた。

高校のときはさらに悪かった。どんなにご飯を食べてもお腹いっぱいになったことはない。常に大盛りご飯を食べていた。弁当を作ってはくれたがいわゆるドカベンであって、あれ以上大きい弁当箱というものはなかった。それでもごはんを残したことはない。必ずきれいに平らげた。

大学においてもそれほど大きな病気をしたことはなかった。お腹が痛くなった経験もそれほどないし、風邪薬を飲んだこともない。どちらかというと健康な体格をしていた。

ところが東京にきて働き始めて30歳くらいになってから、急にいろいろな病気になった。この文章では丈夫だったわたしがどうやって病気になっていったのか。ひょっとしたら読者の皆さんの参考になるのかもしれません。そこで病気にだけはなってほしくない。そんな願いを込めて書いてみます。これだけ避けることができれば東京での生活は快適といってよいでしょう。しかしそれがそれほど簡単ではない。そんなところです。

3点あります。ひとつはコンピューターを使った仕事。次に球技、つまりボールを使ったスポーツ。最後に週末の余暇の過ごし方です。ほんとうにこれらをクリアできれば病気にはならないと思います。

コンピューターを使った仕事


27歳くらいから会社でコンピューターを使った仕事を始めました。職員の各席にコンピューターが配置され、机にすわるとキーボードと緑のモニターがあります。ところがこのモニターを見続けている時間が長い。常に電源がオンにされており、暗くなることがありません。30歳くらいになると近視が進んできました。

わたしは目がよかった。中学、高校は両眼は1.5でした。近視といわれたことはない。しかし30歳くらいになると近視がどんどんと進みやがて眼鏡なしでは運転してはいけないということになった。そこから肩こりがはじまります。目が疲れ、肩こりがひどくなりました。ここまではだれにでもあることであり病気とは言えないのかもしれない。

しかし35歳くらいになるとお腹がいたくなることが結構ありました。下痢が続き、会社でも座ってられないときがあった。健康診断をしてみるとどうも便秘と下痢を繰り返すというような状態になっている。わたしにとってはお腹がいたくなったことがなかったためとてもショックだったことを覚えています。

40歳を過ぎるとそこからさらに悪くなり、会社を休まざるをえなくなります。発熱が続き、薬を飲んでもなかなか治らない日が続く。そうすると家で休んでいるしかない。仕事のことは頭から離れることなく、家で悶々としているだけでした。なぜこれほど体調がすぐれないのだろう。どこに無理がかかっているのだろう。そんなことが長く続いた。

ボール・スポーツ


そうなると週末には好きなテニスをしよう。そうやって35歳のときから近くのテニススクールに通うようになります。テニスというのはゲーム性があり面白いスポーツです。ある程度できるようになるとはまるスポーツのひとつであって適度にやれば健康維持にはよい。とくにすがすがしい5,6月、10,11月に練習をしてゲームをする。そしてシャワーをあびたときの爽快感はたまらないものがあります。

やがて会社の同僚に誘われてゴルフをはじめるようになります。打ちっ放しで練習をしてコースに出る。あさ6時にクルマで出かける。すると8時くらいからスタートできます。途中、昼食をとってホールアウト。お風呂にはいって食事をして解散。夕方5時くらいには帰宅をする。このサイクルができあがります。

しかしこういったテニス、ゴルフというのはいいことばかりではない。けがも多いスポーツでそれにより病気になってしまうこともあります。テニスの場合は冬にでもやる人がいて肉離れをすることがある。そうすると3日くらいは歩けない。歩けないとどこにもいけないために家にいるだけになります。また上腕二頭筋を痛めることがある。これは冬に多い。ちょっとした無理が肩にかかり筋肉が断絶してしまう。そのため整形外科クリニックにお世話になる。

おそらくバレーボールを含め、テニス、ゴルフは続けてやったとしても20年くらいで止めた方がいいでしょう。私の場合はこれらがそこそこできてしまうためついつい無理をしてけがをしてしまった。それにより体調がさらに悪化してしまったというのがあります。

週末の余暇


最後に週末の余暇の過ごし方に失敗したことで病気を招いてしまったことが言えます。月曜日から金曜日まで目一杯働いて金曜日には同僚と都内で飲みに行く。それはそれは遅い時間まで飲み明かす。すると帰宅するのは10時過ぎ。そこから週末に入ります。そこで週末にもどこかにでかけることをした。そのなかで家族サービスとしてディズニーランドにいったことがよくありました。大丈夫だろうと思って女房と子供といく。ふたりは楽しそうに遊んでいる。

ところがわたしは仕事の疲れが取れていないにもかかわらず同じように遊んでしまう。家に帰って寝るだけであってもディズニーランドの中で興奮していたこともあり疲れはとれていない。日曜日はゆっくりと起きてのんびりとしている。そういったことが続いた。しかし疲れはとれず、平日の日中はぼーっとすることが多くなりました。

ディズニーランドにいって遊んでいてはいけなかったのだと思います。これは家族をつれて旅行に行ったことも含まれます。家でだらだらしているだけならよかった。しかし疲れを残したまま週末を遊びに明け暮れてしまうと病気になります。やがて平日は頭がくらくらしてめまいのようなものを感じるようになる。週末の興奮や余韻が残ったまま平日を迎える。それはよくない。しかし家族のためについついやってしまったことがあります。

土曜日、日曜日はだらだらと過ごした方がよかった。また、ボランティア活動などせず、ストレスをかけないように退屈にしていればよかったと思います。ボランティア活動というのは善意活動であってなにやよいことをする。それで気持ちがよくなるといった誤解があります。しかしながらそれほど楽しいことばかりではない。わたしが日曜日に浅草で行ったボランティア活動。それは外国人旅行者を相手に観光案内をするというものでした。43歳から18年続けたものです。しかしあれをそれほどやってはいけなかった。

まとめ


これらのことからいえるのはまずコンピューターを使った仕事は目を酷使する。そのためたいへんなストレスがかかるということです。そのため、毎日に加えて、週末には目を休ませなければいけない。スマホなどはやってはいけないということです。次にボールスポーツはよくない。それよりは簡単にできる運動がよい。例えばランニングやウォーキング。夏場の水泳。そして自転車くらいでよい。なかでも公園を散歩するのが一番良いでしょう。加えて比較的長い間、ぼーとしている。瞑想ならさらにいいでしょう。

そして休日は退屈にしていること。あまりはりきらずに好きなことをして家でだらだらと過ごす。そうでないと病気になります。

計算したことはありませんが、わたしにとっては35歳を過ぎてからの体調不良、病気との戦いはそれはそれは長いものでした。いまでもそこは後悔しているものです。

目を休める。簡単な運動をする。そして休日は退屈に過ごす。これができていたら、またあれほどアクティブに過ごさなければ、病気にならなかったともいえます。読者の皆さんにとって参考になりますように。