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ファイナンスと経済の落とし穴

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経済学部に所属する大学生向けに書いています。金融や経済で気づいたことです。 抑制と均衡(Check and Balance)とは権力が特定部門に集中するのをさけ各部門間相互の均…
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#仕事

移民政策は緩和しない

わたしは人口問題がクローズアップされたころに大学講師になった。その年は2011年。あの東日本大震災が起きた年でもあった。震災の2か月後にはじめて東京都めじろ台駅から少し離れたところで講義をした。留学を奨励する内容で国際人としての心構えを説明するところだった。留学を前提にして国際的な仕事をする。できれば起業家精神を発揮する。きわめて困難な道筋を示したものだった。 その前提としてこれからアジア諸国を含めて多くの人たちが日本に来て仕事をするようになる。その人たちとどう仕事をしてい

IMFで働くという選択肢

38年前の夏にアメリカから帰国。東京で仕事を探していた。何かをしなければならない。アメリカでのいろいろな経験を活かして何かできないか。そのくらいぼんやりとした考えであった。留学を振り返ってやはり授業でやったことに近い仕事。それは国際連合で働くことだった。なんかかっこよさそうに聞こえるけど東京での筆記試験はそれほど簡単ではなかった。 どこが試験会場だったかは忘れた。ただ試験問題はなんとなく覚えている。国連が果たす3つの使命。平和、経済開発、人権。それらの目標に向けて自分は何が

SVB破綻から推察する銀行で働くということ

40年前にアメリカから帰国して仕事を探していた。とくにあてもあるわけではなくかったぱしから電話をかけて面接をとりつけた。なかなかうまくいかない。いかないけど面接でちょっと思い出深いところもある。それは浜松町駅に直結する東芝。そこの最上階に面接に行くとオレンジジュースが置いてあった。どうぞということでおいしくいただいた。その後東芝にいくことはなかった。これはいまからすればよかったのかもしれない。 職探しは難航した。気晴らしに飯田橋にあるユースホステルに泊まった。夕食後にいろい