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ファイナンスと経済の落とし穴

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経済学部に所属する大学生向けに書いています。金融や経済で気づいたことです。 抑制と均衡(Check and Balance)とは権力が特定部門に集中するのをさけ各部門間相互の均…
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#アメリカ

アメリカの巨大エコノミー

ちょっと前になるだろうか。コロナ過になる前の事であろう。2019年前後であったことは確かだ。リーマン・ショックから10年が経過した。あれ以上の打撃はない。しかもアメリカ国内にあれだけ数のいる経済学者がだれも指摘できなかった。それでわたしはアメリカの経済のことが気になり、これからどうなっていくのかということを調べた。 調べていく過程においてどうも一つの国の事ばかりで何かしら理解が進まなかった。そこで日本の経済のことも調べてみた。経済の指標の中で経済力、つまり国の力を示す指標は

あやふやな経営学の専門分野に注意

30年前にジョージア工科大学を卒業してMBAをとった。1993年6月30日に卒業をして帰国前にカナダ旅行をした。これが最後のカナダになるな。きれいなアイスフィールドパークウェイを家族でトライブする。最初で最後。そして最高のドライブだ。そんな思いでカルガリーに向かった。そして今日それはほんとうのことになりあれ以来カナダにいくことはなかった。 わたしたち家族は1週間の旅行のあとにアトランタにもどり家具を処分して日本に帰国した。3週間の準備期間後に渋谷にある日本コカ・コーラに就職

アメリカが持つ活力の根源を探る

30年前にアメリカのビジネススクールを卒業。卒業までに猛スピードで突っ走ってきたことで何かを持ち帰って日本に帰ってきた。6月末にジョージア州アトランタを飛び立ち実家のある千葉県東葛地区へ帰った。3週間の準備期間を経て渋谷にある日本コカ・コーラに就職。毎日片道1時間の通勤時間を使っていた。満員電車は北千住と西日暮里間で最悪だった。 わたしが持ち帰った何か活力に満ちたエネルギーは急速に失われていった。渋谷の地下一階にあるオフィス。その中の雰囲気は最悪だった。ドメドメと悲観的なオ

銀行破綻後も規制強化せず

2007年くらいから始まった金融危機。ニューヨークにあったリーマン・ブラザーズの経営破綻はだれもが記憶していることだろう。当時は金融機関による無謀な貸付や住宅ローンの崩壊がとりだたされていた。リーマンという投資銀行の中でも優秀な人材を集めていたところで金融派生商品(ディリばてぃぶ)を扱っていた。ほとんどだれでも豪邸が買えるようなうそっぽい話がささやかれた。うまくいくはずはない。 大銀行の倒産により連邦準備銀行(中央銀行)は税金を投入して救済しなければならなかった。銀行の不祥

260兆円規模の経済政策を支持

1990年にバブル経済が崩壊し土地と株の神話が消えた。それまで投機的なマネーゲームをしていた一般投資家や機関投資家は一機に損失を計上した。日経平均株価はバブルの好調時には3.8万円をつけていた。もはやそんな株価がつくことはない。2000年になると失われた十年といわれた。経済は回復することなく2007-9年にはリーマンショック。多くの人が職を失った。 2011年には東日本大震災。そして2020年になるとコロナウィルスによる経済停滞。2022年からはウクライナ情勢が加わった。日