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クラシックギター、次なに弾こうか?(音楽史編)


弾きたい曲を弾くべき

 レッスンでは生徒さんに
教科書やエチュードとは別に
できるだけ自分の弾きたい曲を
どんどんリクエストしてもらって、
それらを並行して進めていく
スタイルをとっています。

 ギターを始めたばかりの頃は
何を弾いていいのか、あるいは
何を弾くべきかわからないものですが、
少し腕前が上がってきたり、
ステージ経験をしてみれば、だいたいみんな
次はあれ弾きたい!これ弾きたい!と
言い出します。
これは、とても健全なこと。
今では、Youtube等でカッコいい曲、
キレイな曲を見つけることも容易な時代
になりました。
しかし、選択肢が増えたことはもちろん
よいことですが、その分
何から手をつけていっていいのか
わからなく悩んでしまうということも
あるでしょう。

 生徒さんが選曲で悩んでいるとき、
ぼくはこんなアドバイスをします。
なんらかの基準を持って、
カテゴリー分けをして、とりあえず
その各カテゴリー内の代表的な曲を
やってみるとか。


カテゴリー分け

 例えば、時代によるカテゴリーであれば、
ルネサンス、バロック、古典派、
ロマン派、印象派、
近代、現代などと分類してみる。
国によるカテゴリーでもいい。
スペイン、ドイツ、フランス、ブラジル、
アルゼンチンとか分類して勉強してみると
明らかに各国の音楽的特徴がみえてくる。
とりあえず、様々な時代、国、作曲家の
代表的(特徴的)な曲をまんべんなく
やってみるのはオススメです。
ギター音楽全般を俯瞰してみるといった
イメージ。

 偏りなく弾いて、ある程度数をこなしていけば
自分の嗜好や、得手・不得手なんかも
自覚できてくるからその後の
選曲もやりやすくなると思う。


音楽史はおもしろい

 ここでは、時代(音楽史)カテゴリーを
少しだけ深掘り。
以下は、以前レッスン用に作った
音楽歴史年表です。

 今を生きるぼくらがクラシックをやろうと、
ジャズをやろうと、ロックをやろうと
やはりどうしたってギリシャ、ローマ時代から
続くいわゆるヨーロッパ音楽の歴史や音楽理論の
系譜の延長線上にいるのは間違いない。
むしろ音楽史という枠だけではなく
その1つ上のフェーズである
ヨーロッパ史とセットで考えた方が
わかりやすかもしれない。
失われた千年と呼ばれた中世を
スペイン国土回復運(レコンキスタ)に
よっていちおうの終焉(1492)を
迎えたヨーロッパは
ルネサンス時代へと突入。
この明らかなヨーロッパのターニングポイントは
文化、芸術そして音楽の進化にとっても
非常に重要な時代だ。
そんなヨーロッパ史に想いを馳せて
ルネサンス以降の各時代の音楽を
聴き、弾いてみればきっと、
自分の演奏が今までと違ってくるでしょう。

 ギターを学習している方には
各時代の音楽の特徴を理解して
自分の趣味嗜好、
そして今持っている演奏技術等、
加味しながら選曲するという喜びを
知ってもらいたいと思います。

ルネサンスとギター 動画

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