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富に惑わされず貧しさに動かされず権勢に屈しない(孟子)資中筠 愛国と普遍的価(2017/12/22)

資中筠(1930-)(中国社会科学院 元社会科学院米国研究所長)談談愛國
2018/01/09upload  (録画 2017/12/22 北京)
  1930年生まれ 幼稚園のとき「我的家在松花江上」(有名な抗日の歌)を行き帰りに歌った。それは中国各地で歌われたとする。上海の租界で小学生の時、校長先生が教科書の変更に反対して日本人の特務に殺された。自分は幼くて行かなかったが、抗日のため戦いに身を投じる人は多かった(:投筆從戎)。 海外から戻ってきて、資産を国に投げ出す人も少なくなかった(:毀家紓難)。 皇帝の時代、文官は死を覚悟して皇帝をいさめた(文官死於給皇帝提意見)。 (知識分子がいかに愛国の先頭に立っていたかを述べたあと)我覺得說知識分子最愛囯 這話沒錯。(最後に国を去る自由も与えられている今、愛するに値する国とは何かが大事だということを暗に繰り返し問いかけた。)

資中筠(1030-) 中国的文化復興和啓蒙  2011/11/05
        世紀大講堂 
        我們的西化可以了。物質的西欧化はそれでよいとして、普世價值(普遍的価値)として自由、平等、人権、民主に話を広げている。自由とはほかの人の自由を妨げないことだとする。自由権の一つである投票権が中国の国民に与えられていない。中国の国民はまだその程度なのか、ということも暗に指摘している。孔子をどうあつかうかについて、異民族支配の時代に孔子が重視されたこと(訳者注釈 その意味は異民族の支配者にすれば儒家が上下の秩序を尊重させることは都合がよかったこと)、非孔子の時代と思想が活発だった時代(訳者注釈 思想的な自由と儒家の考え方に背反する面があること)が重なることを考えるべきだとする。葛兆光の研究への着目を指摘している。知識人の在り方について、逼良爲娼(良い人に悪いことをさせる)という言葉を引いて剽窃 剽竊を戒めた。また孟子を引いて(滕文公下)その言葉につきるとした。富貴不能婬,貧賤不能移,威武不能屈(,此之謂大丈夫)。(富に惑わされず、貧しさに動かされず、権勢に屈しない、そのような人であってこそ志を遂げることができる人といえる)



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