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胡耀邦 マルクスは完全ではなかった 1984/12/02

这是胡耀邦同志在全国宣传部长会议上讲话的一部分。1984年12月2日。胡耀邦文選、人民出版社、2015年, pp.561-570, esp,562-564,566-568.

p.562 十一届三中全会以前の相当長い間、我々の全党全国の工作は、つまり我々のすべての工作は、階級闘争のため(为纲)のものだった。異なる段階において、軽重の仕方に違いはあったが、しかし根本の指導思想からいえば、すべて「階級闘争のため」であった。当時あらゆる部門が、組織部門であれ、宣伝部門であれ、政府の各部門であれ、軍隊の政治部門であれ、階級闘争を中心とすること(围绕)が必要で、そのために仕事をした。経済部門もそれを避けることはできず、そのため全党は中央と同じ調子で歌わねばならなかった。「階級闘争さえやればいい(一抓就灵)」が非服従は許されなかった。そこで政治運動は絶え間なかった。注意を要するのは、「階級闘争のため」に行動するには、たとえば政治工作部門、宣伝部門、政治法律部門など一部の部門に頼り突出させることが必要だったことである。まさにそうであったがゆえに「文革」が開始されると、老宣伝部門、老政治部門の幹部は、たちまち引き下ろされたのである。誰に替えられたかって?康生、陳伯達、張春橋、姚文元らだ。そこで我々は
p.563  こうした教訓を固く忘れてはならない。現在の宣伝部門の同志は、「階級闘争のため」(とすることの)自己の部門そして政治工作部門、政治法律部門に及ぶ影響を過小評価すべきではない。この方面の多くの考え方や仕方は長い時間をかけて形成された。この目に見えない「幽霊」を過小評価してはならない。もちろん、現在のそれらの部門の幹部が良くないというのではない。問題は、長い時間の間、我が党の中に、幾つかの部門の中に、「階級闘争のために」(という考え方の)影響、仕方、習慣の力があったことを、けっしてあなどってはならないということである。この問題をはっきり見れば、なぜ現在工場のなかで、学校のなかで、多くの政治工作幹部、宣伝幹部が工作に不安があるかを、相当程度理解できるだろう。彼ら中間の一部の同志は安心できない、いろいろな原因がある。その中には重視すべきものがあり、真剣に解決すべ気問題がある。例えば一部の党組織は思想政治工作を軽視しており、問題に対し長期討論解決を図っていない。これは重要な一つだ。しかし今述べた宣伝幹部、政治工作幹部が新たな情況、新たな任務、新たな方法に慣れていないこと、これもまた重要な原因だ。
 それでは、現在我々の党国家この全体は何をするのか?(それは)四つの現代化(四個現代化   訳注: 工業、農業、国防、科学の現代化 四化ともいう)であり、生産力を発展させることであり、二倍に増やすことである。これが最大の任務であり、またこれが全局面(全局)であり、この問題について、鄧小平同志は多くの重要な話をされている。彼は述べている、すべて四つの現代化を中心とすべき(要圍繞)である、四つの現代化に有利かどうか(役立つかどうか)をすべての仕事をすることが正しいか否かの基準(標準)とせねばならないと。彼はまた四つの現代化こそ最大の政治だと特に述べている。なぜこのように言わねばならないのか?過去長期間、政治は「階級闘争」であり、「色を変えないことを保証すること」であり、人々の思想を乱すことだった。鄧小平同志はまさにこの点について、社会主義建設時期においては、四つの現代化が最大の政治であること、我々のすべての仕事の是非を判断(衡量)する基準であると、
p.564   明確に述べている。これは我々の党の指導方針上、確かに一大変化であり、(これは)われわれ建党以来、経験したことがない情況である。(中略)

p.566  現在、理論の把握と実際問題との連携について話してみよう。理論はどこから探すのか。もちろん読書するべきだ。マルクス主義の古典著作をよむべきだ。この数年読書、マルクス主義の学習が提唱されている。このことはされてよいことだ。全党の同志がみな読書をするべきで、実際の工作を指導する同志は必ずいくつかの必要な理論書を読むことを重視するべきだ。とくに新たに入党した若い学生、さらに思想政治工作や宣伝工作をする同志はさらに自らもう少し多くのマルクス主義の著作を読む必要がある。マルクス主義の古典は大変多く、幾つかの主要なものを選び、しっかりと学ばねばならず、特にマルクス主義経済理論についてより多く学ばねばならない。同時に、現代科学技術や、経営管理の知識をさらに努力してより多く学ばねばならない。まとめるなら真剣に読書し、理論武器を掌握することが、我々社会主義現代化建設の偉大な事業にとってとても重要だ。
 当然ここで言う必要があるのは、マルクス主義の基本原理、人類歴史と資本主義社会の基本理論についての(关于)マルクス主義は正確だということである。しかしマルクスが当時社会主義社会についてさまざまに考えたこと(设想)は、完全なものではなかったということである。マルクスはもともと未来社会のあれこれを予想すること(設計)には反対だったが、それはまさに彼の思想の本質(本色)である。かれはまた幾つか考えている。例えば、社会主義は生産手段(生産資料)の公有制の基礎上に建設されること。これは当然正しい。しかし彼は社会主義条件のもとでなお商品経済があるとは思わなかった。それ(社会主義条件下で商品経済は存在しないとマルクスが考えたこと)は我々の実践と大いに異なっていた。(マルクスの)『ゴータ綱領批判』を読んだ人は言うかもしれない。現在(党)中央は修正主義を行っている、マルクスは(社会主義条件下で商品経済はあると)言っていない、と。それは大きな誤解だ(大错特错)。マルクス主義の基本原理は正しいが、しかしこの基本原理は、時代の発展に応じて不断に発展するものだ。マルクス主義は科学であって、科学は停滞はできず不変(不前的)ではないのだ。マルクスの社会主義社会に関するもろもろの考え方は、教条としてはならない。過去の人(前人)は、我々後の人の実践を知ることはできない。マルクス=エンゲルスは自ら社会主義を経験できなかった。レーニンは行ったがとても短かった。彼らの社会主義についての考え方が、のちの実際と合致することは不可能だ。彼らとこのようにかけ離れた今日のわれわれの実際が合致することは不可能だ。それゆえにマルクス主義を学習するには、実際と結合させ研究と分析を加えることが必要だ。学習は頭脳を豊富にし指導実践のためであるが、今日なお使えるものは堅持し、今日活用できないものは必ず創造的に発展させるというように、注意して(活用できるものと活用できないものとを)はっきりわけることが必要だ。これがまさに正確な学習態度だ。もしもこうせず、旧態以前と、履物に足を合わせていると、我々は頭の固い(食古不化 訳注:古代文化を学んだものの理解応用できないという意味なので、消化不十分なという意味にも使う)教条主義者になってしまう。教条主義的態度で、今日中国の四つの現代化(四化)問題を解決できるだろうか?マルクス主義の古典著作でどんな病気でも直せると誤解してはならない。

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