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高幡不動

    平安初期に円仁による開基と伝わる。室町時代とされる仁王門。続いて現れる不動堂(建武二年1335年大風で被害を受け山中より現在地に康永元年1342年移設)。いずれも関東では指折りの古建築である。不動堂奥の奥殿には、11世紀末平安時代制作とされる木造不動明王像が安置されている。像高2.858M 光背4.198M。重要文化財。像形は大変見事。その頭部から見つかった文書は暦応二年(1339)のものとされる。歴史的経緯は調べていないが山門は小ぶりで、庶民的。寺を囲む壁がないことや、道路に面して山門があって、右手に受付があってすぐに祈祷は不動堂というコンパクトさは、風格という点では少し損をしている。
    高幡不動の五重塔は、春の国宝祭りのときに昇降できるという。この塔は昭和55年1980年に桜建設という地元の建設会社が建設。設計は渡邊保忠という人。地盤から相輪上端までで39.8M。内部は螺旋階段になっていて壁面にはレリーフがあるとのことである。第二次大戦後の五重塔としては、四天王寺、浅草寺に次いでの建設とされる。いずれも鉄筋コンクリート製である。これら昭和の五重塔の建設会社、高さなどは以下の通り。
 四天王寺 大林組 昭和34年1959年竣工 塔高39.2M  相輪部12.3M
    浅草寺 清水建設 昭和48年1973年竣工 塔高52.65M  軒高32.8M
 高幡不動 桜建設 昭和55年1980年竣工 塔高39.8M
    京王線高幡不動下車徒歩5分。

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