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円安が止まらない!一時1ドル121円に。証券マンは今何をすべきか。

令和4年3月23日

円安が止まりません。
6年ぶりに1ドル121円になりました。 

ずっと円高で苦しんできた日本からすれば、円安はいいことのように感じる人も多いと思います。しかし今の日本は円安を喜べなくなりました。

何故か。
それは円安が日本人が貧しくするからです。

昔円安は日本人を豊かにしました。それが今は変わってしまったのです。

そもそも豊かになる、とか貧しくなる、とはなんでしょうか。

それはGDPが増える事、減ることです。

GDPは国民、企業、政府の所得の合計でもあります(減価償却費の項目もあるのですが気にしなくていいです)。つまりGDPが増えると言うことは我々の所得が増える事でもあります。

ではなぜ昔は円安でGDPが増えたのか。

それは輸出が増えたからです。

よく勘違いしている人がいるのですが、輸出の額が増えると、増えた額がそのままGDPに足される訳ではありません。

『輸出−輸入』の額が足されます。

つまり輸出をすると国民の所得は増えますが、逆に輸入をすると減るんです。

今日本は円安なのに輸出が増えない一方で、海外から石油や食糧は買わないといけないので貿易赤字になってしまうんです。

なぜ円安になのに輸出が増えないのか。

それは海外に売れる財やサービスを生産する供給能力がなくなったからです。

昔は外国人が日本に欲しい財やサービスがありました。繊維から始まり、鉄鋼、半導体や日本車、テレビや冷蔵庫などの家電、カメラ、ゲーム機やゲームソフト、ウォークマン。数え上げればキリがありませんでした。

今の若い子は信じられないでしょうが、メイドインジャパンは世界の憧れでした。

今はそれが無くなってしまったんです。

ゲームも半導体も携帯電話もSNSも、日本は海外に買ってもらえるものが作れないんです。辛うじてガソリン車はまだ稼げてますが、電気自動車は全く稼げてません。

先程、供給能力がなくなったと書きました。供給能力とは何か。

それは『資本』のことです。

資本とは財やサービスの生産設備です。高速道路や新幹線、ダムや港などの社会資本や、企業の工場など民間資本があります。

なぜ資本が無いのか。それは投資してこなかったからです。

なぜ投資してこなかったのか、それは需要がないからです。

なぜ需要がないのか、それは政府が30年以上も財政を引き締めているからです。

緊縮財政のせいで日本はもう海外に売れるものが作れないんです。

ただ勘違いして欲しく無いことがあります。

それは日本人が馬鹿だからとか、堕落したからこうなったのではないということです。

むしろこの30年間日本人は縮小していく所得のパイの奪い合うためにブラック企業という言葉が生まれるくらい本当に一生懸命に働きました。 

どんなに会社に尽くしても終身雇用は崩壊し、年功序列も守られなくなりました。手当や退職金も減らされました。リストラもされました。

それでも一生懸命働きました。

しかしどんなに過酷な環境で、精神を壊すくらい追い詰められながら仕事しても、政府が緊縮財政を続ける限り絶対に全員が豊かにはなれないんです。

貧しくなった日本人は消費しなくなり、企業は儲からないから日本に投資しなくなりました。

投資がないから資本がなく、資本が無いから6年ぶりの円安でも海外で売れるものが作れなくなりました。

政府は増税、緊縮財政を続けるとはっきり言っていますから、この流れが今後ますます加速していくでしょう。

さてそんな中、証券マンは今何をすべきでしょうか。

それは大事な自分自身や周りの人、お客様の資産を政府から守ってあげることです。

具体的には海外に、特に世界最大の資本を持つ米国に持っていくことだと思います。

少なくても日本に資産を置いておくよりはよっぽど将来役に立つと思います。


ここまで読んで頂きありがとうございました。

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