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タイ人との仕事で気づいたこと

今回も海外出張ネタです。舞台はまたしてもタイですが今回は改めて気づかされた事を書きたいと思います。

いつものように「行ってこい」という指令の後、以前現地でお世話になっていたローカルスタッフ(タイ人)の方が定年で引退するというお話を聞きました。この方はまだ僕が海外で仕事をするということに慣れていないころから優しく常に助けていただいた恩人のような方です。

そんな話を聞いておいて黙っているわけにはいきません 早速なにかお土産になるようなものを買い込んで準備しました。幸いこのときの任務は2週間くらいかかりそうで週末をはさむことになりましたので事前にその人と連絡を取り合い休日に会う約束を取りました。

そしていざ出発! まあ もうこのころには慣れたもんですよ

そして業務自体は順調に進んでいよいよそのお方とお会いする週末がやってきました。事前に電話するとレストランを予約しておいたから来てくれとのこと なんと 本当は僕が予約など手配しておもてなししようと思っていたのに・・・・こういう一歩遅かったというところが僕のダメなところなんですよね。

約束の場所に行くとなんとそのお方はご家族全員でいらっしゃいました。そして最初に僕のことを紹介してくれたのですが彼は僕のことを先生と言って紹介してくれました なんでも 一緒に仕事をしていく中でやはり日本流の事前の段取りや問題発生時の対処方法や考え方など随所に日本流が入っていたのだと思います 彼はそのやり方がこれまで常識と思っていたタイ人のやり方とは違っていてとても刺激を受けとても勉強になったと言ってくれたんです。

とても感激しました まさかそんなふうに思ってくれていたなんて

しかし・・・・その話を聞いて改めて考えさせられました

確かにタイ人と一緒に仕事をするとちょっと違うなと感じるところがこれまで多々ありました。

僕たち日本人は「段取り8分に仕事2分」ということわざがあるように 事前にあらゆる準備を行いますよね 現場での作業は最小限になるように事前に設定や機材の配置や人の動きや役割などなど

うまくいかなかった場合なども考慮し次の手、更にその次の手なども用意していくんじゃないかなと 必要な機械なども予備を持参したり データも壊れた場合を想定しバックアップを別のところに残し置いたりと

特に僕の場合はアウェー(海外)で仕事をするわけですから事前に想定されるあらゆることに対応できるように準備しておかなければならないわけで

とにかく現場での作業を最小限に を常に考えていると思われますがタイ人にとってこれが斬新だったようです 事実として現場でトラブルが起きても素早く対処できたり、一見意味がなさそうな物でも役に立ったりと

しかし一方で僕の方も勉強になったことがあります それはもしかしたら日本人が忘れてしまった「応用力」とでもいうんでしょうか 彼らはそれを持っています

例えば 日本の町の電気屋さんや車屋さん 昔は故障した際に原因を見つけて壊れている部分を修理していたと思います そしてその修理内容は原因を特定しなければわからないので原因を見つけてから最適な方法を考えることになります

でも現代の修理屋さんはどうでしょうか、サービスマニュアル的なものが完備され それに従ってトラブルシューティングを行い(その前に機械が自己診断しますね)特定した場所の部品をおもむろに交換して終了ですよね

まあ 機械が複雑になってきたからしかたないし効率的でもありますよね

でもそれがあたりまえになってしまってどうやって修理しようかと考えることもなくなってきたように思えます。指定された工具がないとできない、指定された交換部品がないとできない、指定された測定機器がないとできないなどなど

ところがタイ人はあらゆるものを使って修理やトラブルを解決しようと試行錯誤します。

「段取り8分の仕事2分」が行き過ぎると事前に想定したこと以外のものが起きると途端に対処ができなくなるというんでしょうかね この想定外のことが起きた時に対処できる「応用力」というのを今の日本人は忘れてしまってるような気がしました それを改めて気づかせてくれたのはタイ人でした。

もちろんすべての日本人がそうだとは思わないですが昔に比べると「応用力」は低下しているように感じます。

今の日本はとにかく効率重視 無駄なものを徹底的に省いて最終的には利益につなげる そんな流れのような気がします でもはたして遠い将来をみたときそれだけで良いのかと いろいろ考えるきっかけになったエピソードでした

ではでは


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