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動物番組と食物連鎖

なぜか立っている動物が好きだ。ペンギン。水中ではタツノオトシゴ。

子供の頃1週間に1度は動物番組を見ていた時期があった。例えば、ペンギンが主人公で親ペンギンが子供ペンギンを育てエサを獲る方法を教える。子供がエサを捕れる技を身につけなければ生きのびることは出来ない。親ペンギンが必死になってエサを捕る方法を伝授しようと格闘する。しかし出来たとしても天敵のアザラシやカモメに襲われ捕らえられると食べられてしまう。ああ1匹子供ペンギンが食べられた。親ペンギンは残った子供を必死で守る。たいていそんな感じのストーリーだった。

同じ頃食物連鎖という概念を学校で習った。海の中で陸上でそれぞれ生物が食べる食べられる関係にある。一見全く関係ない植物と動物が互いに食べる側と食べられる側の関係を辿っていくとつながりが見えてくるという仕組みのことだ。

この食物連鎖という概念を知ったとき普段見ている動物番組に当てはめることを想像した。

観た番組はペンギンが主人公だった。その主人公をペンギンを食べるアザラシにしたらどうだろう。アザラシにも親子の関係があるだろう。子供を親が守るのはアザラシも同じに違いない。アザラシもお腹を空くしペンギンを捕って食べないと生きていけない。また、アザラシにはアザラシの天敵がいるだろう。サメかも知れないしシャチかもあるいは人間かも知れない。これで同じ番組を作ったら子供アザラシが獲物のペンギンを獲って食べる術を身につけました。ヨカッタヨカッタ。で、終わるのではないか。その結論はオリジナルの番組と全く正反対の結果となる。

今考えると自分はアイロニーに富んだ可愛げのない子供だった。

それはともかく。今世界中を騒がせているウイルスにしても同じことが言えるのではないか。ウイルスは人類の敵という共通認識で世の中は動いている。しかし本当にそうだろうか。もしかしたら見えないところで知らないところでウイルスは人類が子孫を引き継ぐための役割を担っているのではないか。人間はそれを今現在知らないだけなのでは?人間とウイルスは共存共栄の関係にあり病気が蔓延し表に出て社会問題となるのはウイルスの活動のごく一部分のことではないのか。

例えば、百年後の2120年に今を振り返って言われているかも知れない。

2020年のコロナウイルスで歴史的危機が訪れましたがそのお陰で人間に当時それまでなかった新しい細菌への抗体が獲得されました。我々はそのおかげで今まで生き延びれたのです。なんてことが、、、

昔々食物連鎖という概念を知らなかった様に100年前の2020年は科学技術は未熟で発達していなかったので人類とウイルスの関係についてさほど分かっていませんでした。2020年の当時の社会の混乱は仕方のないことでした、なんて歴史の教科書に載っているのではないかとふと想像した。イヤ想像ではなく妄想か?

食物連鎖は捕食者と被捕食者の関係のつながりだが、ウイルスと人間やその他生物とにも何らかの食物連鎖に相当するつながりがあったとしても不思議ではない。いや我々人類が今知らないだけで密接なつながりがあると考えた方が自然に思える。その人間とウイルスとの関係をいつかウイルス番組として観ることが出来る様になる日が来るのだろうか。

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