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ハバナとアメリカングラフィティー

本格的な梅雨の季節がやってきた。蒸し暑い。暑くて海洋性の気候でハバナを思い出した。

何年前だったか忘れたが冬の季節1月に有給休暇を使ってキューバのハバナに1人旅をしたことがある。何だか思い立って行った先で誰かに会う訳でもない完全な1人旅だった。因みに、カナダのトロントでトランジット(経由)してのハバナ入りだった。

泊まったのはアーネスト・ヘミングウェイがハバナで常宿にしていたホテル。エレベーターが年代物で映画に出てくる怪しげなビルのエレベーターの様に鉄格子の箱でゆっくり上がり下がりする。途中で止まったら閉じ込められるのではないかと最初は不安だったが結局杞憂に終わった。

キューバ🇨🇺は社会主義国としては中国、ロシアと並んで3つ目ぐらいに思い浮かぶ国ではないだろうか。治安はすこぶる良い。夜遅くに空港に着いた。入国手続きを済ませて空港を出るとタクシーしかない。海外の旅行客をボッタクリするでもなく伝えたホテルに最短のルートで連れて行ってくれた。すっかり深夜になったが途中女性が独りで歩いていた。別に珍しい訳でもないみたい。

革命後は経済制裁が続くからだろうか。米の隣国でありかつては米の富裕層がやって来るリゾート地だったがその革命のときから時代が止まったかの様な風景がキューバの首都ハバナでは見られる。

アメ車が古い。昭和40年生まれの自分にとっても見慣れない古さだ。映画「アメリカングラフィティー」に出てくるアメ車がこんな感じだったなぁと思い出す。エンジン音も大きい。知らない筈なのに何故か懐かしい。半世紀は使い続けているんじゃないかと思える車を直し直し大事に使っている。電気部品など最小限しかない昔の車だから出来る芸当だろうか。その古いアメ車の横を目新しい観光バスが通り抜ける。欧米から来る観光客だ。米との国交は無いハズだがそれは表向きなのか。西側から来るツーリストがキューバの重要な経済の柱になっているのだろう。

そう言えば、大好きな俳優ロバート・レッドフォードが映画「ハバナ」でキューバ革命前夜のハバナでカードに興じるギャンブラーを演じていた。南国キューバ。オバマ政権時代に国交回復の一歩が開かれ今後ますます観光客が押し寄せるのだろうか。イヤイヤ、コロナ騒動でどうなるのか。

ノーベル賞を受賞したヘミングウェイの「老人と海」もこのハバナのホテルで書かれたそうだ。3階あたりにかつて使われていた部屋が記念として彼にまつわる様々な展示品とともに訪れる観光客やファンを迎えている。

今思い返して悔やまれるのは当地で勧められた葉巻を試してみるべきだった。タバコを吸わない自分は葉巻も同じものだと思っていた。ハバナから帰って来て後どこかで葉巻はタバコとは違い舌で味わうものだと聞いたのだ。キューバはこの他サトウキビの産地でもありサトウキビを運ぶ線路が残っていた。

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