ストレートネック

ストレートネックという言葉は最近になってよく見かけるようになりましたが、医学文献でも以前から論文として多数の報告があります。

首の関節や筋肉の研究は他の身体の関節に比べると報告の数は少ないのですが、海外では特にオーストラリアの方で専門的な研究が進んでおり、痛みとの関連や関節の動きに関して詳しく知られています。

<首の正常な弯曲を維持するのは首の前後にあるインナーマッスル>

首は身体の中でも非常に重い頭の重みを支える関節なので、ここが弱くなることで肩こりや頭痛の原因にもなりやすいです。また、交通事故後などむち打ち症状とも関係が深いので、重症にならないように知識を持つことは大切です。首のまっすぐの位置というのはいまだに医学的には確立されていませんが、弯曲に関する研究は行われており、様々なことが報告されています。

背骨の首の部分を「頸椎」と言いますが、この 2番目の頸椎の後ろにある筋肉を手術ではぎ取ってしまうと弯曲が少なくなったという報告があります。
首の後ろ側にある深い部分についている筋肉(インナーマッスル)が、首の後ろへ反っているカーブを作るのに適した作りになっています。この筋肉は頸半棘筋といって縦にバンド上に頸椎の関節の突起をつないでいます。

この後ろ側にある筋肉と、前側にある筋肉が一緒に働くことで首のカーブを中間の位置に安定させています。前側にある筋肉にもインナーマッスルがいくつかあり、この筋肉は頸椎のカーブが強くなりすぎる(反り過ぎる)ことを防いでいます。

実際に、この前側にある筋肉の断面積(太さ)が小さいほど、首のカーブの角度が強くなっていた(反っていた)という研究報告があります。

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