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「トリオ編成バンドは自信の表れ」

トリオ編成バンドが好きだ。

最低限の人数で、最大限のパフォーマンスを演じる彼らの演奏は、聴く者の心の琴線を震わせる。

まず人間椅子。

もう30年以上も現役で演奏を続けている日本ロック界の至宝。彼らの演奏の凄さを知ってもらうには、オリジナルの曲よりむしろこの曲が良いだろう。キング・クリムゾンの名曲をここまで再現できるバンドは彼らをおいて他にない。

そして、お次は僕個人的には、世界一演奏が上手いロックバンドだと思っているRush。名曲が多い彼らだけれど、結局のところ、究極のインストナンバーであるこの曲に戻ってくる。三人が三人とも自由奔放に弾きまくっているのに、息はぴったり。ロックのインストナンバーってなんだかつまらない印象があるかもしれないが、この曲を聴けばそんな印象は砕け散るだろう。中途半端なボーカルなど余計なものにすぎない。

さて、次はKings X。特にバカテクというわけではないのに、とてつもなくカッコ良いギターフレーズの連発。彼らの曲はミディアム調のものが多いけれど、だからこそ、ギターフレーズ、特にギタリフのかっこよさが浮き彫りになるのだと思う。とにかくカッコ良い。

そしてお次は、生活密着型ラウドロックバンド、打首。どうしようもなくくだらない歌詞を最高の楽曲に仕上げてしまう彼らの実力はもはや魔術だと言っても過言ではないだろう。浪曲、ラップ、スラッシュメタル、J-pop、、ジャンル大渋滞の複雑な曲構成を仕上げる彼らの演奏能力の高さは疑いようがない。

次は、マニアックなところでこのバンド。

打首のように今でこそ、ジャンルの枠を超えたハードロックを広くラウドロックと表現しているが、DOOMは80年代でこれをやっていた。だからこそ、登場するのが早すぎたバンドだと言われているし、一部の熱狂的ファンの支持を受けただけで、メインストリートには上がれずじまい。スラッシュメタルに、ジャズやフュージョンの要素を入れ込んだ彼らの複雑怪奇な演奏は当時、鮮烈だった。モロタさんは、今でも僕の中では、英雄的なベーシストである。

そして、最後はオモイノタケ。

最近の曲はつまらないものばかりだという僕の意識を良い意味で変えてくれたトリオ編成バンド。

ピアノを弾きながら驚異的な音域を操るボーカルの凄さもさることながら、僕が好きなのは、この曲のベースライン。

フラップとフィルインが印象的なこの曲のベースラインは、ジャズっぽくてお気に入り。

さて、今日は僕がお気に入りのトリオ編成バンドを集めてみた。トリオ編成なので、誰かひとり、歌いながら楽器を弾く必要があるし、その方がバンドのキーマンになることが多い。しかし、三人が三人とも、卓越した演奏技術を持っていないと、最小限の人数で、最大限のパフォーマンスを産むことは不可能だ。

そのせいか、彼らの演奏を見ていると実に自信に満ちているような気がする。

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