2010年ウラジオストク→ハルビン国際列車旅行(1)
中朝国境のビューポイントはほぼ見尽くしたような気がしたので、今度は中露国境にチャレンジ。
今回の日程は、船でウラジオストクに行き、そこからハルビン行きの国際列車に乗車、ハルビンを観光して大連に寄り帰国というもの。船で国外に行ってみたかったというのもこのルートを選択した理由。
その船ルートだが、2004年に富山から乗った船がマニアックに面白かったので、今回もそういうのがあればいいなと思っている。ただ、冷戦時代から存在した由緒ある極東航路は既になく、替わりと言っていいのかわからないが、今は鳥取県の境港から韓国の東海(トンヘ)を経由してウラジオストクへ行く航路がある。境港まで行くのが一仕事だが、鳥取県の列車の車窓から見えた日本海は美しかった。
米子でローカル線に乗り換え。途中に米子空港があり、そこへ向かう人たちはいたが、これから船に乗るような様相の人たちは見当たらず。
境港駅からはシャトルバスがある。やってきたのは境港市のマイクロバスに、何かいろんなものを張り付けたもので、とってつけた感満載。いきなり脱力。このバスには十人ほど乗車。ビジネスマン風の日本人数人のほかは第三国人のバックパッカー。
産業港らしい何の面白味のないところを走ってターミナルに到着。このターミナルもとってつけた感が相当なものだが、富山の伏木港が、ターミナルさえなかったことに比べるとよほど力が入っている。ここで船のチケットを受け取るが、応対をしたのはロシア人らしき女性。日本の港にもかかわらず一瞬何語で話そうかと思った、何語も話せないくせに。
待合室はロシア人で一杯。その後観光バスで韓国人が到着。利用者の比率としては韓国人5、ロシア人3.5、日本人1、第三国人0.5といったところか。
船の中。話し相手がないので、メシ、読書、ふて寝の繰り返し。
乗船二日目。半島の東海岸の東海(トンヘ)に寄港。ここで韓国人は下りるが、新たに別の韓国人が乗船。おそらく目的地は白頭山(ペクトサン。中:長白山)
東海港も産業港なのか、山積みのコンテナぐらいしか目につかないつまらない港。日本人もみなここで降りてしまい、一人っきりに。停泊中は甲板で読書。決して水着のお嬢を覗きに行ったのではない。
浦潮が目前に。
潜水艦C-56博物館。ウラジオストクは、ロシア人にとっては夏季保養地っぽい感じもするが、見どころがそう多いわけではない。そんな中で、こういうキナ臭いブツは貴重な素材。これがロシアだ!Это Россия!
浦潮上陸後の散策。ひとりシベリア出兵。
消防車フェイクの大統領専用車(想像)。うっかりロシアの重大国家機密を撮影してしまった。KGBが日本まで私を処分しに来るに違いない。来るなら来い! 来ないなら来るな!
寿司屋とかカフェとからしいが、外壁の絵からそれを想像するのは困難だ。
鳥取県の事務所らしいが閉まっている。今日は天皇誕生日ではないはずだが。
どんよりとした海を眺めていると、もう帰ろうかという気分になってくる。
この日はナホトカまで行ってみようかと思ったが、駅前で待機しているタクシーのオヤジが、バスターミナルまでの運賃について「ベリーファア」とか言ってべらぼうな値を言ってきたので、行く気をなくした。
仕方ないので、街中をふらふら。しかしウラジオストクは坂が多いので、歩くだけで疲れる。
夏らしい景色。
でもやっぱり、モスクワから遠く離れた僻地という雰囲気は感じられる。このままでは中国に人海戦術(移民)で取り返されかねない。
わかりにくいが、入り口で白いシャツを着た東洋人が固まっているが、彼らは北朝鮮人。例のバッジをつけている。いわゆる出稼ぎなのだろう。
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