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レース前不調の原因と対応20240618

多くの団体でレース前はトレーニングボリュームや強度を下げて、
100%元気な状態でレースに臨めるように整えることが多いです。

私の個人的な経験上、この際に
「あれ、なんか硬くね?疲れやすくない?}
といった不調が芽生えることが多く、その要因と
テクニック的な注意事項について。
今回はその話。

元気になることのデメリット

「元気=最高」、なのですが、
一方で
クッタクタに疲れ果てた後の
「練習の後半に良いのが出せた」
感想を持ったことのある人も多いはず。

というか、
ほとんどの人が練習の後半が、
疲れているはずなのに良いものが出ると思います。

疲れていると

疲れていると、
脚!とか腕!とか、そういう部分的な漕ぎができなくなり
体全体で船を運ぼうとします。
それがすごく良い。

元気すぎると

要は、元気すぎると、脚とか腕とか、
部分的に頑張ろうとしてしまう
ありあまったエネルギーをそこで発散してしまおうとする。
なので、船と一緒に身体が動く、
身体が動いた分だけ船が動くことがベストなのに、

元気すぎて、身体が先に動いてしまう、
結果、元気なのにスピードが出ない、
空回りしてしまう、ということがよくあります。
空回りがただの空回りになればまだ良いのですが、
ローイングにおける空回り=減速ですので非常に厄介です。

対策:船と一緒に動く意識。

もう意識でしかないのですが、
元気だからこそ、ゆっくり動く、
船と一緒に動く、じわっと押す、
元気な身体にはあまりにも物足りないかもしれませんが、
バン!っと押したり引いたりするのではなく、
ズズズーとか、じわじわーとか、
引き連れる感じの長さ、
ゆっくり加減の最大化を目指したほうが、
元気なときも、空回りしない漕ぎになると思います。

元気なことのデメリット②

テクニック面での最もよくある元気のデメリットは
元気すぎてドライブの切り返しが速すぎて
蹴り戻りが大きくなる、
ブレードが入ってないのに、ドライブしてしまう、
です。

元気だからこそ、
ドライブ初速がめちゃくちゃ速く切り返せます。
ただ、切り返しが早ければ早いほど、
切り返す前にブレードを水に入れなければ
船は止まってしまいますので、
切り返しが早いほど、より高度なテクニックが必要になります。

とはいえ、そんな高度なテクニックが
レース前日や数日前に身につけばよいですが、
間に合わなかった場合、船が毎回止まり、
重い船になってしまいます。

だからこそ、これも意識の問題になりますが、
意識的にブレードの入水の音を聞く、
自分の脚がどれくらい畳まれたところでブレードが入っているか、
静かに聞くことが必要になります。

(疲労困憊だと、切り返しも遅くなるので、入水が遅くても案外間に合って
いい感じのドライブになる、結果良い感じになる、という流れだと思っています。)

レース前のドキドキからくるデメリット

レース前は誰もが不安になります。
不安になって、安心したいので、ハイレートの短漕練習をこまめに行なって、
トップスピードが出るか確認したくなります。
頑張りたくなります。

先述した、切り返しのいつも以上の速さ、
それに伴う蹴り戻りは、
船を大きく止めますが、短漕ぐらいであれば
元気な脚力がその重さを乗り越えてくれ、
案外スピードは出ます。

レース前の不安からスピードをもっと確認したい!!
だからこそもっともっと切り返しが早くなり、
一瞬スピードがでてそれで安心します。

ですが、元気な脚力も船が重くなればそんなに長くは持たないので、
500mもおそらく持たないと思います。

なので、せめて300m、できれば400m〜500mは、
スピードを維持できるかどうか確認したほうが良いです。すぐわかる人は短めでも大丈夫。

一瞬のトップスピードは、
どんなに船を止めても、蹴り戻っても
表現できます。
問題は2000m持続できるかどうかです。

元気でも、レース前でも

どんなに元気でも、レース前で不安でも、
船と一緒に動くこと。
2000mだということ。
初速に全てを賭けず、じわじわと押しながらも速いスピードで
2000m漕ぎきれるかどうか。

誰もが不安ですが、
船を運ぶ競技だということを
思い出していただければ、
今のエネルギーは船を100%運んだか?
という気持ちもちょっと乗れば、

きっと、良いのではないかと思います。

参考になれば幸いです。

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