見出し画像

スイバと西日、夏の入りくち

田植えは、どこもだいたい済んでしまった。コメどころではないから、早さが勝負なんだろうな。その稲たちは日々育っているから、田んぼがすぐに池ではなくなってしまう。それはいいのだけれど、光を反射して池のように見える時、ほんの短い間だけれど、ドキッとするような瞬間があったりする。そういうのを見たいんだけど、それは簡単には見られないし、この時期に田んぼを経めぐりしなくちゃ! という人にだけチャンスは与えられている。

まあ私は、大抵ボンヤリしているから、今の風景がキレイだったのか、ただの錯覚だったのか、よくわからないままやり過ごしていたりする。残念なオッサンとなっている。……ああ。

今日もたまたま踏み切りにつかまってしまった。まだラジオの相撲は続いていた。二人の大関がそれぞれ出てくるのか、というくらいの時間だったか。二人ともイマイチだけど、地位が人を作るというけれど、みんなその地位をどれだけ必死になって守れるか問われている。何人かの大関さんは燃え尽きたような人たちもいる。転落して、再び大関にカムバックするのだと、最後のあがきを続けている人たちを見てやっと私たちはホッとするし、彼らが勝っても敗れても、納得して見ていられる気がする。

もがいている人は、やはり応援したくなる。正代さんみたいにもがいてるように見せなくて、淡々としていながら自分のスタイルを追求している人は応援したくなる。栃ノ心さんみたいに、気持ちはあふれているのに、膝が思うようにいかない人もついつい同情し応援したくなった。たくさんいたように思う。朝乃山も、若隆景も、若元春も、頑張ってもらいたい。玉鷲さんは大関ではなかったけれど、ふたたびそれくらいのところに来て欲しいけれど、どうだろう。遠藤さんは十両で覚醒したから、来場所から駆け上がるかもしれない。何となく楽しみなんだ。


近鉄は太陽に迎えられたり、太陽をめざしたり、どっちにしても大変な時があったりする。目が痛くなるよね。

さて、遅れて踏み切りにたどり着いた。どちらから来るのかもわからなかった。左から右へと電車は走っていったようだ。すぐに踏み切りは上がることでしょう。それでも一枚撮った。

まぶしくてよくわからなかったけれど、スイバと西日と田んぼと、それらが写っていた。やみくもに撮ったら、今日夕方の気分がした。こんな空気の中を私は帰って来ていたのか。

明日も仕事はあるな。そんなの当たり前か。明日はどんな仕事をするんだろう。まあ、だいたい今日と同じようなことなのか。そうかもしれないし、その続きかもしれない。少しずつ進んでいるはずだけど、大躍進ではないな。ほんの微々前進というところか。