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時代に合った受託営業

うまくいく会社の受託営業の重要ポイント

不動産の売物件について、売却のご依頼を売主からいただくこと、つまり媒介の契約をいただくことを「受託営業」と呼んでいますが、受託営業の差がでるのは、査定価格の高いか低いかではなく、営業マンの営業力が高いか低いかです。

確かに、売主にとって高く売れた方がよいことは間違いありませんし、付帯するサービスがたくさんついている方が魅力的にみえることもあるかと思います。但し、そのようなサービスは、売却する目的の副次的なものであり、絶対条件ではありません。しかも高値で売り出しをしたとしても結局売れるのは市場の適正価格です。お客様は何のために売却をするのか、何に困っていて、自分の会社がどのように役立つことができるのか。本当にお客様が望んでいることの真意に働きかけなければ、不毛な価格競争や値引き合戦、コストのかかるサービスの提供などに巻きこまれてしまいます。

だからこそ、受託営業の基本である営業マンのにじみでる熱意とパワーを伝達できるスキルを磨いていくことが受託営業の重要なポイントであり、お客様にとっても一番求めているものになります。

「あなたはダメ」と一度言われたら終わり

ご存知の通り、受託営業はほぼ一発勝負です。一括査定サイトからくる「そのうち客」と呼ばれる中長期のお客様は追客する仕組みの構築で、半年後、1年後の受託を狙っていくことになりますが、なんらかのご事情で今すぐの売却を考えているお客様に対しての営業は、たった一度の営業チャンスでどこの会社が選ばれるのかが決まってしまいます。

受託営業の最大の目的は「売れる価格で受託する」ことにあります。目的を達成する査定の手順で、受託できるかどうかを心のどこかで「運」と考えていることで、査定書だけの提示で熱意もなく事務的な営業になってしまっていることも決して少なくはありません。査定書を郵送する場合もそうです。ここに受託ができる会社とできない会社の差も生まれてきます。買営業のお客様は、一度ご紹介した物件がダメでも、2度、3度とご紹介するチャンスがあり、たとえ営業マンがダメでも、物件が良ければ契約に至ることができます。

しかし、受託営業はそういうわけにはいきません。「あなたの会社はダメなんです」「あなたにはお任せできません」と言われたらそれで終わりになってしまいます。だからこそ・・・・・・。

売主に選ばれる会社と営業マンになる

事務的な受託営業ではなく、売主に選ばれるための方法を必死に磨いていく必要があることは、常日頃から皆様が思い悩んでいる通りかと思います。そこに受託ができない理由を、「他社が高く査定をだしているから」とか「無料サービスをつけて受託しているから」と考えていても状況は良い方向にはまったく進展していきません。

売主と受託営業をする営業マンの思いと喜びは本来一緒のはずです。売主
は高く売れたら嬉しいものですが、それは営業マンだって同じです。適正価格で受託ができない営業マンでこのようなことを売主に語っていない営業マンは意外と多くいるものです。チャレンジ価格などのご提案はあってしかるべきだと思われますが、受託営業の技術力、パワーや熱意が足りていないと自分が感じていると、高く言ったから勝ちというような発想についつい陥ってしまいます。「買主は物件を選び、売主は会社を選ぶ」という考え方が売買仲介業の基本原則ですが、まずは会社が選ばれる状態になり、営業場面では営業マンとして選ばれるようにならなければなりません。そこで・・。

マーケティングがあなたの最強の武器になる

売主から選ばれることは、すなわち売主のココロを掴んでいる状態でもあります。営業は常に他社との戦いです。他社との差別化や自社の独自化をお客様に伝えていかなければなりません。ただ単に、査定書を提示して終わるのが受託営業ではありません。自分がどのように素晴らしいのかを伝え、あたなのためにどのように役立つことができるのかを意識して、意図的に伝えていくことが重要です。そのために必要な知識とスキルがマーケティングです。

お客様に「売らせてください」とプッシュしなくても「あなたにお任せします」と自然に言っていただく状態をつくることを考えるために必要な要素です。会社と営業マンが選ばれるしくみがマーケティングの全体像でもあります。一朝一夕でできる取り組みではありませんが、マーケティングの要素を学び、コツコツと自社の改革を進めていくことで、1年後にはいまの姿とは全く違った会社の状態と景色をみることができます。しかも、一朝一夕ではできないからこそ、行動に移した会社は、他社が追随できないほどの、技術とパワーが備わっていきます。成功している会社のほとんどが通ってきた道であり、行動に移すことであなたの会社が次に続くことができるようになります。



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