マガジンのカバー画像

マ行

270
運営しているクリエイター

記事一覧

せめて命で償え

森 最後にあらためて、藤井さんに訊きたい。教えてほしい。藤井さんが死刑制度「存置」を支持…

「誰かが死ぬことを願う人生」は幸せか

藤井 森さんは、被害者遺族がもし知人であったり、山へ行こうよとか、こういう生き方もあるみ…

裁判員制度で死刑が増える?

森 ちょっと古いけれど、長崎市長殺害事件の死刑判決(長崎地裁・2008年5月)について藤井…

終身刑導入で思考停止が起きる?

藤井 話の位相がずれますけれども、死刑が廃止されて、終身刑が導入されて、天井も決まったと…

「冤罪あるから死刑廃止を」ではない

藤井 死刑制度は残した方ほういいとぼくは思っていますが、いまの裁判員制度がはじまって死刑…

大きすぎる殺人事件報道の比重

森 日本のメディアは事件報道の割合がとても多いという話に戻します。もちろんこれもケース・…

「事実は切り取り方次第」の自覚を

藤井 取材手法というか、被害者遺族について意見を交換してみたいのですが、これも前出の坂上香織さんのお書きになったものから引用させていただきます。 坂上さんはテレビ取材で多くの被害者遺族に接してきたと前書きをされて、「取材者が無意識のうちに対象者の声を誘導してしまう危険性や、取材者の意図を越えて「被害者」の感情がほとばしってしまう現実にも取材したときのことを次のように振り返られています。 ***[夫婦は、事故からまだ数ヶ月しか経過していないにもかかわらず、常に冷静だった。二度

被害者遺族も求めている「個別性」

藤井誠二 「個別性」みたいなものは、被害者の方も加害者の方も、なるべく細かく、死刑とか、…

そもそもの死刑の意味とはなんですか

森達也 ・・・・・・彼らが死ぬことを恐れていないのに死刑の意味はあるのだろうか、という藤…

鑑定

森達也 足利事件ではDNA鑑定のお粗末さが冤罪につながった。最高裁や公安委員長は謝罪の意…

マーク・ゲイン「ニッポン日記」の賀川豊彦②

アメリカから帰国して、賀川は1941年10月4日国会の外務委員会で演説した。この演説の内容は国…

マーク・ゲイン「ニッポン日記」の賀川豊彦①

1946年1月22日 東京 軍で発行している『スターズ・アンド・ストライプ』紙の編集幹部四人との…

人間生活の方

19世紀を特徴づける一つの巨大な事実がある。それはどんな党派もあえて否定しない事実であり…

私が誰であるかを

私が誰であるかを尋ねないでくれたまえ。私に同じままであり続けるようにと言わないでくれたまえ。それは戸籍の道徳であり、我々の身分証明書を規制している道徳である。書くことが問題であるとき、そのような道徳は我々を自由にしておいてほしいものだ。 ミシェル・フーコー「知の考古学」