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Fortniteの乱

なかなか面白いニュースが飛び込んできた。

https://www.epicgames.com/fortnite/ja/news/announcing-epic-direct-payment-on-mobile

https://www.epicgames.com/fortnite/ja/news/the-fortnite-mega-drop-permanent-discounts-up-to-20-percent

Epic GamesがFortniteのゲーム内通貨であるV-bucksの価格を下げた。と同時に、モバイル版(android/iOS)について公式ストア(Google Play Store/App Store)を通さないDirect Paymentを導入し、モバイル版の値下げはこのダイレクトペイメントのみで公式ストアでは値引きされない、という荒業を繰り出してきた。

公式ストアを通さない課金は、アップル/グーグルともにガイドライン違反と言われている。

当然両プラットフォーマーは黙っておらず、Fortniteをストアから取り下げるというこれまた必殺技を繰り出してきた。

さらにEpic Gamesはこれに対し、アップル/グーグルに対して競争法違反で訴訟を提起している。

https://jp.ign.com/fortnite/45959/news/applegoogleepicapple

もはや両者ノーガードでの顔面の殴り合いである。

Epic Gamesはストア課金を通さないダイレクトペイメントの導入がガイドライン違反でありストアからのテイクダウンは予期して訴状も用意していて、間髪入れずに提訴に踏み切っているので、確信犯というか、何か目的があってアタックしているように見える。最悪ケンカ別れに終わり、モバイル版のサービスが終了しても、Fortniteは痛くも痒くもないだろう。

以前より、プラットフォーマーが得る手数料(売上の30%と言われる)が高すぎ、しかもそれ以外の独自課金(いわゆる中抜き)を許さないアップル/グーグルの姿勢は問題視されてきた。

これに対しては、EUで最近デジタルプラットフォーム規制が発効したり日本でも法規制が検討されるなど注目記事が集まっており、Epic Gamesの今回の所業は、さらにプラットフォーマーを攻め込む一撃になることは明らかである。

しかしながら、アプリ配信プラットフォームには当然開発コスト、運営コストが掛かるわけで、これらにフリーライドして自分だけ利を得ようとしているようにも見え、Epic Gamesの行為を一足飛びに称賛することはできない。

個人的に分からないのは、マイクロソフト任天堂やソニーなどのゲームプラットフォームもV-bucks購入にあたって何らかの手数料を取っているはずであり、アップル/グーグル類似のルールは存在すると思われるにも関わらず、今回のダイレクトペイメントがアップル/グーグルのみを標的にしたものであることだ。

Fortniteが繰り出した一撃からどのような展開を見せるのか。。

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