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多様性から生まれるイノベーションに触れて

過日、大分国際車いすマラソンの観戦の折に、別府市に本社を置く電子部品などの製造会社・オムロン太陽株式会社さんを訪問した。障がい者の雇用を先進的に進めた会社である。共生社会とは何かを考えるヒントがあるのではないかと思い、お邪魔させていただいた。

工場を見学させていただき、想像を超える多くの学びがあった。

片手しか使えない方のための機械を開発し、片手で仕事ができるようにしたという事例では、機械を使うと健常者の方が両手で作業するよりもスピードがあがるという結果が出て、健常者の方もその機械を使うことで皆で生産性の高い仕事ができるようになったそうだ。

つまり、これまでは当たり前のようにやってきた一つの仕事を「片手でやるには」と工夫を重ねた結果、イノベーションが起こっていた。

多様性がイノベーションのキッカケになった現場を目の当たりにした。

オムロン太陽さんは、障がいのある方をサポートする機械を自ら開発していることも素晴らしいと思った。障がいと言っても、当たり前だが身体はひとりひとり違うので、ちょっとしたカスタマイズが必要になる。それを外注すると時間もコストもかかるため、自社でこのチームをつくり、試行錯誤の開発を行っているそうだ。

知的障がいの方もいらっしゃったのだが、突発的な不良品が出るとパニックになりやすい方にはそれをサポートする仕組みを、数を数えるのが苦手な方には数えずに並べるだけでよい仕組みを作ったりと、システムに人を合わさせるのではなく、人に合わせる仕組みづくりを丁寧にやり続けていた。

自分の感情や体調をうまく伝えられない方のためには、毎朝体調確認ができるコミュニケーションホワイトボードがあって、お互いを把握できるようになっていた。

書くことで自分自身を俯瞰する習慣もできるなどこのやり方は本当に秀逸で、あらゆる組織でもこのようなコミュニケーションの工夫が必要だと思った。

他にも、車いすの方に手のブレーキをつけて車いすの方も使えるようにするなど、言われてみると、そりゃそうだ!!という工夫がありとあらゆるところにあった。

「世に身心障がい者(児)はあっても仕事に障害はあり得ない」という信念の元、実直に取り組み、生産し、ビジネスにしている企業体に感動した。

共生社会、ユニバーサル、多様性、インクルージョン。色々な言葉が飛び交う世の中であるが、オムロン太陽さんにはそれらを包み込む志や行動が凝縮されていて、僕にとってはとても刺激的かつ楽しい時間だった。

2022年の4月に、オムロン太陽さんとのイベントを企画しているので、関東からのツアーも開催できればと思っている。


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