DAEN Univ. 学長就任
三菱地所さんが2018年より「ラグビーの新しい魅力に出会える街」をコンセプトにした「丸の内15丁目PROJECT.」という架空の街を運営されている。
丸ビル内にゴールキックを蹴ることができるゴールポストを作ったり、ラグビーアートを企画したり、丸ビル敷地に”ラグビー神社”を建立したり、と、丸の内15丁目PROJECT.はユニークなコミュニティを創出してくれている。
自分自身も、2019年のラグビーワールドカップでは、ワールドカップをきっかけにラグビーに興味をもった「にわかファン」と呼ばれる皆さんと楽しく盛り上がるイベントに参加させてもらった。
今回、その中に新たに
「DAEN Univ.(楕円大学)」という架空の大学が創設され、学長就任のお声がけをいただいた。
DAEN Univ.は、「ONE TEAM for FUTURE」を合い言葉に、ラグビーを通して社会を学ぶ場所。持続可能な未来に向けた、「ONE TEAM 」をこの場所から作っていくために、ラグビー選手やラグビーが起点となって、経済・環境・社会にあるあらゆるテーマについて学び、アクションを共創していく予定だ。
先日9/20、第一回目の講義が実施された。テーマは「ラグビー×社会貢献“」。
ゲストには、「みんなの力で、がんを治せる病気にするプロジェクト」であるdeleteCを運営されている特定非営利活動法人deleteC 代表理事小国士郎さん、deleteC公式アンバサダーとして活動されている元クボタスピアーズの稲橋良太さん、シャインニングアークス 東京ベイ浦安 GMの内山浩文さん。
がんという病気について学び、ソーシャルアクションに参加するきっかけについて考えた。
小国さんは元々NHKのディレクターだったこともあり、メディアをどう巻き込むのか、人々をどう巻き込むのかという手法に精通されている。講義前、僕は、このプロジェクトをあまり理解できておらず、がんという重いテーマをどうソーシャルコミュニケーションしているんだろうと気になっていた。
しかし実際に話を聞いてみると、なるほど、と腑に落ちた。
がんをなくすために、研究者に寄付をするという至ってシンプルなミッションのためのHOWのアイディアが秀逸だと感じた。
それは「#deletC大作戦」という、参加企業の対象商品からCの文字を消した写真や動画に指定のハッシュタグをつけてTwitter・Instagramに投稿するだけで投稿数 × 100円ががん治療研究に寄付されるというキャンペーン。(2021/9/4~9/30実施)
活動名とアクションが直結していて、やることがイメージしやすく、アクションしやすい。
僕も講義を受けた2日後に挑戦してみた。KOKUYOのノートのCの部分を消して、SNSに掲載するだけで寄付が成立した。
他にも参加企業の公式のSNSに対してアクションする、実際にCが消されている商品を買う、オークションへの参加など、複数の寄付方法がある。
がん治療研究への寄付へ、本当にカジュアルに参加できる仕組みになっていることがすごいなと感じた。
また、やってみること自体が楽しいし、その行為が誰かの助けになるというのもとても良い。
我々のような一般市民でも、がんをなくすために、「なんかできた」と感じることができた。
この、「なんかできた」ぐらいの感じが良いんだなと思う。
詳しくがんの事情を知らない人でも楽しく、何となく貢献できる。
そしてソーシャルアクションについて考えるきっかけになる。
がんのことを深く知りたい人は、学びを深め、その過程で他のことが気になった人は、違うアクションに目を向ける。結果的にソーシャルアクションをする人が増えていく、この世界観は素敵だなと思った。
このような取り組みについて、小国さんは「なんだこれ??」→「なるほど!!!」を作っているのだと仰っていた。
初めてこのプロジェクトを知った方が「ん??」と、思わず"前のめり12度"になるような掴みを作り、コンセプトを伝えたときにはじめて「なるほど!!」となる、そんな仕組みを大切にしているという。
その姿勢は、僕も関わっている世界中から日本にやってくる選手やファンを国歌・アンセムを歌っておもてなしする 「Scrum Unison」というプロジェクトにも通ずるものがあると感じた。
今回の講義は、「カジュアル ソーシャル アクション」という素晴らしい言葉を頂いただけでなく、プロジェクトやビジネス自体をどう作っていくのか?という点に関してもヒントを頂くとても有意義な時間だった。
ラグビーにもConversion Kick(ゴールキック)のように、「C」がつく言葉がある。今後、ラグビーの試合で”deleteC”の活動に協力できることもあるかもしれない、などと、思いをめぐらせている。
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<DAEN Univ.では今後も月一度の講義を開催していきます>
ご興味ある方は「丸の内15丁目PROJECT.」webサイトを確認ください。https://marunouchi15.com
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