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夫婦・パートナー関係もそれでいい。

2021.8.11 読了 細川 貂々 著

▼パートナーとは

パートナーは
もともとひとつだったものが分かれた
というふうにも考えられる

人は1人では不安定で心もとないことも多い
安定するためには
自分を支えてくれる他者がいるといい
(それは人でなくてもいい)

その関係性を続けていくためには
自分がパートナーに対して
努力することが必要だし
パートナーに努力してもらうことも必要

▼対人関係療法

うつ病、摂食障害、PTSD(心外外傷後ストレス障害)、双極性障害などへの効果あり

▼重要な他者の定義

簡単に考えると、家族、恋人、親友などその人に何かが起こったら自分にかなり大きな影響がある人たち
重要な他者との不一致は、治療で焦点を当てる問題領域の一つ

▼パートナーとしての重り

基本的に一番近いパートナーのように思われているが、外にでて仕事をしてる人の多くがパートナーとの時間が少ない
お互いに相手が何して何を考えてるか知らない
それなのに社会的にも世間的にも求められてる役割が大きい

▼パートナーの重要性

パートナーが心の健康に直接影響を与える人なのに、パートナーの重要性を軽く考えている人が多い
男性は妻に相談することが多いことに対して、女性は妹や女友達に相談することが多い
重要な他者は好きとか嫌いとかではなく
その人がいなくなることで自分の生活が大きく変わる人

大切じゃない、好きじゃないと思っても、重要な他者はすごく自分に影響を与えてる存在なのだということをしっかり認める

▼ずれるコミュニケーション

◎良いコミュニケーションを取るために
・できるだけ一緒にいる時間を作る(会話もする)
・問題を次の日に持ち越さない(喧嘩をしてもその日のうちに仲直りする)
・夫婦でも他人だと思って相手を尊重する(最低限の礼儀はわきまえる)
・自分を主語にして話すのではなく

▼コミュニケーションは生活習慣

ジャンクなものばかり食べる家で育つ子は栄養が偏るように、コミュニケーションをしない家で育つ子はコミュニケーション力が弱くなる

▼解決屋と寄り添い屋

男性は解決したがり屋
妻が何か夫に相談すると夫はすぐに解決しようとアドバイスしてしまう
妻はただ話を聞いてくれて「大変だね」と言って欲しいだけ

▼家族が病気になった時

そういう時、今までの時間のあり方を振り返っていい配偶者になる!というのは構わないけど、
僕がなんとかしてあげなくちゃ!という考え方になると関係性がおかしくなる。
難しいことは専門家に任せる

▼否定型夫婦

どちらかがASDだと、もう一方はカサンドラ症候群になるケースがある
※ASD:自閉症スペクトラム障害。発達障害の一つ。
※カサンドラ症候群:パートナーのASDが原因で情緒的な相互関係が築けないために、もう一方のパートナーに生じる身体・精神的症状。

ASDの人に全く悪気はないが、期待を裏切られたり、傷つくことを言われたり。
ASDの人は本人に悪気はないのだけど、他人からみると悪気があってわざとやってるように見える。
平気でモラハラをする人もいる。

一方の人が病気になって、初めて何か自分に悪いところがあったと気づく。
でもASDの人は相手の顔色を読んだりできないので、ASDの人が気持ちをわかってあげられなくてごめんなさいを1日一回必ずいうことで関係性が改善した例もある。

☆日常なんとなく暮らしていると、「もうどうすることもできない。嫌なら別れるしかない」と極端にしか浮かんでこない解決策も、じっくり取り組んでいけばよりよく見えてくる。

▼愛着のこと

子供の頃、育ってきた家庭で期待したことを不規則に裏切られたり、親に愛されてるかよくわからなかったりすると、大人になって不安定な愛着になる。
周りの人を信用できないとか、自分は必要ないとか、、

結婚してると相手との関係性は民法に守られてるから、「安定した」ということになる。
不安定な愛着の人は安定した世界にいた方が自分自身が生きやすくなる。

▼「愛着理論」

小さな子どもは「母親的役割」との関係から、対人関係の基本を身につける。そしてその対人関係パターンを、成長しても繰り返していくことが一般的。
一方、「母親的役割」の人に恵まれず育った子は、自己肯定感は低くなる。
自分という存在に安定した感覚を持つことができず、全ては相手次第、ということになってしまう。

また、相手がどこまで守ってくれるのか、人を試したりするようにもなります。
本当は好きなのに、わざと相手を困らせて、どこまで本気で助けてくれるのかを試すのです。

ネグレクトとして育った子は「他人は自分を助けてくれる」「他人は信頼に足る」という概念を全く持たずに育つ。
あらゆる問題は1人で解決しなければならない、という前提で生きているので、必要な時に人に頼ったり相談したりすることもできなくなる。
そう人にとって結婚が有効。

現実的にパートナーがいると、日常生活のやり方だったり、性格が違ったり
面倒なこと不愉快なこと、煩わしいこと不安なこと一日ありますよね。
でも、そういうことを全部引き受けてもこの人が自分の支えになるって思えたら、ずっとパートナーにできるように考えたらいいんじゃないか。

▼パートナーがいなくても

それは寂しいことじゃない。
パートナーがいないのであれば、自分を最大のパートナーにしてしまえばいい。
自分に対する信頼感、いわゆる自己肯定感のことだけど、それを大事にすることがいい。
自分に対する信頼感があれば一人ぼっちだ押しても素敵に見えると思う。
自分が一番恵まれていないって思ってるから寂しそうに見られるけど、その人もいいところがたくさんあるんだから、堂々と生きていればいい。

病気になる人は、その人は努力をしすぎたから病気になってる。
自分の事情を一番よくわかってあげらるのは自分。
自分は何を持って生まれてきたか。自分はどんなふうに育てられたか。自分はどんな人たちから影響を受けたか。自分はどんな体験をしてきたか、それらをわかってあげられるのは自分しかいない。
「こんな事情を抱えながら、よく頑張って生きてきたな」と思えれば自己肯定感も上がるはず。
「べき」という考え方は、人を虐待し、人を幸せから遠ざける。

▼パートナーと生きるとは

パートナーと一緒に生きることは、二つの文化を折り合わせること。
二つの文化が折り合って自分たちの文化を作る。
どっちかをどっちかの色に染めるんじゃなくて、それぞれの文化を持ち寄った人たちがその知恵を利用して新しい文化を作る。

ひとりで生きていける=ひとりでも生きられるし、相手がたまたまいるのなら二人で生きられるってこと

https://room.rakuten.co.jp/room_taku_koko/1700129235428105

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