#18 沼にはまる
僕は今、新しいアルバムのことを考えている。一年ほど曲作りを続けてきて、かなり曲も揃ってきた。さてこれをどうやって録音しようかと、具体的なことを考える段階に来ている。今回の作品には強いイメージがある。それは、「シンプルである」というと、そして、「太い音を出したい」ということ。
「シンプルである」というのはたとえばアコギと歌だけで成立するようなこと。これは今までもやってきたことで、とりたてて新しい挑戦ではないように思われるかもしれない。しかし、これを僕はこれまで達成したとは思っていない。曲によってとってもいい弾き語りができているものもあるにはある。ただ、アルバム通しては達成していない。アコギと歌のためにあるようなアルバムを作りたい。J-POPと言われる音楽の作りだけを意識してしまうと、それを達成することは難しい。「コードを弾いて歌う」というのは”弾き語り”であって、”僕が今やりたい弾き語り”とは違う。コードや音階、ストラクチャー、あらゆる種類の転回、転調、それをギターの六弦で不完全に、完成させる。他の楽器が入ってこないからこその自由度をうまく使って、歌とギターが折り合うようにアレンジする。この一年は、これまでの考え方を一度捨てて、インプットとアウトプットを繰り返してきた。ライブを控えているのもそのためだ。今年、まだワンマン決まってないの。ごめん!
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