見出し画像

天皇の子をかくまった山/熊本旅行2

佐藤ひろおです。会社を休んで早稲田の大学院生をしています。
三国志の研究を学んでいます。
熊本旅行に行ってきました。Desert Rose さんに案内して頂きました。

菊地神社の裏手に、小高い山(とも言えないほどの高み)があります。後醍醐天皇の子をかくまうために、御殿が設けられた、という伝承があるらしい。「雲上宮」です。
ぼくは身長177センチ。小さくはないという程度の体格ですが、鳥居の上の扁額に、スマホを寄せました。デザイン書体ですね。よく分からないけど、渋谷の和風ダイニングみたいな。

「上」のもじのアタマが、へにょん、ってなっているのが笑えたのですが、『漢字古今音資料庫』で古代中国のもじを調べてみたら、へにょん、が見つかるので、由緒正しいデザインなのかも??

こういう「小道具」が使えるのが、大学院生の強みですね。ぎゃくに、これ以外の強みって、何があるのか、よく分からないです(笑)
呉の禅国山碑が、とくに胸が熱くなりますね。※関係ない

雲上宮に行くまでに、少し溝を掘ったかな、という防御の痕跡がありました。階段も、ちょっと急です。
ここが防衛設備として機能していた(とされる)のは、日本の南北朝時代なので、鉄砲はありません。ゲリラ戦をやれば、いちおう持ち堪えることができるかな?という小さな山でした。だがしかし、逃げた方が安全!!

ここで天皇の子(懐良親王)が追い詰められて、全滅覚悟、ぜったいに助からないラスト・バトルが行われなくてよかったですね。

雲上宮は、着色された狛犬が守っています。
角度によって、だいぶ表情が変わります。

雲上宮の見どころは、ふもとの湧き水。
「親王の出水さん」
天皇の子が水をくんだという伝説があり、草深い道に隠れています。冬枯れだから発見できたが、ほかの季節だったら無理だったのでは。そばにお住まいの方に、道を教わって到達。
木々のきれめの入口を見つけて「わあ!」となり、水たまりを見つけて「おお!」となりました。RPGのゲームだったら、良さげなアイテムを拾えるでしょう。写真がボケボケで残念。

水面は微動だにしていなかった。いま、こんこんと湧いている!というわけではなさそう。
水源は、雲上宮のふもと。雲上宮に「籠城」するとしたら、この水源を使えないので、守り側は半日で干上がるでしょう。でも、そこは水神伝説がある菊池ですから、雨が降るのでしょう。※知りません
はっ、名前どおり「雲上」なら、雨も望めないのか。親王に、小山に籠もってもらう意味は、見えにくいですね。

もと菊池氏の本拠地だった地に、明治になって菊地神社が建てられた。菊地神社は、山の上にあります。雲上宮は、その裏手の小山。ここに少数の兵を置けば、菊地の本拠地を攻める敵が、「後方がスースーして気持ち悪い」となるぐらいの牽制の拠点だったと思います。かくまうために、天皇の子をここに置くのは、厳しそうだなと思いました。

正当派の観光記事は Desert Rose さんが書いているので、ぼくの記事はこんなもんです。『漢字古今音資料庫』が使えたので、よかったです。

この記事が気に入ったらサポートをしてみませんか?