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社内の肩書きの濫発と、MMT(現代貨幣理論)

佐藤大朗(ひろお)です。会社を休んで三国志の研究をしてます。

2019年はじめにアメリカから伝わり、依然として関連書籍は大量に出ているのが、MMT(現代貨幣理論)です。
これは金融ブログじゃないので、中身の話はしませんが。今回は、貨幣理論を、会社組織の運営にたとえてみようと思います。

たとえば、役職が3段階しかない組織があったとします。
社長、課長、一般

「これじゃあ社員がやる気を出さないぞ」ってことで、
肩書きを増やしてみたらどうだろうと。肩書きは、会社のなかで自由に発行できます。べつに給料を上げるわけじゃないんですけど、
社長、部長、課長、主任、一般

いやいや、まだ頑張れないぞってことで、
社長、統轄部長、部長、上級課長、課長、係長、主任、一般

ってぐあいに肩書きを増やしていき、どんどん名刺を新しくしていくんですね。組織図がどんどん重厚長大になります。
とりあえず、仕事も給料も変えなくてよい。辞令を発行しまくって、呼び名だけをリッパに変えます。そのうちに、肩書きに見合った仕事ぶりをするはずだし、会社全体の利益があがるはずだし、そしたら実際に給料を上げることも可能だぞと。期待!期待!期待!

役職があふれすぎて、社内秩序がめちゃくちゃになるまで、どんどん肩書きを増やすし、名義のうえでは昇進させる。
肩書きをつくることは、「タダ」で出来るし、内部で完結することだから、やっても実害はないはず。名刺の印刷代と、組織図や名簿をメンテする総務課の作業増…ぐらいしか、デメリットがないです。
リッパな雰囲気にひきずられ、社員が奮起したおかげで、会社がデカくなって、本当に給料があがったら、もうけものじゃないかと。

トンデモ理論でしょうか??

意外にこれ、反論ができないんですよ(笑)
今回では、会社の組織図におきかえてお話しましたけど、現代貨幣理論(MMT)も似たようなところがあって。
規律が乱れるとか、混乱が起きた場合の対策が不十分とか、ツジツマが合わずに将来に禍根を残すとか、うちをそんなアイディアの実験に使ってくれるなとか、まあ、外れてはいないけれど、アイディアの本質を突いていない反論しか、読んだことがないんです。

とはいいつつ、論功行賞(功を論じて賞を行う)とか、信賞必罰(信らかに賞し必ず罰す)という知恵から、外れてますよね。
リクツが通っているから、やっちゃっていいのか?
ちなみに、滅亡直前の帝国は、肩書きを濫発しがちです(笑)

貨幣理論にもどってくると、
MMTの議論が熟するまえに、コロナ禍がきて、MMTでもなければ正当化できないような、財政政策・金融政策をやっちゃってるのも確かで、株価が爆発的にあがってますけどね(笑)

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