見出し画像

アスペルガー・ギフテッド・ADHDの幸せ計画

生まれつき片付けができない

片付けができないことで悩んでいる人は意外にも多いのではないだろうか。以前は物が片付けられないのは性格や怠惰のせいだと思われていた。ただ、片付けができない原因はごくシンプルである。「物が増えてしまう」ことと「物が捨てられない」ことである。片付けられないのは知識不足、認識不足、訓練不足という部分が大きいようだ。自分で物を把握できていないために、物を減らすよりも物を増やす方が圧倒的に多くなってしまう。解決策としてはまず自分が何を持っているのか把握することが重要だと言える。余分なものは減らし、収納できるようにすれば良い。

意識的な部分が原因となっていると述べてきた。確かにそれが原因の場合もあるが、先天性の障害で「片付けられない脳」である人がいることがわかってきた。その代表的なもののひとつにADHD(発達障害)が挙げられる。ADHDとはAttention – Deficit/Hyperactivity Disorder(注意欠如・多動性障害)の略である。自閉症スペクトラム障害(アスペルガー症候群など)やLD(学習障害)のような発達障害を指す。原因はいまだに解明されてはいないが症状として「優先順位をつける」ことや「整理整頓」が苦手であることがある。このために片付けがうまく出来ないと感じるようになってしまう。ADHDは病気ではなく障害なので、症状の感知は難しいとされる。ただし、心理教育(本人の気づきを喚起する)や認知行動療法(考え方の問題点を是正する)、家族・友人などの理解とサポート(受け入れてくれる人々の中で生活する)といった対策や治療で症状を改善することは十分に可能である。


自閉症について

アスペルガー症候群の特徴

  • 日本では90人から100人に1人発症するとされているが、自覚がなく症状がグレーな人も含むと約20人に1人になるとも言われている。

  • 幼児期に言語発達の遅れがないため、成長とともに症状が表れるとされる。

  • 対人関係の障害とパターン化した興味や活動が特徴とされる。

  • 言語発達に遅れがないため、コミュニケーション能力や知的発達に目立った障害は見られない。

  • 表情や身振り手振り、言葉のイントネーション、興味の対象等が独特である。

  • 人間関係構築が苦手であり、慣習的なルールが理解できないなど融通が利かないことが多い。

ADHD(注意欠如多動性障害)の特徴

  • 発達障害の一つで、年齢や発達に不釣り合いな不注意や多動・衝動性またはその両方が特徴である。

  • 12歳以前にこれらの特徴が表れ、その状態が持続する障害と定義される。症状が成人期まで続くことが多く、成長とともに改善するものではないことが明らかになってきた。

  • じっとしていられない、忘れ物が多い、気が散りやすいなどが原因で周囲から誤解されることが多くなってしまう。

  • 学校、家庭、職場などの集団生活において自信を失い追い詰められてしまい、うつ状態になってしまうなど二次的な精神障害を生みやすい。


HSPについて

HSPとは生まれつき「非常に感受性が強く敏感な気質もった人」という意味で、Highly Sensitive Personと呼び頭文字をとってHSPと呼ばれている。HSPは環境や性格などの後天的なものではなく、先天的な気質であることが最近の研究でわかっている。脳の扁桃体が過剰に反応して周囲からの刺激を強く受けてしまう特徴がある。場や人の雰囲気を深く読み取り過ぎるあまり疲労が溜まってしまったり、人混みや音、光、におい二過度に反応してしまったりする。統計的には全人口の15%~20%、5人に1人があてはまる性質である。脳の扁桃体が過剰に反応して周囲からの刺激を強く受けてしまう特徴がある。しかし言い換えれば約80%の人はこの性質にはあてはまらないため、共感を得ることが難しく、HSPでない人たちとの差に自己嫌悪を感じることや、まわりに合わせようと無理をして生きづらさを感じやすくなる性質といえる。

自分がHSPの性質があるか以下のチェック項目で当てはまるものを選んでみて欲しい。
1. 周囲の微妙な変化によく気がつくほうだ
2. 他人の気分に左右されやすい
3. 痛みにとても敏感である
4. 忙しい日々が続くと、刺激から逃れられるひとりだけの場所に逃げたくなる
5. コーヒーを飲むとすぐ眠れなくなる
6. 明るい光や強い匂い、ざらざらした布地、サイレンの音などに圧倒されやすい
7. 想像力が豊かで、空想にふけりやすい
8. 騒音に悩まされやすい
9. 美術や音楽に深く心動かされる
10. 他人に対し、とても良心的である
11. 些細なことにもびっくりする
12. 短期間にたくさんのことをしなければならなくなると混乱する
13. 人が何かで不快な思いをしているとき、その人が何を求めているかすぐに気がつく(たとえば冷暖房の温度を調節したり、席を替えたり)
14. 一度にたくさんのことを頼まれるのは避けたい
15. ミスをしたり、物忘れをしたりしないように常にチェックしている
16. 暴力的な表現のある映画やテレビは見ないようにしている
17. あまりに多くのことが周囲で起こっていると、不快になり神経がたかぶる
18. 空腹になると、集中できないとか気分が悪くなるといった強い反応が起こる
19. 生活に変化があると混乱し、慣れるのに時間がかかる
20. デリケートな香りや味、音、音楽を好む
21. 動揺するような状況を避けることを、普段の生活で最優先している
22. 何かをするとき、競争させられたり観察されていたりすると、緊張し、実力を発揮できなくなる
23. 子どもの頃、親や教師に「敏感だ」とか「内気だ」といわれていた

ここから先は

7,568字

¥ 200

期間限定 PayPay支払いすると抽選でお得に!

頑張ります! どうぞよろしくお願いいたします。