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地球の未来のため僕が決断したこと

ゆっくりであるが、ビル・ゲイツの書いたこの本を読み終わった。内容は、現状の年間510億トンの排出される温室効果ガスをゼロにするためには、ということ。

それを解決する技術として、
電気を使う(27%)
ものをつくる(31%)
ものを育てる(19%)
移動する(16%)
冷やしたり暖めたりする(7%)
の5つの分野にわけて、その可能性を考察している。IT企業としてのイメージの強いビル・ゲイツの話であるが、今まで知らなかった事ばかりであった。彼はビル&メリンダ・ゲイツ財団という世界最大の慈善基金財団を作っているが、その活動の中で温室効果ガスを減らさないと貧困層へのインパクトが大きく、また貧困層が出す温室効果ガスの少なさを訴えながら、かつ、その貧困層が発展するためには電気を使えるように必要があるという、ことを絶えず訴えている。つまり今よりも世界中で電気を使えるようにしながらも、温室効果ガスをゼロにするにはということを彼は考えているようである。

書籍の途中に「発電所を作って動かすのに、どれだけのものが必要か」というグラフが出てくる。これには、太陽光がもっとも発電所を作るのに必要な資材(コンクリートやセメント、鋼鉄、ガラスなどに)が多く、水力、風力、地熱、石炭、原子力、天然ガスと続く。そして原子力の効率化をうたいながら、ビル・ゲイツが設立した会社であるテラパワー社での取り組みを話している。

アメリカのスリーマイル島、ソ連のチェルノブイリ、日本の福島での事故があるなかで、人為的な事故が起きないようにするにはという視点から、実際には原子力発電所を作らせてもらえないがゆえに、デジタル・シミュレーションをし、廃棄物が少なく、地下にも作ることができ、核反応をコントロールする独創的な仕組みを作っているようである。

日本においては、福島の原発の廃炉に向けた活動が今も続けられているが、そのような中で古い原子炉の再稼働という一つの方向しか出せていない中で、また資材が少なくて大きなパワーを得られる原子力発電という仕組みにも、少しスポットライトを当てた方がよいのかもしれない。ただ洋上風力発電で日本の電力がまかなえるということも言われているが。。。

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