大坂なおみが陥ったこととは。全仏棄権
心理カウンセラー、メンタルコーチのひろ健作です。
きょうは大坂なおみが陥ったことが何か、について私が感じたことを含め解説します。
1 疑問点~心配していたこと
大坂なおみが全仏オープンテニスを2回戦目を前に棄権しました。
2018年全米オープン優勝以来、うつの症状に悩まされていたそうで、当時、憧れの世界王者セリーナウィリアムズを倒しての優勝。その試合でセリーナは、不公平な審判に抗議。1ポイントと1ゲームものペナルティーを取られ、泣きながら差別を訴えつつ自滅。一方の大坂なおみが初の世界王者となった試合です。
このときを含め、全豪2回、全米2回大坂なおみは優勝するのですが、セリーナに勝って初のトップに以来、メディア対応にずっと悩んでいたと言うのです。
トップに立つタフな選手たちもそれだけ内面は繊細でほんのちょっとしたことがメンタルに影響するというわけです。
2 コーチとの関係性が及ぼすこと
そんなときに自分を全面的に信じ、応援してくれる人の存在はとても大きいものです。世界ランク70位前後だったなおみをトップクラスへと昇り詰めるきっかけを作ったのが、癒し系コーチ、サーシャバインです。
彼の、選手の足元にひざまづいて励ます姿勢に、王者セリーヌ・ウィリアムズも、大坂なおみも好影響を得たのです。
ただあまりにイケメンで優しいところが玉にキズ。男女関係だとついのめり込んでしまう。蜜月の関係になってしまうんです。
そのためサーシャと別れてセリーナは勝てなくなり、なおみも一時的ではありますが調子を崩しました。その後なおみはメンタル型コーチからスキル型コーチに変えて一時は復活したのですが、メンタルの不安は払しょくできていなかったのです。
元々、大坂なおみは感情の起伏が激しく、サーシャと出逢う前は怒りと悲しみのコントロールができず、実力はあるのに自滅してしまい、上位に食い込むことができなかったのです。
その、根本的な問題をきょうまで先送りしていたため、ここにきて浮上したのですね。
3 オリンピックメダリストをコーチした経験から
ところで私はオリンピック選手をコーチし、60年ぶりのメダルを日本にもたらしたことがあります。
そのときに選手と関わって思ったのは、一般人の私たちが想像できないほどのプレッシャーを感じているということ。メンタルがそれほどまでに試合に影響し、勝ち負けに大きく左右するという事実です。
かつてセリーナも、審判に暴言を吐いたとき、「同じ行為をしても男子は罰せられないのに、女子はめくじらを立てられる。女子差別だ」と憤りました。
一方のなおみも自分の弱い部分を隠していました。ある意味勝つためには隠しておかなければならなかったのでしょう。
でなければ弱い部分に付け込み、マスコミが質問してきたり、ライバル選手が、突いてきかねないからです。
そのことがわかっていたし、自分の発言での影響力が大きいから、非常にナーバスになっていたのですね。
4 ネガティブを出すとポジティブになれる
ただそうは言ってもなぜ、ここまで引っ張ったこのタイミングで言ったのか、という点には疑問が残ります。
一方的に会見拒否、話し合いもしない。罰金なら罰金でもいい。メンタルヘルスに寄付すればいい。せーせーする。と攻撃的に批判しておいて、全試合出場停止の可能性が出てきて誰も同調してくれないとみるや急に「うつでした」というのはあまりにも都合が良すぎる話の持って行き方は、精神的な面で同情できる面はあったにせよ、身勝手過ぎます。
むしろこのタイミングではなく、もう少し早い段階で少しでも吐露していたら、事態はここまで深刻にならなかったし、敵を作らずに済んだであろうからです。
私は、これまで経営者から医者、芸術家、アスリート、会社員から主婦まで、さまざまな人を相手にアドバイスをしてきました。
そこでくり返し伝えてきたことは、ネガティブなことを言ってもネガティブにはならない。
むしろポジティブなことが起きるということでした。
逆に自分を隠すからポジティブになれないし、精神的に参ってしまうと教えていたのです。
実際、今回の一連のできごとで、大坂なおみも自分の弱さを吐露したところ、バッシングを受けていた状況は一変しました。
外(+)
ーーーー=(-)
内(-)
私たちは外でいいことを言おうとし、カッコ付け、内面を隠します。
そのため外では+の言葉を吐いても、内でーの言葉をつぶやいているので、
結果ーの雰囲気でくるまれることになります。
その結果、弱々しくトゲトゲしい言い方になり、ネガティブな結果となります。
このことをぼう大なテストと検証で立証してきました。
もしみなさんが、自分を隠し、強がっているのなら、自分の「弱み」を出してみてください。
そうすれば、「弱い」部分が外に出て、「強く」なれます。
ひろ健作の成功法則「マイナス思考の成功哲学」より
ようやくここにきて大坂なおみは自分自身を吐露しました。
はじめて繊細な内面が垣間見えました。
そのことで人々は彼女に理解を示すようになりました。
いずれ開かれた場でコミュニケーションが取れるようになっていくでしょう。
しばらくは静養し、鋭気を養い、また元気な姿を見せてほしいですね。
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