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現実の設計者、タメシ(パイオニアEDH)

友人間でパイオニアEDHをやる機会があり、好きなキャラクターであるタメシを統率者にしたデッキを組みました。そうしたら、「パイオニアEDHのデッキについて語れ!」という企画を見かけたので、これ幸いとデッキを組んだ思考過程について書かせていただきます。(https://note.com/ittetu_/n/nd82d5e403543

統率者とデッキコンセプト

まずタメシというキャラについて少し。彼は、「神河:輝ける世界」で漆月魁渡の親友として登場する、ムーンフォークの科学者です。魁渡にポンポンちゃんを贈ったり、《現実チップ》を作ったりと、ストーリー的にも重要なアイテムに関わったりしています。

そんなタメシは、魁渡の知らないところでジン=ギタクシアスの研究に関与していました。しかし、そのタメシの疑惑を調べにきた魁渡の目の前で、研究に深入りしすぎた彼はジン=ギタクシアスに切りつけられてしまいます。自身の血の海の中で死に向かうタメシは、駆けつけてきた魁渡へ「テゼレット」の名を伝えて息絶えるのです。

主要キャラの親友として物語の序盤で重要な手がかりを残して散る、
ハガレンでいえばヒューズ准将(二階級特進)のポジションです

感動の名シーンは「神河:輝ける世界」の2話(https://mtg-jp.com/reading/ur/NEO/0035742/)読んでください。

タメシの能力とデッキコンセプト

そんなストーリー的には名バイプレイヤーである《現実の設計者、タメシ》は、暗躍する科学者っぽいクセのある以下の2つの能力を持ちます

(1)クリーチャーでないパーマネントが手札に戻ったときに、カードを1枚引く誘発型能力
(2)墓地からアーティファクトかエンチャントを場に出す起動型能力

(1)の誘発型能力が(2)の起動型能力の土地を手札に戻すコストで誘発するという、デザイナーズコンボを内蔵しています。その反面、土地を手札に戻すコストは白青という固有色のなかでは、重たいデメリットになります。
((1)の誘発が、相手の置物を戻しても誘発することに、この記事を書いて気がつきました!)

この辺りの能力のバランスと、カジュアルな場に持ち込むことをもにょもにょと考えた結果、
置物を中心とした妨害で卓全体のゲームスピードを遅くしつつ、コンボで勝ちを目指していく
という、遅めのコントロールデッキをコンセプトとすることにしました。

採用カードについて

勝ち筋のハブとなるコンボとして、ざっくり以下の3無限ルートを入れています。(細かい分岐は割愛)

1)《太陽冠のヘリオッド》×《歩行バリスタ》の無限ダメージ
2)《変位エルドラージ》×《通路の監視者》×《彩色の宇宙儀》の無限マナ
3)《船砕きの怪物》×《鋳造所の検査官》×《秘儀の印鑑》×《外科の頭蓋爆弾》の無限ブリンク

置くだけでプレッシャーをかけられるうえ、タメシの能力で墓地から釣れる

タメシの能力で釣れるアーティファクトかエンチャントが絡むものを中心に採用。「ゲームを長引かせて、そのうちコンボがそろえば良い」ゲーム観で組んでいるので、単体でも何らかの仕事があることを意識しています。
それっぽいカードをたくさん入れておいて、適当に並べていけば、きっと芸術的なコンボが生まれるはずです。

タメシらしいカードたち

世界のルールを書き換える宇宙儀シリーズ

《ギラプールの宇宙儀》はタメシの土地を戻すコストを緩和できる、パイオニアEDHで使える数少ないカード。他のプレイヤーにも恩恵をうけるが《フェアリーの黒幕》や《当惑させる難題》があると自分もカードが引ける。(「難題」はタメシが必要)

このデッキの賢者の石(戦争のタネ)

《月の力》は対戦相手が次に唱えた呪文を打ち消す、先置き型のカウンター。誰がアド損を引き受けるかという政治が発生するうえ、タメシで使い回せる邪悪なカード。

これや、《取り籠め》《市民の鉄梃》なんかの除去カードは、墓地に落ちるため、タメシで使いまわせる。

見えるところにリセットボタンがあることに意味がある

各種スペルランドや魂力土地を気軽にセットランドしても、必要なときに手札に戻せるのが、タメシの構築的な長所。序盤は土地として置く前提なので、デッキ全体の土地バランスがすっきりする。

ストーリー的に関連するカードも味付けで何枚か採用。(テゼレットをにおわせるカードが何かあれば入れたい)

デッキリスト

あとはどうにかこうにかバランスを整え、完成したデッキリストがこちら。

タメシの能力的に土地は3~5枚で止まる前提で、マナファクトやマナクリを若干多めに採用。

ゲームプランとしては、
1~4ターン:土地を並べつつマナファクトを展開
5~9ターン:妨害系の置物やリセットボタンで卓のスピードを遅くする
10ターン以降:タメシのアドバンテージエンジンを回してコンボパーツを探す
というイメージで調整しています。

プレイ後の所感

(1)マナファクトを出し切ったあとに、何もしないタメシが残る展開があり、構築として統率者の能力を活かせていなかった
(2)デッキを回すギミックが足りなくてコンボまでが遠かった
という2点が、実際に回してみての主な反省点でした。

どちらも統率者というフォーマットにおけるデッキ構築への理解度が足りなかったかなと思っています。改善方向としては、
(A)墓地にアーティファクトとエンチャントを送れるカード
(B)置物もバウンスできるカード
あたりはもっと増やしてもよさそうでした。

ということで、パイオニアEDHのタメシデッキでした。もし同卓する機会がありましたら、そのときはよろしくお願いします。


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