結婚式スピーチ

少し時間が経ってしまったが、友人の結婚式で友人代表スピーチを行った時の原稿を載せたいと思う。
新郎新婦とは共通の友人で、”キューピット”だったことから、依頼された経緯がある。他の場合に参考になるかはわからないが、備忘録としても記録しておこうと思う。以下、スピーチ文


Sくん、Yさん、本日は結婚おめでとう。また、並びにご両家の皆様方、誠におめでとうございます。このような大勢の集まる素晴らしい結婚式で、二人の友人代表としてお祝いすることができて、とてもうれしく思っています。

ただいまご紹介にあずかりました、hiropediaと申します。新郎新婦の二人とは、大学1年の頃からの友人で、二人と知り合ったのは春のオリエンテーションのことでした。はじめにYさんと知り合い、その後Sくんと仲良くなり、何かの会話の弾みで私が「そういえばお前と同じ岩手出身の女の子が同じ学科にいる。しかも感じがよくてかわいい。」と伝えると、Y君に「ぜひ紹介してほしい、会ってみたい」と食い気味で詰め寄られたことを覚えています。その後、学科で行われた合宿の時に私がYさんをSくんへ紹介したのが二人の出会いでした。すぐに意気投合し、楽しそうに会話する二人を私は傍目で見ていたのですが、その当時から「すごくお似合いだなぁ」と感じておりました。

新郎のSくんとは講義や空きコマ、休日などによく顔を合わせて、何をするでもないけれど、お互い下らないことを言っては笑い合うような仲でしたが、S君のいつも穏やかでマイペースな雰囲気は、私自身をありのままの自分でいさせてくれたような気がします。
普段はのほほんとした彼ですが、私が人間関係や進路について悩んでいた時には、真剣に話しを聞いてくれて、ある時は急に彼の下宿に押しかけることもありましたが、S君は嫌な顔一つせず(本心はどうだったかわかりませんが)、夜が明けるまで私の相談に付き合ってくれたりと、優しく包容力があるところもSくんの魅力です。

新婦のYさんとは、大学3年の時にゼミが同じになり、T大を含め4つの大学で政策研究コンペを行った際に、共に同じチームでプレゼンに向けて協力して準備を進めたことが一番の思い出です。発表内容の検討で私が頭を抱えていると、まず真っ先に声をかけてくれたのはYさんだったし、ゼミ内でのメンバーへの気配りや良い雰囲気作りも中心となって行ってくれて、かわいらしいだけでなく気遣いのできるいい人だなぁと感じておりました。最も感銘を受けたのは、プレゼンの練習を当日の朝6時頃から一緒にギリギリまで付き合ってくれたことでした。Yさんは自分の発表をレコーダーに録音して練習したり、発表資料の改善点を指摘してくれたりと、「こうした方が伝わりやすいのではないか」「話し方はどうか」など、最後の最後まで発表をより良いものにしようという思いが強く伝わってきて、その真面目で直向きな姿勢を見て、私は、かわいらしくて、気遣いもできて、真面目で、完璧じゃないかと本気で思いました。その当時のYさんの真剣な眼差しは今でも鮮明に記憶しています。そして、Yさんのおかげで我々の発表は4大学の10チーム中、見事最優秀賞を獲得できました。ほんとうにYさんのおかげだと思っております。

このように、私の大学生活は新郎新婦の二人を抜きにして語ることはできませんが、その二人が付き合ったという知らせを聞いた時には、内心本当に心が温まるような感覚でした。
そして2年前、二人に招かれて車で一緒にここ岩手を旅したこともいい思い出となっています。小岩井農場に浄土ヶ浜、雄大にそびえたつ岩手山など、どれも印象的で車窓越しに見える自然さえも絵になるものばかりでしたが、何より後部座席から見る運転席と助手席の仲睦まじそうに会話する二人の姿が幸せそのものでした。

そして今、私が見つめている二人も、その時と変わらず、いやその時以上に幸せそのものです。旅行の時と同じようにこれからの人生も、運転席と助手席、時々運転も交代しながらお互いを支え合って、二人の道を進んでください。私は後部座席でいつでも二人を見守っているし、何かあればいつでも力になります。
最後に、二人を知る友人として、いや二人のキューピットとして言わせてください。結婚おめでとう。
これを持ちまして私からお二人へのはなむけの言葉とさせていただきます。ありがとうございました。

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