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仙台89ers:2021-22シーズン 第13節(12/25、26 Away Game vsFE名古屋 at 名古屋市枇杷島スポーツセンター)雑感(バスケットLive観戦)

今節のプレビューはこちら。

◯GAME1(12/25 15:00 TO)FE名古屋71仙台75

スターターはこちら。

寒竹をスターター、ディフェンス力のあるFE名古屋相手に外から攻撃力を高めていこうか、というところでしょうか。神里もここ最近調子いいですし、田中もケガ明けからタッチが戻り切ってはいませんが元々3P能力は折り紙付きですしね。

さて、GAME1はお互いディフェンスに強みを持つチーム、出だしは探り合いの様相ですが、仙台はインサイド中心、FE名古屋は得意の3Pを効果的に決めて予想通り接戦になるかな・・・と思ったのも束の間、FE名古屋が仙台のターンオーバーやスティールからペースをつかみ出します。

仙台もディフェンスのほうはそこまで悪くもなかったのですが、オフェンスのほうがFE名古屋のディフェンスの圧の前に、スターターに期待された3Pがタフな感じで打たされてばかりでなかなか決めきれませんし、ガード陣が強度の高いマークにあってインサイドへなかなかボールも入れられなくなり強みを引き出していけません。

そうこうするうちにインサイドで奮闘していたバーレルが1Qでファウルをすでに2つ(オフェンスファウルはゴリゴリ行ってくれているので致し方なしなのですが)とファウルトラブルに陥り、インサイドでの圧が弱くなってしまいました。

前半はこの流れが変わらず、インサイドはすっかりクウェリに支配されてしまい連続ポイントを許すと、外からは次々に精度高く3Pを沈められるという内外にバランスの良い理想的なオフェンスを見せつけられ、最大22点差まで広げられる始末。

仙台もいつもの自滅癖を披露しているわけでもないのですがFE名古屋のディフェンスの圧によるターンオーバーが多かったり、3Pやペリメーターからのミドルの精度が悪かったりでオフェンスに精彩を欠き、なかなか得点を重ねられません。

結局前半は20点もの差をつけられて終了とよもやよもやの展開となってしまい、見ているこちらもすっかり意気消沈です。さすがに首位を走るFE名古屋には格上とでもいうような力の差と強さを見せつけられてはお手上げ感が半端ありません。

今月連勝をあげた今月の熊本戦や山形戦では、前半はリードされて折り返すという苦しい展開になりながらも、後半もしつこくディフェンスを遂行し相手の勢いを削ぎ、逆転で勝利するという展開を見せていました。さすがに20得点差をひっくり返すのはなかなかの至難の業ですが、このまま黙って敗れ去るわけにはいきません、GAME2に向けて何か爪痕一つは残しておきたい後半です。

後半、ファウルトラブル気味だった仙台がややギアを上げてきた感じとなり、前半は小気味良くシュートを決めていたFE名古屋のオフェンスがやや鳴りをひそめ出します。仙台のしつこいディフェンスにターンオーバーや被スティールが増え始め、仙台はターンオーバーアフターポイントで少しずつ差を縮めることに成功、前半はさっぱりだった3Pも少しずつ決まりだしていきます。特に田中が一つ3Pを決めたのは今後を考えても大きいかもしれません。

とはいえ3Q残り2分の時点でまだ20点差、普通であればかなり絶望的な差なのですが、そこから仙台の怒涛の反撃が始まります。渡辺の3Pからのメインセとオリバーの連続ファストブレイクが決まり一気に7得点で差を縮めると、ディフェンスがしっかり機能してFE名古屋のオフェンスを凌いでいきます。

4Qの出だしで渡辺このGAME3本目の3Pとバーレルのジャンパーでいきなり5得点とし点差をついに一桁差までにすると、もう仙台は勢いが止まりません。残り6分ほどからの神里の連続3Pに始まり残り3分半の田中のスティールからのファストブレイクとアンド1までで2分半の間に実に13-0のランを作り出し、遂に試合をひっくり返してしまいました。

仙台は最終盤で集中力が増し、オフェンスリバウンドを何度も獲得しFE名古屋にオフェンスの機会を譲らず時間を使う中、オリバーが流麗な個人技や岡田とのピックアンドロール、そして前半はあまり入らなかったFTを最後はしっかり2つ沈めて残り8秒で2ポゼッション差とし、最後のFE名古屋のオフェンスもしっかり守りきって大逆転劇を締めくくったのでした。

長いこと89ersの試合を見てきていますが、20点差をひっくり返されるようなGAMEはけっこう観たことがある気がしますが、22点差を逆転したGAMEはあまり記憶にないですね・・・。FE名古屋は20点差としたところで受けに回ってしまったのでしょうか、仙台のしつこいディフェンスにどこかイラついたようなプレイになっていた石川や、終盤の大事なところでFTを決めきれなかったランダルが印象的でした。

気になった選手:荒尾
いつもプレイタイムはあまり多くなく、ベンチから仲間の躍動を見届けていることが多い荒尾。このGAMEもそれほどプレイタイムがあったわけではありません。しかし要所で身体を張り獲得したリバウンド、あれで後半にグッと流れを引き寄せられた気がしたとても印象深い活躍だったと思います。

◯GAME2(12/26 15:00 TO)FE名古屋69仙台61

スターターはこちら。

GAME1と変わらず。GAME2ではもう少し3Pのアテンプトを増やしたいですね。でもGAME1を見ると、FE名古屋にはルーク、ジョーンズがいるあたりのディフェンス面で月野よりも寒竹のチョイスだったのかな、という気もしています。

GAME1は嬉しくも予想外(と言ったら失礼かw)な逆転勝利をゲットできましたが、同じく予想外の敗北であっただろうFE名古屋もGAME2ではGAME1より攻守に強度を上げてくることは想像に難くありません。GAME2では仙台がどこまでFE名古屋のオフェンスを凌ぐことができるのか、またそのディフェンスをかいくぐることができるのか、注目していきましょう。

さて、GAME1の終盤同様仙台ディフェンスのインテンシティが高く、GAME1前半のようにFE名古屋にイージーにシュートを打たせません。仙台のほうはこのGAMEもオリバーのペネトレイトなどから少しずつ特典を重ねていき、少しFE名古屋の先を行くことができています。

このGAME、とにかくお互いのディフェンスのインテンシティが高く、GAME1のようにどちらかが走る展開となりません。まさにプレビューで予測したような玄人好みのディフェンシブな試合。前半はお互いに攻め手を欠き、双方が売りにするディフェンスで我慢を続ける状況で、前半終了時はなんとお互い20点台の超ロースコア。ディフェンス力だけでなくオフェンス力も高いFE名古屋をここまで抑える仙台ディフェンスはまずは素晴らしいの一言。

ただ、少し気にかかるのはFE名古屋が前半はあまり石川をコートに送り込んでこなかったところ。前半はぐっとこらえて後半に畳みかけるゲームプランだったのかもしれません。

後半も同じような展開は続きますが、このGAME、仙台はオフェンス時に少しインサイドでの迫力に欠き、バーレルがなかなか得点できません。果敢にアタックはするものの、リングに嫌われるシーンが続きます。そしてファウルドローンで獲得したFTも精度悪く、なかなか決められないもったいない展開。またオフェンスリバウンドも取れたかと思うとぽろっと手元から逃してしまうシーンが続くこれまたもったいないシーンが続きます。

そうこうしているうちに5点リードされて迎えた4Q、ここでついに「理不尽大王」が発動、石川に連続3Pやアシストを次々に決められ、リードを広げられてしまいます。かつて仙台で戦ってくれた石川ですが、敵に回すと本当に厄介な選手で、ややフロップ気味にも見えるプレイで巧みに仙台側のファウルを誘い、仙台の追撃ムードを断ち切りにかかります。

それでも仙台側もしっかり我慢のディフェンスができていて、少しずつ点差を詰めにかかっていたのですが、最後の最後に勝負のあやがやってきます。ローポストでボールが入ったバーレルがインサイドに押し込もうとしたところ、肘がランダルの顔に入ってしまったとして、痛恨のアンスポーツマンライクファウルの宣告。いやーこれは切ない。前半にテクニカルファウルも取られているので、次節バーレルはたぶん出場停止。

結局このアンスポで得たFTをここまでFT不調だったランダルが2本しっかり沈めて勝負あり。最後まで勝てそうな展開に持っていけそうな仙台のGAMEだっただけにとても残念、悔しい敗戦です。

気になった選手:岡田
この選手は本当に現役大学生の特別指定選手なのでしょうか。得意の3Pこそ1本だったものの、そこまで上背のない身体で積極的にインサイドへ飛び込みクウェリのブロックをかいくぐってで決めて見せたり、「理不尽大王」石川のお株を奪うかのように石川からスティールを奪いファストブレイクで決めて見せるなど、このGAMEも2桁得点の活躍。仙台は本当にいい選手を獲得できました。絶対に本契約を結ばないといけませんよ?

◯最後に

前節まで敗戦数がいまだ3つのFE名古屋を相手に、仙台がどこまで食い下がれるのかが注目される今節でしたが、果たして結果は1勝1敗のイーブン。GAME1は前半と後半でゲームの流れがガラッと変わるジェットコースターのような展開で仙台が大逆転で勝利をもぎ取りFE名古屋の連勝をストップ、GAME2は戦前の予想に違わぬお互いにディフェンスをバチバチと繰り広げる超ディフェンシブなGAME展開となり、最後にジャッジのあやはあったもののFE名古屋が寄り切るかたちとなりました。

敵地で強敵相手に1勝1敗はまずは御の字、GAME2ももう少し試合運びをうまくできれば勝ちに持って行けそうでしたが、ディフェンス力だけでなくオフェンス力も誇るFE名古屋を69点と今季最小に抑えたディフェンスは自信を持っていいでしょう。そのGAME2もディフェンス力はFE名古屋に全く譲ることなく引けはとらなかったものの、勝負所で決めきれなかったオフェンス力の差が勝敗を分けてしまったのだと思います。試合後会見では藤田HCもジャッジやフロップについては苦言を呈していましたが、そうした清濁併せ呑むこともことB2で戦うには必要ではないかな・・・。

とりま、勝負どころのオフェンスが決めきれなかったということは、仙台にはまだその辺に伸びしろがあるということ。まだまだ半分以上試合が残るレギュラーシーズン、より個人個人が、チーム全体が練度をあげて精度を高めていければ仙台はより高みに「Ascend」していけることでしょう。

次節は不倶戴天の相手(と勝手に思っておりますw)越谷とのWEEKDAY GAMEにして2021年のラストゲーム、バーレルが不在の可能性が高いですが、ホームでしっかりと勝利をつかんで2021年を締めくくりたいものですね!ブースターの皆さん、しっかり後押し頑張りましょう!

それではまた。

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