見出し画像

仙台89ers:2021-22シーズン プレイオフクォーターファイナル(5/7〜9 Home Game vs福島 at ゼビオアリーナ仙台)雑感

クォーターファイナルのプレビューはこちら。

◯試合前トピック

・スタ麺ナイナーズ投票結果

以前、塩竈開催の時に紹介したこちらのイベント。

結果が出ました。どこが選ばれたかは動画をご覧ください。

ワタクシも福岡戦とこの福島戦にて都合6食いただきまして・・・。

福岡:長浜将軍様
埼玉:自家製麺竜葵様
富山:富山ブラック 製麺いろは様
東京:ど・みそ様
長野:信州鶏白湯 気むずかし家さま
京都:煮干しそば 藍 京都本店様

この6つの中だと・・・信州鶏白湯が1番美味しかったかな。各店ともご馳走様でした。またこんなイベントが少しずつ行われるようになってきたのはなんか嬉しいですね。

◯Game1(5/7 15:00 TO)仙台80福島74

スターターはこちら。

前節岡田のところを澤邊。渡辺がベンチ登録外。

プレイオフがHomeで初開催の仙台とプレイオフ初出場の福島の激突となったこのカードですが、レギュラーシーズンでもいつもバチバチの闘いをしてきたある意味互いに因縁の相手でもあります。

スタートからバーレルのインサイドワークからの連続得点、このところ好調な月野の3Pなどで9-2のランは作りましたがお互いにディフェンスはよく、この時点ですでに5分弱が経過。ここで福島も流れを切るべくタイムアウトを取った後は水野の2本の3Pなどで盛り返し1Qは14-11とロースコアGameの様相、プレイオフというシチュエーションがそうさせるのか非常にディフェンシブな展開です。

2Qになると福島に少し勢いが出てきてぽんぽんとゴールを決められ逆転を許すとその後は一進一退のシーソーゲームとなり、OTO時点では仙台が3点リード。しかしOTO後は福島のいいディフェンスからウォッシュバーンのインサイドワークを中心としたオフェンスで逆転され3点リードされていたところ、同点を狙う仙台の前半最後と思われたオフェンスは痛恨のターンオーバー。

残りおよそ5秒、福島のポゼッションでこのまま3点リード、はたまたリードを広げられようかといった時に飛び出したのがこのビッグプレイ。

藤田HCの指示でポジションを変えた寒竹が殊勲のスティールからの田中のアンド1で29-29の同点に持ち込んで前半が終了。3点、あるいは5~6点リードされていたかもしれなかったところで飛び出したこのプレイが今Gameの分水嶺だったかもしれません。

3Qに入ると仙台は岡田が持ち味を見せ得点を重ねてみせると、福島はここまで当たりのなかったEマーフィーが連続得点を決め一歩も引かない構え。しかし神里が3Pを決めたあたりから徐々に仙台ペースになってくるとバーレルもインサイドで得点を重ね、前半で取った29点と同スコアの29点をこのQで稼ぎ10点リードとして3Qは終了。

4Qはこのリードを守りながらGameをクローズしたいところ、互いに得点しつつリードもあまり変わらずGameが進んでいましたが、OTO手前で橋本の3PやAマーフィーのドライブで5点差に詰め寄られます。

OTO後も流れはまだ福島、村上の技アリのダブルクラッチや橋本の3Pが決まるとついに得点差は1、たまらず仙台ベンチはタイムアウトですっかり福島に傾いた流れを断ち切りにかかります。

このベンチワークで落ち着きを取り戻した仙台はこのGame獅子奮迅の活躍を見せていたバーレルが残り30秒強のところでタフショットを沈め5点リードすると勝負あり、ファウルゲームとするしかない福島から得たFTも落ち着いて決めていきGameをクローズ、大事な大事な1戦目は勝利となりました。

気になった選手:バーレル
このGameはインサイドを完全に支配し、実に30得点の大活躍。レギュラーシーズンから頼りになるチームの大黒柱でしたが、まさにプレイオフ仕様とでもいうようなスペシャルさを見せつけてもらいました。この先のプレイオフもやはり大いに頼りになりそうです。

◯Game2(5/8 14:00 TO)仙台65福島72

スターターはこちら。

Game1からは澤邊に変えてGame1で活躍を見せた岡田を起用。ベンチ外は今回も渡辺。

このGameもディフェンシブな立ち上がりでロースコアの様相ですが、同じくまずは先手を取って5分経過時点で12-2のランを作りいい感じ。しかしここで仙台の流れをきるべく福島がタイムアウトを取ると、オリバーからターンオーバーを取ったところから福島の思惑通り流れが変わってしまい、Eマーフィー・水野の3Pなどでするする差を詰められます。気づけば残り2分強のところで2点差にされ、今度は仙台がたまらずタイムアウト。

タイムアウトの後もあまり流れを変えられず、仙台は得点が止まってしまい、そのまま1点リードをされて1Qが終了。福島が要所で3Pを沈めてきたのに対し、仙台は田中の1本とアテンプトの割には決定率がよくないのは気になるところ。しかしインサイドではオフェンスリバウンドがよく取れているのでここは継続したい。

2Qはお互いに持ち味を見せながら一進一退の展開が続きシーソーゲーム状態に。しかしEマーフィー、神原が連続で3Pを決めて5点差とし一歩前へ出ると仙台はタイムアウトで立て直しを図ります。しかし、仙台のほうはデザインされたであろうオフェンスで3Pを放るもやはりタッチが悪く決めきれず、じわじわと差を広げられていき、OTO時点では6点ビハインド。OTOの時間を利用して立て直したいところです。

仙台はインサイドで優位を持っているところで打開を図りにいきますがなかなか差を詰め切れません。やはりどうにも決めてほしいところでフリーで放る3Pがなかなか決まらず差を詰め切れない歯がゆい展開が続くうちに前半は5点のビハインドで終了。

Game1に続きインサイドではいいプレイがみられるにもかかわらず、このGameはどうにも3Pに当たりが来ません。後半はもう少し精度よく決めていきたいところですが果たしてどうなりますか、巻き返しに期待です。

3Qに入るといいパス回しからいい形で3Pを放る形を作るもののこれが今Game本当に決めきれない。どうしたの一体・・・。逆に福島は村上や橋本などのペイントアタックなどで得点をするすると重ねてはじわじわとリードを広げにかかります。

仙台はインサイドの攻めはまずまず決まるのですが、これをディフェンスされるとちょっとつらい状況でなかなか差を詰めることができません。福島のペイントアタックに業を煮やした仙台はゾーンディフェンスを敷くとこれが結構効いて、福島のオフェンスを停滞させることには成功。しかしグッドと思われたタイミングで打つ3Pが全く決まらず追撃ムードを醸成できません。

3Q終了直前には菅野がアテンプトした3Pに神里が痛恨のファウルを与えては、このファウルドローンで得たFTを菅野がしっかり3本決めきりリードは12点と大きく水をあけられかなり分が悪くなってしまいました。

なかなか厳しい点差をつけられた仙台でしたが、4Qに逆襲のきっかけをつくったのは澤邊のドライブ。これで得たファウルドローンからのFTを決め切ると、ディフェンスのギアがぐっと上がり福島にプレッシャーをかけていくといい形のオフェンスをさせず、4Q開始後3分は2得点しか許しません。

仙台の勢いは止まらず、残り5分40秒のところで福島がアンスポーツマンライクファウルを取られたところで流れはすっかり仙台に。仙台のディフェンスの圧で福島のターンオーバーを誘い続けるとOTO時点でついに2点差までカムバック。OTO後にはOTO直前のファウルドローンで得ていたボーナススローをきっちり決めてついに同点。その直後の福島のオフェンスも再びターンオーバーを誘いオリバーが逆転のゴールを決め切ると会場のボルテージは最高潮。

しかし、そのまま優位性を持っていたインサイドでアタックしていけばファウルドローンも誘えてリードを広げられた可能性があったように思いますが、このGame全く当たりのない3Pをイージーに放っていってしまっては決めきれず、大事なところでターンオーバーをしてしまうなどで自ら勝機を手放してしまっては勝負あり、手痛い敗戦を喫し1勝1敗のタイに持ち込まれ、勝負はGame3にもつれこむことになりました。

このGameは本当に3Pが打てども打てども入らず、結局スタッツが1/25という大ブレーキになってしまいました。ちょっとこれはGame3、Game3を勝ったとしてもセミファイナルに向けて不安が残ります。一方、これだけ3Pが入らずとも激しいディフェンスとインサイドを制圧できていたところでいったんは逆転して見せたところはポジティブな点とも言えましょうか。

気になった選手:澤邊
3Q終了時で12点差をつけられ敗色濃厚だったところで逆襲のきっかけを作ったのは紛れもなく澤邊のドライブからでした。けがから復帰後まだ少し持ち味を出し切れていないようなところもありましたが、このようなプレイをどんどん出していってほしいですね。

◯Game3(5/9 19:00 TO)仙台72福島57

運命のGame3のスターターはこちら。

Game3とは変わらず。しかしベンチメンバーで藤田HCが動きます。このGameは寺沢が外れ昨季のプレイオフで活躍を見せた渡辺がベンチ入り。

Game3は平日夜の開催となっていたため、土日と比べてお客さんの入りはどうかな、思っていましたが意外と入っている感じで土日に負けない熱い雰囲気が作れそう。

このGameもGame1、2に続きお互いディフェンスから入る重たい展開。Game2では3Pが全く入らなかったわけですが、このGameは打つシュート打つシュートが全く決められない惨憺たる状況。2Gameを闘ってきたところで疲労もあるのでしょうが、これはちょっとひどい・・・。バーレルがインサイドから1本決めた後は8分過ぎまで全く得点できません。

しかし福島の得点も9点に抑えられているあたりであとはシュートさえ入れば・・・というところでしたが、渡辺、オリバー、澤邊が入ったところで少しゲームのテンポが変わり始めると福島に得点は許さぬままに少し点差を詰めて1Qは7-9の超ロースコアの様相で終了。

さて福島はGame1、2では時間帯によって外国籍2人+市岡というビッグラインアップを敷いてきていましたが、2Qで仙台は外国籍2人+荒尾というレギュラーシーズンでも見せなかったと思うビッグラインアップで対抗を図ります。果たしてこの采配が大当たり、荒尾はスタッツには残らなくともインサイドではリバウンドによく絡み、マーフィー兄弟や市岡にもあたり負けない気迫のディフェンスで仙台ディフェンスを締めてくれています。

その後もオリバーの流麗な個人技などで得点を重ねると、OTO時点ではまずは同点に持ち込みます。このGameは前の2Game以上にディフェンスをインテンシティ高く遂行できていてるので、ここはこのまま継続し、オフェンスのギアをもう少し上げていければなおいいのですが。

OTO後は一進一退のまたもやシーソーゲーム状態になりつつありましたが、仙台のディフェンスの圧が福島に十分な体制でのシュートを打たせず、このシリーズは優位性をずっと持てているインサイドからゴリゴリ攻めてはジワジワとリードを広げ、2Q終了時では7点のリードをゲット。

前半は非常にインテンシティの高いディフェンスで福島ガード陣にプレッシャーを与えては思うようなGameメイクをさせていないところがとても効き、福島に20得点しか許さない鉄壁さをみせてくれました。しかしGame2から続く3Pの湿り具合に引っ張られインサイドでは泥臭くゴリゴリとゴールを沈めてはいくもののそれでもやや得点は伸び悩みでこちらも27点。3Pが1本でも来ればオフェンスにも勢いが出てきそうなものなのですが・・・。

3Qに入ると前半とは打って変わってややトランジションが速い展開となり、お互いに点数を取り合う状況に。その中で輝きを見せたのは岡田で、技ありフローターやこの日仙台1本目の3Pとなったディープ3Pなどで観客を魅了。しかし得点差自体は3~2ポゼッション差からは大きく動かず我慢の展開のまま。

その後渡辺が会心の3Pを決めてリードを一時2桁差にしたものの、このGameに負けられないのは仙台と同じな福島もいいディフェンスから食い下がってくると、3Q終了時には少し点差を詰められ4点リードに。

4Qは開始しばらくしてメインセがこのGameを象徴するような泥臭いゴール下のゴールからのファウルドローンでのアンド1を決めたところから流れは仙台に傾きます。とにかくインサイドから愚直に攻め続けてOTO時には11点リード。OTO後も仙台の流れは止まらず、特に仙台が誇る「ヤングオフェンスマシーン」岡田が再び光を放ち、技ありカットイン、ワンフェイクいれたサイドステップで福島ディフェンスをかわしての3P、ダメ押しのペネトレイトなど、4Qだけで9得点の大活躍。

そして最終的には15点リードとしてGame3を勝利、クォーターファイナルを勝ち抜くことに成功。セミファイナルは既に進出を決めていた西地区1位の香川とB1昇格をかけた闘いに挑むことになりました。

気になった選手:岡田
このGameはやはりこの人でしょう。3P2本を含めて16得点の大活躍。大学在学中の特別指定選手としての加入だったわけですが、本当にこの春まで大学生だったの?というほどの落ち着き払った活躍を見せ、「ヤングオフェンスマシーン」ここにあり、というところでしょう。このプレイオフのキーマンとなるかもしれません。

◯最後に

2勝1敗でクォーターファイナルを勝ち抜くことができたわけですが、福島も本当にタフで強いチームでした。3Gameとも最後まで息つく暇もないぐらいハカハカが止まらず手汗がびっしょり。やはりプレイオフの緊張感はレギュラーシーズンの比じゃなかったですね。

ただこの勝利が仙台の目指す最終到達点などではなく、昨年10月からの長い闘いの末、ようやくB1昇格へのチャレンジ権を手にしただけにすぎません。そしてB1昇格をかけたセミファイナルで待ち受けるはウッドベリーというスペシャルな個を持ちながら洗練されたチーム力で熊本、西宮、佐賀といった強豪に囲まれる西地区を激闘の末制した香川。相手にとって不足なし、チャレンジャーとして挑み、勝利と昇格をつかみ取りましょう。

それではまた。

この記事が参加している募集

スポーツ観戦記

Bリーグ

この記事が気に入ったらサポートをしてみませんか?