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仙台89ers:2022-23シーズン 第16節(1/7,8 Away Game vs群馬 at 太田市運動公園市民体育館)雑感(バスケットLive観戦)

今節のプレビューはこちら。

◯試合前トピック

・小寺、リーグ通算500試合出場達成

前節、前々節の田中のキャリア3,000得点達成に引き続いて節目の記録が生まれました。

2009年、当時bjリーグの滋賀レイクスターズ(現レイクス)に加入以来、ほぼbj~B2~B1と日本でのキャリアを過ごし、今季で通算12シーズン目の小寺。その巨躯を生かして各クラブでインサイドに鎮座してきたわけですが、ボールさばきも非常に上手く、ハイポストからアシストを供給する「ポイントセンター」的な振る舞いもできる非常に器用な選手なのはご存じの通り。

2020年には日本国籍も取得、今季はチーム内でも最ベテランですが、貴重な帰化枠選手としてまだまだ元気に頑張ってくれています。この1月末には滋賀に加入した実弟ジョーダンとの兄弟対決も楽しみなところですね。600試合出場にはあと2シーズン必要ですが、それまで元気にプレイできるかな・・・?

・U-15、Jr.ウインターカップ出場

ウインターカップといえば年末年始に高校の全国大会として経年開催されている大会ですが、2年前より中学世代の全国大会として始まったのがJr.ウインターカップ。参加するのは中学校だけでなく、クラブチームやBリーグの育成世代も参加する総合的なもので、本年の第3回においては仙台89ersU-15 が宮城県代表として出場を果たしておりました。

結果は1回戦は勝利したものの、2回戦で宇都宮U-15に惜しくも敗れてしまいましたが、Jr.ユースやユースといった育成世代が力をつけてくるとクラブの力も底上げになって安泰。いつの日かユース出身の選手がトップチームに表れてくれると嬉しいところです。そのためにはまずは全国でも強豪の明成高校を抱える宮城県内でU-18世代が彼らと与することができるぐらいもっともっと強くなってほしいものですね。


※今節のレビューも水曜にGameを控えていますので前半、後半で少し短めに綴ります。

◯Game1(1/7 15:05 TO)仙台64群馬85

Game1のスターターはこちら。相変わらずのベテラン勢中心。

一方、群馬のほうも主力のパーカーがけが、ターズスキーがコンディション不良ということで欠場の発表、今節を前に水曜に天皇杯をこなしてきた中で痛手になっていそう。

序盤は仙台のディフェンスがよく、群馬のキーマン、ジョーンズにあまり仕事をさせません。というか群馬側がビッグマンがキーナンしかいない中で、いつものように自ら切り込んでいくスタイルとはちょっと違った感じのふるまいにも見えます。そのジョーンズを抑えている一方、P&Rから並里にちょっとイージーに得点を許している感じなのは気になるところ。群馬の並里が得点の面で貢献をすると、仙台は小林が好調でこちらも3Pやフローターなどで渋く得点を重ねるなど仙台オフェンスを引っ張り、前半は34-29と5点リードで折り返し。

今GameもいつものGame1のようにディフェンスがよくできているのはいい感じなのですが、ここ何Gameかは後半になると一気に崩れるパターンが続いていますので、何とか我慢強く粘り強くディフェンスを遂行し続けて、相手のスキをうかがいながら得点を重ねたいところ。気になるところはディフェンスでの並里への対応のほかに、オフェンス時にブースが要所でシュートは決めてくれるものの、味方との連携でミスをするなどイージーなターンオーバーやバイオレーションなどが散見され、勢いに乗りかけたムードにことごとく水を差してしまっているところ。その辺を確実に行けていれば前半もう少しリードできていたのでは・・・。

後半にはいってもどちらかというと仙台ペースでGameは進み、作ったリードを拡げつつ縮められつつ、おおむね2~3ポゼッション差を保ったまま進みますが、3Q残り4分ほどのところでターニングポイント。菅原が岡田からスティールを奪い得点に結びつけ3点差に詰め寄ると、その直後のポゼッションで澤邊のイージーなターンオーバーから得点を許し一気に1点差まで縮められてしまいます。その後は好調小林の3Pもあって一息つき、なんとかリードは保って3Qを締められたのですが、悪夢は4Qに待っていました。

4Qの頭からいつものことではありますが精度の良くない仙台が外したシュートのディフェンスリバウンドからジョーンズが前を走る形のファストブレイクを連続で決められるとあっさり逆転。これは川崎戦でも繰り返しやられた形なのですが、何度も何度も同じようにやられるのはいかがなものか・・・。その後もシュートが精度悪く入らないことに加えターンオーバーを繰り返すばかりの仙台を尻目に群馬は着々と加点すると3分間で13-0のビッグランを作られ、一気に10点差とされてしまいます。OTO後もその流れは全く変わらず、仙台はひたすらシュートを外しターンオーバーを繰り返す展開が続き、点差が開く一方。4Qだけで8本ものターンオーバーを献上し、FG%がわずか2/12の16.7%とこれだけオフェンスのリズムが悪くなってはディフェンスもすっかり崩壊、4Qは9-34という屈辱的なスコアを喫し、結局は64-85と20点以上の差をつけられる、悔しいというよりも非常に腹立たしい内容での完敗となりました。

とにもかくにもターンオーバーが多すぎてお話になりません。このGameでは21本、しかも15本は後半に献上するというお粗末さ。PGが小林しかおらず、ハンドラー不足とはいえ酷いの一言。特にPG的振る舞いもしなければいけないとはいえ澤邊が5本、前半で危惧した通りブースがイージーに5本などはなかなか受け入れがたい数字です。ターンオーバーの多さについては毎Game言及しているような気がしなくもないですが、こういう細かいところをおろそかにしている状況ではいつまでたってもアンダードッグのままになってしまいます。

気になった選手:小林
Game全体を通じて、Bリーグ屈指のPG並里を向こうに回してチームを引っ張ろうという動きがみられたのは低迷するチームの中にあって大変ありがたかった。現に、小林がオンコートの時とオフコートの時のボール運びの安心感が段違い・・・。今Gameチーム最多の19得点と奮闘するも及ばず。

◯Game2(1/8 15:05 TO)仙台77群馬87

Game2前のリリース。

 加藤はGame1の中で膝を痛めた感じがあったのですが、渡部もけがをしていたとは・・・。Game2は10人での闘いを強いられることになりました。

加藤、渡部欠場を受けてのGame2のスターターはこちら。

SFが2人ケガしてしまったとはいえ、ここまでプレイタイムが少なかった寺澤を抜擢。若い力で何とか流れを変えてほしい。

Game1での屈辱的で衝撃的な逆転負けを喫し、かつプレイアブルな選手がまた減った中でのメンタルセットが気になる内容でしたが、予想に反して仙台が入りよく先手を取る展開となります。しかし今GameもGame1から続くターンオーバーの多さ、特にGameに集中できていないのでは?とすら思うブースが今Gameでもチームのオフェンスに水を差すようなターンオーバーを頻発し流れをたちまち群馬に奪い返されてしまいます。そんな中チームに流れを呼び戻したのが岡田。Game1ではターンオーバーに絡む一方得点に絡むことがほぼできずにいたところ、1Qだけで3本の3Pを沈めてみせる活躍で22-20と2点ながらもリードをすることができました。しかし2Qに入るとGame1同様ターンオーバー連発の悪癖を起こしてしまい、序盤こそ食い下がっていたものの、気が付けばあっという間に2桁差のリードをつけられてしまいます。OTO後はやや持ち直しますが、前半は38-44と6点ビハインドで終了。

Game1の完敗、けが人の増加にあたってどうなるものかと思っていたGame2でしたが、選手たちは全くファイティングポーズを解いておらず、攻め抜く姿勢を見せてくれていることはとても好ましいものです。しかしその分ディフェンスが少し後手になっており、前半だけで44失点はやはり仙台のGameとは言えません。後半も少ない人数ながらどこまでディフェンスを踏ん張り勝機を見出すことができるでしょうか。

3Qに入ってもお互い点を取り合う展開の様相で、点差は2~3ポゼッション程度で推移していきますが、こういう展開はシュート精度に難がある仙台にはちょっと厳しい。仙台がシュートを決めきれない間にリードはじわりじわりと広げられ、3Qの終わりにはこれも仙台のずっと抱える課題である相変わらずのQのクローズの拙さをみせて、むざむざ並里にディープ3Pをブザービーターとして決められてしまうと59-73とビハインドは14点、いよいよ今の仙台ではひっくり返すのは難しいと言わざるを得ない点差に拡げられてしまいます。しかし4QはGame1とは打って変わって闘う意識を保ち続け、Game1から一人奮闘する小林、スターターに抜擢された寺澤が連続3Pを見せるなどの輝きを放つと、ビハインドも少しずつ縮まっていきました。しかし今節どうにも動きがよくないブースを中心に打てども打てども3Pが決まらないといういつものシュート精度の悪さを見せては追撃もここまで、点差を10点までに縮めるのがやっとで77-87と悔しい連敗かつこれでリーグ6連敗となってしまいました。

気になった選手:寺澤
今Game、同じポジションの加藤と渡部のケガという緊急事態ではありましたがスターターに抜擢されると、期待に応える活躍を見せてくれました。これまでプレイタイムが少ない中でもしっかり準備を怠りなく進めてきた賜物でしょう。そしてそれは同じようにプレイタイムがあまり多くないベテラン片岡や寒竹、昨シーズンの荒尾などの振る舞いから学んでいたに違いありません。身体能力については加藤や渡部以上のものを持っている寺澤もいいアピールができたのではないでしょうか。とはいえこれで満足せず、もっともっと成長して活躍してほしい。その時はきっと仙台ももっと強くなれていることでしょう。

◯最後に

同じように主力を欠き、天皇杯の疲労もあったであろう群馬を相手に完全に力負け・・・というよりも、自分たちから勝利を群馬に差し出したかのようなGame展開だったと言わざるを得ません。本文中でも何度言及したかわかりませんが、とにかくオフェンスでのターンオーバーが多すぎなのです。Game1では21本(うち後半だけで15本)、Game2でも18本(こちらは前半だけで13本)とシュートで終わらず相手にボールを渡しているのですから得点は伸びないし失点が増えるのは当然のこと。Game1では4Qでディフェンスが崩壊しオフェンスもFGを2本しか決められずにGameが壊れてしまいましたし、Game2ではせめてターンオーバーを4本減らせていれば、群馬のポイントアフターターンオーバーを4点は減らせ、仙台の得点を4点は増やせていたかもしれません。そうしたらGame2の最終スコアは81-83でわずか1ゴール差、あわよくば仙台が勝利できていたかもしれないのです。

開幕直後のほうがまだ連携よくできていたと思うのですが、やはり過密日程による疲労やけが人の続出が陰を落として連携面のまずさやターンオーバーの多さということにまろび出てしまっているのでしょうか?今節に限ると澤邊が相変わらずの悪目立ち、ブースの集中力欠如などが目に余って仕方がありません。またGame2ではキーナンと激突した田中もおそらく脳震盪と、次節は選手を5名欠く9名での闘いになる可能性も濃厚です。

渡辺・トーマスの離脱時点では欠いた選手分の補強・補充についてはなんとか我慢できるのかな・・・とも思っていましたが、そんなことも言っていられなくなった緊急事態です。特に小林しかいないハンドラーや得点力にたけた外国籍選手などが必要になりそうですが、クラブはどう動いてくるでしょうか。次節の宇都宮戦にはもう間に合わないと思いますが、次々節の秋田戦までには何か動きがあるのでしょうか・・・。

それではまた。

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