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仙台89ers:2021-22シーズン 第3節(10/17、18 Away Game vs東京Z at 大田区総合体育館)雑感(バスケットLive観戦)

○はじめに

第1節、第2節とも1勝1敗のイーブンできましてなかなか連勝街道に乗って行けませんが、そこは相手もある話、拮抗した各クラブの力量ではさもありなん、というところはありましょう。

ただどうにも月野の不調に象徴されるようなオフェンス面でのピリッとしなさがあり、畳み掛けていくような形は今のところあまり見られませんし、ゾーンディフェンスを敷かれると攻め手が少なくなる状況。そうこうするうちにオフェンスでリズムが悪くなるとそれがディフェンスにも波及して特に後半になって崩れてしまう場面もみられました。

今節ではそのオフェンスのピリッとしない感じはどこまで改善されたでしょうか?ここまであまりペイント内での得点も多くなかったのも気がかりでしたので、特にペイントエリアを上手く使っていきたいところです。

○アースフレンズ東京Z

今節のアースフレンズ東京Zは過去の対戦成績から見ると比較的相性の良い相手と言えましょうか。例年、活きのいい若手を揃え、そこを数名のベテランがチームを引き締めている、全体として若さを感じるチーム。昨季はNCAA挑戦予定の高卒選手、ケイン・ロバーツを預かり育て上げ無事に送り出したりと、育成面でも評価が高いですね。

仙台としては相手がそんな若いチームだけに勢いに乗せて爆発させたくないところ。昨季も前半で大きなリードを取ったにも関わらず、後半勢いに飲まれて逆転負けを喫すという痛い目にあった試合もありました。前節の佐賀戦の第2GAME的な感じ。

あと、負傷で離脱中だった増子が、もう少し復帰までに時間がかかるかな思っていたのですが今節から復帰。東京Zの中では好きな選手だったので少し嬉しい。その分相手として対峙するには厄介な選手が増えてしまうけれども。

○GAME1(10/17 15:00 TO)東京Z61仙台84

出だしはとても良く、ディフェンスがよく機能しそのインテンシティで東京Zに思うようにオフェンスをさせない展開に成功。

オフェンス面ではインサイドのバーレルにうまくボールが入る形が多く、得点を重ねられました。ここはこれまであまりうまく使えていなかったペイント内でのプレイを意識してきた感じでしょうか。

また、前節までシュートタッチが絶不調だった月野がミドルレンジからファーストシュート決めてくれまして、これは良い兆し、この後もミドル〜ロングレンジあたりを決められるかな?

東京Zが最初のゴールを決めるまで実に16-2のランを決めるなど攻守がよく噛み合い、1Qで最終的には東京Zの得点を5に抑え、得点も24点とここまでは完璧と言ってもいいぐらいの展開になりました。

さてこうして得点差をつけると緩みが出てくる悪癖を持つ仙台ですので2Qも緩まず雑にせず畳み掛けていきたいところでしたが・・・東京Zがゾーンを敷きだしたところでオフェンスが停滞しだし、それに釣られてディフェンスも少し緩みだして東京Zに連続得点を与える心配していた展開になってしまいました。

そんな中で相手選手と交錯したバーレルが少し足を痛めた様子、いやいやこんなところでバーレルを欠いたら大変なことになってしまう・・・。

全体的に緩みが出てきてオフェンスも少し雑になってきたなーと思っていたところを打開してきたのがオリバー。ペイントエリアに飛び込んだところに周囲がパスを合わせてゴールをねじ込んでいき、派手なアリウープダンクも決めたりしちゃいました。オリバーも本領発揮開始の予感。

果たして途中はどうなるかと思ったものの、最終的には3点を詰められただけにとどめ、リードを大きくは溶かすことなく前半は終了。

さて後半は2Qで少し緩みを見せたところをどう修正してくるだろうかか、と思っていたらバーレルがコートに戻ってきて、なんとか大丈夫そうで一安心。

3Q開始早々いきなり月野が3Pを沈める。シュート打ったら全部決めておくれとは言わないけども(いや全部決めてくれるに越したことはないですがw)やはりフリーな時に決めるところではしっかり決める、月野のこれが来る来ないでオフェンスのリズムが全然違うんですよねやっぱり。このあともシュートが決まってましたんで、シュートタッチが戻ってくれたようでよかった。

2Qとの大きな違いはインサイドにバーレルがいたこと。バーレルがいるいないでインサイドの強度が違うのはもしかしたら今後の課題になるかも。メインセもブロックビシバシ決めたりフェイドアウェイやフックで器用にゴールを奪ったり時には3Pも沈めたりと心強い選手ではあるのですが、リバウンドの面でバーレルよりちょっと弱いかな・・・。もっともそこはディフェンスのいぶし銀職人荒尾と組むことで補ってはいますけどもね。

東京Zはノエリアのピックアンドロールに活路を見出しはじめ、そこからポンポンと得点を重ねるようになってきます。このノエリアのロールの動きにメインセが手を焼いていた感じだったかな?ノエリアはシーズン進んで馴染んでくるとこわい選手になるかもしれません。

一方仙台もバーレルのパワー、メインセの器用さ、オリバーのペネトレイトスキルでもってインサイドを中心に確率よくシュートを決められていて、東京Zに差を詰めさせなかったのは佐賀戦で後半に崩れていったところからすると修正はできていそうです。もっとも佐賀のガルシアのようなスペシャルがある相手の場合の対応をどうするかは注視していきたいと思います。

そして3Qの締め方だったのですが、これもいまだに拙いところがしばしば・・・。Qの締めにブザービーターを決められるとその次のQは出だしから相手が勢いに乗ってくるのでやらせたくないんだけどもな・・・。ここもいつもの課題っちゃ課題ですかね。

案の定4Qの出だしは当たってきた相手にまた少しオフェンスが雑になってきてバートンを起点とした相手に走られるシーンがありました。当たってくる相手のいなし方ももう少しがんばろう。

ただ前節もそうだったんだけれども、流れが淀んだ時のバーレルのインサイドでの存在感が本当にありがたい。リバウンドをもぎ取り、インサイドをゴリゴリっと押し込んでいく力強さ、本当に今季の仙台にはなくてはならない存在ですね。仙台にも反則級の選手がちゃんといるじゃないかと再認識。この試合ヒヤッとしましたが、今後も怪我なく元気でお願いします。

さてこの試合はペイントエリアに切り込むオリバーにパスを合わせるパターンが多くてこれがよく決まる、決められなくてもFTをゲットし得点を重ねていく。このスタイルが本来のオリバーの使い方なのではないかと思ったりしています。

あとメインセはブロックが絶好調で4Qで5本目を決める。これもまたとても頼もしい。日本人選手では田中が期待通りに3Pを3本揃えてきましたが、期待される役割をよくこなしてくれていますね。

試合の方は4Qの出だしはあたふたしてしまいましたがリードはさらに大きくは広げられずも追い上げも許さず、という展開、上手くコントロールしながらタイムアップ。オリバーがシーズンハイの24得点、メインセが22得点5ブロック、バーレルが16得点4ブロックと外国籍選手3人がそれぞれの持ち味を見せて、終わってみれば快勝、連勝することができました、よかった。

気になった選手:オリバー
いやーこの試合みたいなプレイを待ってたんですよ。オサレなユーロステップも披露するなどインサイドへ切り込んで次々にシュートを決めてみせたわけですが、3Pの精度があるのも魅力ですけど、これが本来のオリバー持ち味なんでないかなあ?
とはいえ越谷をはじめもっとインサイドの強度が高い相手にも通じるのかどうか。もしそんな相手にも今日のようなプレイができるのであれば、仙台にとってはオフェンス面のオプションの一つとして相当大きいと思います。

○GAME2(10/18 19:00 TO)東京Z64仙台82

GAME1ではインサイドを中心としたオフェンスの組み立てで東京Zを粉砕した仙台。ですがGAME2では東京Zもインサイドを相当警戒してくることは必至。その警戒を上回ることができるのか、はたまた違った切り口で攻めていくのかが注目の試合です。

あーやっぱり東京Zはインサイド対策してきましたね、最初からゾーンを敷いてきました。ゾーン攻略があまり得手ではない仙台はさてどうしますか。

やっぱり思うようにインサイドが攻められないですが、インサイドを攻められないなら外から決めればいいじゃないとばかりにお互い3Pが飛び交う形空中戦の様相も、GAME1と同じように強度の高いディフェンスでターンオーバーを誘ってからのファストブレイクが出ていたりした分先手は取れている感じかな。

最後の方は互いにシュートを決めきれない展開が続くものの、仙台が10点のリードで1Q終了、GAME1ほどの差はつかなかったですが11失点であればよく守れていたのではないでしょうか。

2Qは東京Zが最初のポゼッションで得点して以降、双方得点できない時間が実に3分半近く続く状況。お互いディフェンスがいい・・・のかな?というところで寒竹が3Pを沈めると久岡が負けじと3Pを返し、またさらに寒竹が3Pで追撃するという、うーんやっぱり空中戦。ただ昨季までの仙台と違うのはチームとして3Pの決定率が上がっているところがあるのでインサイドがなかなか攻められないのであれば、外がこの調子をキープできればいいんだけれども・・・。

結局お互いに3Pはそれなりに決まるもののあまり攻めきれない展開に終始して仙台が1点のリード差を積み増しただけのややロースコアゲームの様相になりつつ前半が終了。

仙台はやはりゾーンが今一つ攻めきれず、昨季より精度の上がった3Pでなんとかもっている状況。2Qの寒竹の2本の3Pが結構効いている気がする。気がするだけ。

3Qに入ると東京Zの積極的な攻めに後手を踏み7-0と走られあっという間にリードを溶かす、「魔の3Q」の様相。昨季東京Zに敗れた時もこんな感じだったよね。

ゾーンで固めるインサイドにやはりなかなかボール入れられない中、仙台はなんとか3Pで繋いでいるけれども、東京Zの高木がこの試合は大当たりで5本目の3Pを決められるなど4点差とされたところで一進一退の状況が続いてちょっとヤキモキする展開。

しかしそんな状況に待ったをかけたのが寒竹の3Pでした。2Qで2本、このQでも2本沈めてここまで計4本、3P賞ゲット(それはホームだけねw)、嫌な流れを断ち切りにかかります。

一時は2点差まで迫られましたが、寒竹の値千金の3Pのおかげで流れを完全に相手に渡すことはなく最後は7点差まで戻したところで3Qは終了、勝負の行方は4Qになりましたが、ここからもう少しギアを上げていきたいところです。

この試合の仙台は3Pをよく狙い、決定率も良かったのが功を奏しました。4Qで渡辺がポンポンと2本連続で決めてみせると寒竹も5本目の3Pを決め、じわじわと東京Zを突き放しにかかります。外を警戒されればインサイドに切り込んで得点を重ねるなどようやくいい感じのオフェンスになってきました。

終わってみれば4Qで一気に突き放し、GAME1とほぼ同じスコア、18点差をつけてフィニッシュ。結果をみれば2GAMEとも点差をつけた勝利を飾ることが出来たナイスゲームだったのではないでしょうか。途中の試合運びで怪しくなったシーンはあったけど。

GAME2では渡辺がキャリアハイの20得点、寒竹が5/10の3P固め打ちで15得点、月野がGAME1よりシュートの当たりは落ちたものの9アシスト、スタッツ的にはそれほどではなかったですが4Qでペネトレイトからアンド1を奪ってみせた澤邊など、GAME1とは打って変わって日本人選手が頑張りを見せ、勝利を掴むことができました。まだ6試合ではありますが、地区2位に浮上。

気になった選手:寒竹
この試合はやはりこの人、流れが悪くなりかけたところで冷静に3Pを決めてくれたおかげで消沈しかけたチームが息を吹き返せました。自らにに課された役割をしっかり果たして勝利を手繰り寄せる、まさにベテランの味といったところでしょうか。

◯最後に

さてこれで2節続いたアウェイゲームで1敗のあとは3連勝で締めることができました。今節は本文にも書いたように、GAME1は外国籍選手、GAME2は日本人選手の活躍が目をひいたわけですが、やはり仙台は全員がチームとして戦うのが持ち味ですもんね。この勢いを持続して次節の登米でのホームゲーム愛媛戦、連勝を伸ばしていってほしい!

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