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仙台89ers:2021-22シーズン 第1節(10/2、3 Home Game vs福島 at ゼビオアリーナ仙台)雑感

◯ はじめに

 Bリーグを愛する皆さま、明けましておめでとうございます。9/30の B1琉球vsA東京を皮切りに、今シーズンも無事 Bリーグがスタートしました。奇しくも日本全国に発出されていました緊急事態宣言や蔓延防止措置なども9/30をもってほぼ解除となり(自治体によっては独自の措置を取っているところもまだある模様ですが)、開幕を待ち望んでいた各クラブのファン・ブースターも警戒は続けつつも数多くアリーナへと足を運んでいたようですね。

さて昨シーズンの終了あたりからnoteでもって仙台89ersについてボチボチと駄文をしたためてきましたが、今シーズンからフルシーズンシートに切り替えたこともあり、直に観戦したホームゲームを中心に雑観みたいなものをトボトボと書き殴っていってみようかなと思っております(ワタクシ飽きっぽいところもあるので果たしていつまで続くか)。

今季は東地区西地区とも7チームずつで B1昇格、 B2優勝を争うB2リーグですが、東地区を戦う仙台の第1節の試合についてさっそく振り返って参りましょう。

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◯福島ファイアーボンズ

開幕戦の対戦相手は福島。毎シーズンホームでアウェイで互いに熱い試合を繰り広げる好敵手のうちの一つ。過去の対戦を見ても、ホームとアウェイでいつも最低一つずつは敗れている気がする相手です。

先のTOHOKU CUPでは組み合わせ上対戦はありませんでしたが、B1北海道を相手に最後の最後にかわされてしまったものの、互角以上の戦いを繰り広げていましたし、いつも手強い相手ですが今季もやはり手強い相手には間違いなさそう。

今季の福島は外国籍選手にすえるのは仙台のバーレルのようなパワー系ではなく、マーフィー兄弟とウォッシュバーン、そこにプラスして日本代表経験もある市岡ショーンと、高さがありつつ機動力を重視したようなラインナップ。そこを速さと外からのシュート力を持った日本人選手で固める、といった感じのロースター・・・かな?

◯GAME1(10/2 16:05 TO)仙台63福島72

試合開始直後の仙台は滑り出しよく得点を重ねていたかに見えたのですが、どうにもピリッとしないオフェンス。というのも福島がなかなか強度の高いディフェンスで(ゾーンディフェンス気味だったかな?)、仙台のピックに対してすばやいスイッチでビッグマンをあまりインサイドへロールさせず、ハンドラーにはしつこくプレッシャーをかけてくる感じがありました。

福島のディフェンスに外に押し出された感じのオフェンスを強いられる中で、あまりいいシチュエーションとは言えない状況でシュートを打たされ決めきれない仙台に対して、切り替えの速さと積極的にインサイドへビッグマンが飛び込んでくる福島のオフェンスに手を焼く仙台は本来のディフェンスの持ち味もなかなか見せられず、1Qは気がつけばリードを許す展開。この展開、TOHOKU CUPの時の秋田戦を思い出しました。あの試合もあまり有効にインサイドを使えずなかなかオフェンス面では苦しかった試合でしたからねえ・・・。

2Qも全体的にピリッとしない状況が続くも、ディフェンスでなんとか踏ん張っている状況。そのうちに渡辺と澤邊がファウルトラブル気味になり、後半に向けてやや苦しい状況に。とは言え神里や片岡などの3P、オリバーの卓越した個人技などで得点を積み1点差をつけて前半は終了。

前半は月野のシュートタッチが今一つだったり渡辺が徹底マークにあって苦しい状況だったりインサイドが思うように攻められなかったりと攻撃が単発に終わっている感があり、後半に向けてもやもやが残ります。

HTで後半への巻き直しを期待したいところでしたが、3Qになると修正がきいたのは福島の方。水野のドライブを機にあれよあれよと得点を重ねていく福島に対し、仙台はターンオーバー連発でシュートにもいけずに終わる拙攻に終始。オフェンスのリズムの悪さがディフェンスにも影響を与えたのか、福島の切り替えの早いバスケットにちょっと対応しきれていない様子が見えるなど、昨季もよく見られた「魔の3Q」となってしまいました。このQでは一時は最大12点差をつけられましたが、最後は少し盛り返して7点のビハインドで終了。

7点差があるとはいえまだひっくり返せない点差ではないので、4Qになって少しディフェンスのギアをあげると一時は同点まで追いつくことには成功。しかしながらそこからのオフェンスで3Pを狙うシチュエーションを作るもことごとく外したり、スローインミスによるターンオーバーからの失点をしたりと反撃ムードもトーンダウン、結局流れは取り戻せず、最後は福島に試合を巧みにコントロールされてジ・エンド。開幕戦を勝利で飾ることはできませんでした、残念。そういや仙台は開幕戦は過去も意外と勝ててない気がするんだよなぁ・・・。あとで調べてみよう。

《追記》調べてみましたw

次にこの試合気になった選手を何人かピックアップ。

まず渡辺。彼については昨シーズンのポストシーズンでのブレイクでだいぶ仙台のキーマンであろうとの認識が各チームに広がったようで福島にもしっかり対策されていました。渡辺に対しては今季奈良から加入の長谷川、あるいは水野など、渡辺よりも上背のある選手をぶつけて高さでのミスマッチを作り、そのあたりを攻撃の起点にしていたような・・・。高さでのミスマッチがあるならば平面でのミスマッチを作ろうとするのが渡辺の持ち味ですが、そこは渡辺のアジリティにも福島の各選手もしっかり対応し、あまり自由にさせていなかった感じでした。

もう一人少し気になったのが月野。この試合もSG寄りのプレイではありましたが、ディフェンスではいつも通りにしつこく粘っこく、スティールからのファストブレイクも決めてみせました・・・が、オフェンス面でミドル〜ロングレンジのシュートのタッチがこの日は良くなかったですね。そのレンジで決めたのは3Pが一つだけかな?いつもならもう少し決まってそうなんですが・・・。

PGばっかりになりますが、お次は神里。現状PG陣の中では一番好調、安定感がありそう。いい選手連れてこれたかもしれない。やはり2シーズンのB1でのプレイは伊達ではないのか、単にプレイスタイルが違うだけなのか、ゲームメイク力については渡辺よりも巧みな感じ。3Pも結構上手ですしね。今後も期待。

GAME1は全体を通して失点は72とそこまで悪くもないのですがどこか攻守に少しチグハグな印象があり、モヤモヤした展開で終始してしまいました。プレシーズンマッチやTOHOKU CUPで見せたディフェンスのインテンシティにもムラがありましたし、オフェンスはまだまだ練度が必要そう。とまれ、第2GAMEは勝利できるよう巻き直しに期待しましょう。

◯GAME2(10/3 14:00 TO)仙台81福島70

開幕戦を勝利では飾れなかったものの、今季の目標到達のためには連敗だけは避けたいところ。試合後会見で藤田HCも自分たちのやりたかったことがやれなかったと相当悔しがっておりましたが、うまくいかなかった部分の修正は果たしてできたでしょうか。

さて序盤から仙台はバーレルがハッスル、ミドルレンジからのジャンバーがよく決まります。前日の不調の影響もあるのかディフェンスがその激しさは今一つ鳴りを潜め、点の取り合いの様相に。しかし1Qで輝きを見せたのが寒竹。福島が走り出しそうな場面で得意の3Pを2本沈め、流れを簡単には福島に渡さないぞとばかりの活躍でした。頼もしい。

しかし1Qの途中、オリバーがドライブインしていったところで足を痛めた様子。痛がり方が昨シーズンのナッシュの時のそれみたいでしたし、昨季序盤で離脱を余儀なくされたペッパーズのことを思い出したり。これが深刻な怪我だと仙台はこの先かなりヤバくなるなこれ・・・。

2Qも一進一退の展開で仙台福島双方とも大きなランはなく進む展開に。仙台のディフェンスも少しずつインテンシティを増してるようにも見えましたが、福島も前日同様飛び込むビッグマンにパスを流し込みポイントを積んでいく状況。オリバーがヤバそうな中、目立ちはしないのですが、荒尾の体を張った特にディフェンス面での実直なプレイは良かったですね。これまたいい選手獲れたなあ。

2Qは1Qよりもディフェンスの我慢比べという体になり、オフェンス時には双方ミスが散見される中、最後は同点のままで前半が終了。前日に続きこの日も渡辺がファウルトラブル気味となり、かわりに神里のプレイ時間が長くなってましたが、この日もよくゲームメイクを落ち着いてこなしていましたね。1Qではヤバい怪我かなと思ったオリバーも途中でしれっと戦線に復帰。何はともあれ大禍なくてよかったあ・・・。

さて前日は仙台の抱える課題でもある「魔の3Q」を発動させてしまいましたが、この日はディフェンスが崩れる兆しはなく、前半まで同様焦れる展開が続きます。前日との違いは外からの攻撃が効果的だったこと。このQだけで田中と神里が2本ずつ3Pを決めると、逆に福島の外は概ね封じていたのでじわじわと得点差をつけていき、4点差をつけて3Qは終了。ただこのQで渡辺が自らのミスを起因に4つ目のファウルを犯すなど、この日もなかなか苦しい出来だったのは気がかり。あと月野も相変わらずミドル〜ロングレンジのシュートタッチが前日同様よろしくない・・・。

しかし4Qに入って仙台がキュッとディフェンスの強度を上げると一気に仙台のペースに持ち込むことに成功。特に渡辺のファウルトラブルもありプレイタイムが長くなった神里が絶好調、このQでも3Pを2つ沈めトータル4本、うーん今日はきっと神里の日。神里のほかにこのQでは澤邊が躍動、この人が活躍を見せる日は大体仙台の勝ちゲームなのですが、やっぱりこの試合もそうなりました。澤邊は各試合でムラなく持ち味を出していければチームももっと乗っていけるんだけどもね。

この試合の気になった選手。

まずは神里。ほんとにこの日は神里の日。3Pを4本沈めてみせるなどまさに絶好調。もちろんこの試合のMVPに選ばれました。今季の仙台PGはファーストチョイスは渡辺が主体なのでしょうが、渡辺もうかうかしてられないですね。でも健全な競走があれば互いに成長していけるはずなのでそれは大変喜ばしいことですよね。

次は荒尾。日本人ビッグマンとして外国籍選手のバックアッパーが主体になりましょうが、この日はオリバーが痛めた時間でも目立たなくともほんとうに堅実なディフェンスを見せてくれるまさにいぶし銀の出来。こういう選手がいてくれると本当に安心できます。

◯最後に

リーグ戦初戦ということもあって少し固さもあったのでしょうか、第1節はGAME1は敗戦、GAME2は勝利を取り返しイーブンな結果に。攻守ともに今一つピリッとしない展開が続く中、GAME2の後半からはようやくプレシーズンマッチやTOHOKU CUPで見せたインテンシティあるディフェンスという持ち味が見られたのは今後へ向けての好材料。

開幕2連敗という事態は回避し今季の初勝利できてまずは一安心、次節、次次節はアウェイゲームでの戦いですが自分たちの持ち味を忘れることなく連勝を重ねてホームへ戻ってきてくれることを期待しましょう!

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