見出し画像

仙台89ers:2021-22シーズン 第25節(3/12,13 Home Game vs西宮 at ゼビオアリーナ仙台)雑感

今節のプレビューはこちら。

◯試合前トピック

・Bリーグ2022-23シーズン第1回ライセンス判定

まずはこちら、来季を闘うライセンス判定の結果がリリース。

仙台は今季に引き続きB1ライセンスの交付。あとは昇格に向かって残りの試合を粛々と、かつ熱く闘うだけ。

他クラブで気になるところでは、FE名古屋が今季圧倒的戦力を持ち、B2レギュラーシーズン首位を独走しながら、アリーナの確保の目処が立っているのかいないのか、B1ライセンスについて「施設基準の確らしさ」で継続審議なのはなんとも皮肉。リーグを納得させられるだけのプランは今後掲出できるのでしょうか。

もう一つは青森なのですが、「競技基準の確らしさ」についてはユースやスクールの件で以前リーグから制裁されていたあたりの影響があるのでしょうか?別なところで何か問題があるのかもわかりませんが・・・。継続審議になっているクラブの多くが「施設基準」か「財務基準」で引っかかっていた分、目を引きました。

・3月11日という日

今季第25節の開催は3/12、13です。その前日3/11といえば、そう、11年前に東北地方を中心に壊滅的な被害をもたらした東日本大震災の起きた日です。これにあたりクラブから以下のメッセージムービーが掲出されました。

「このまちのために闘う」

そして、選手には秘密裏にクラブフロントとブースターが協力したアンサームービー。

「ともに闘う」

多くを語ることはありません。あの日に思いを馳せながら、これまでも、これからも。

◯GAME1(3/12 18:00 TO)仙台82西宮75

試合前のリリース。

田中がコンディション不良のため欠場。3Pをスナイプするだけでなく、ディフェンスの要の一人でもあるので、試合展開に及ぼす影響がちょっと心配。

スターターはこちら。

田中ところは岡田を抜擢。あとここまでスターターを張っていたオリバーが外れ、バーレルがイン。そういえばオリバーが試合前アップに参加していなかったので、ベンチ登録はしているものの、出場するかは微妙かも。となると主力を2人欠く中でのGAMEとなりそうです。

活動停止期間が続いたり、日程が期せずして過密気味になったりと選手それぞれがどこかを痛めたりコンディションが調わなかったりという状況はこの先も続きそうですが、大きなケガにだけはなりませんようにと願うばかりです。

さて試合の方は双方ゴールにアタックはしていきますがなかなか決めきれない状況が続きます。得点もシーソーゲーム的にリードが目まぐるしく入れ替わりますが、仙台の方がターンオーバーや被スティールが多めなのは気になるところ。

そんなところもあって残り3分ぐらいのところから少し西宮に先を行かれるちょっとよろしくない展開。メインセやバーレルを休ませるところで出てくるのが荒尾なところを見ると、やはりオリバーはこのGAMEは出場がなさそう。

寒竹もいつものように淡々と3Pを放るのですがなかなか決めきれずこの辺りでも少しやきもきしつつ、4点ビハインドのまま1Qも終わろうかというところでハーフウェイライン超えたあたりでメインセが放ったボールはなんとそのままゴールに吸い込まれて1点ビハインドで1Qが終了。

2Qは序盤は岡田の3Pなどが決まって西宮の前に出かけるのですが、なかなかどうしてシンテンシティの高い西宮ディフェンスの前に被スティールやターンオーバーを連発してしまっては自らGAMEを苦しくしていく形にしてしまい、観ている方としてはなかなかにイラつきを覚える展開になってきます。

とはいえそんなオフェンスでフラストレーションが溜まる状況でも仙台もインテンシティ高くディフェンスはできているところで大きなリードはされずに済んでいるので、オフェンスの方をしっかりシュートで終わっていきたいところだったのですが、このQだけでも5本、前半では実に8本のスティールを稼ぎ出されて攻撃機会を失うばかりで結局4点ビハインドを背負って前半は終了。

前半、西宮は得点力はあるもののボールハンドリング的には少し難がある岡田を狙い撃ちにしてスティールを誘ったり、仙台のパスワークの中での逆サイドへのスキップパスを読み切ってインターセプトするなど、仙台の攻撃パターンをよく研究してきている感がありました。
後半は西宮のスカウティングの裏をかくような修正ができますかどうか。

3Qは立ち上がりにメインセが連続得点をするも神里がアンスポーツマンライクファウルを取られるなどで追撃ムードの醸成には至らず、西宮は多少タフでもゴールをねじ込んでくるジョーンズの得点などで突き放しにかかり、一時は8点のビハインドとされてしまいます。

しかし仙台は月野の連続3Pや澤邊のペネトレイトなどで食い下がり、西宮からのファウルドローンでのボーナススローをしっかり沈めることで盛り返し、3Q終了時には3点のリードを得ることに成功します。前半散々食らってしまった被スティールが見られなくなったあたりはしっかり修正してきた模様です。

3Q終盤に作った勢いのままに4Qも立ち上がりから得点を重ね、一時は8点のリードを作ると、その後は5〜6点の2ポゼッション差でGAMEが進むもなかなか突き放すまでには至らない状況。仙台が得点をすると西宮もジョーンズを中心に取り返す形で食い下がってきます。

このままのリードをキープできればよかったのですが、前半に多発していた被スティールが残り1分のところで出てしまい、そのままファストブレイクからファウルを誘われててボーナススローも決められ4点差に詰められるなど、まだまだどちらに転ぶかわからない展開に。

残り26秒で西宮がファウルドローンからのボーナススローを2つ決め切って再度4点差にしてくると、西宮はもちろんファウルゲームに出てくるのですが、ここでFTを得たのはバーレル。前節では敗色濃厚だったところで大事なFTを決め切ってくれたのですが・・・今GAMEではこれを2つとも外してしまい、勝利を決定づけることができません。

しかしこのFTでオフェンスリバウンドを頑張り、ポゼッションを仙台に持ってくると、外角で待ち構えていた岡田が殊勲の3Pを決め、3ポゼッション差の7点差としてこの時点で勝負有り・・・のはずだったのですが、指揮官的には思い描いていたオフェンスデザインと違っていたのか何やら岡田に個別指導が入ります。

確かに7点差にしたとはいえども20秒も残してしまいましたので、本来あそこは3Pを撃ってはいけない場面で3Pが決まったのは結果オーライに過ぎず、その辺の時間の使い方の判断について諭していたとはGAME2での実況からの情報です。

ていうかタイムアウトでもないのにコートインしてきちゃダメですって、藤田さん・・・w

気になった選手:澤邊
前節奈良戦で怪我から復帰し満を持して出場を果たしたわけですが、プレイタイムもそこまで多くなく試運転状態でした。今GAMEは田中の欠場やオリバーのDNPという中では出場時間の増加は必定でしたが、果たして攻守に怪我をする以前同様の動きを披露し、2桁得点を上げる活躍でした。終盤戦、ポストシーズンに向けてなくてはならない戦力の一人として期待しましょう。

◯GAME1(3/12 14:00 TO)仙台68西宮70

スターターはこちら。

GAME1と変わらず、仙台はGAME1の勢いをそのままに、というところでしょうか。一方西宮はスターターに川村を起用してきたところにGAME1との違いを見せてこようとしている感じが見受けられます。

序盤は仙台が好調に得点を重ねて少し先をいく状況ですが、西宮はやはり川村が積極的にリムアタックをしてきます。昨日はシュートタッチが良くなかったところで仙台は助かったところがありましたが、今GAMEも調子を出させないよう川村に対してしっかりディフェンスをしていきたいところ。

・・・と思っているとその川村が自ら決め切ったり、アタックした結果のセカンドチャンスからの得点などであれよあれよと逆転され、GAME1と引き続き西宮を追いかける展開になってきました。

一方仙台は西宮のインテンシティ高いディフェンスに手を焼くと、GAME1同様岡田のところを狙われてターンオーバーを誘われるなど少し苦しくなってきます。しかしここでGAME1に当たりのなかった寒竹がようやく3Pを連続で沈めて追いすがりますが、ジョーンズにブザービート3Pを沈められ1Qは5点のビハインド。

西宮はやはりポイントゲッターのジョーンズはそのままに、川村が着々と得点を重ねてきているところは本当に要注意、3Pも決まり出したらかなりやっかいなことになりそうです。

2Qの出だしはメインセのリムアタックですぐさま差を縮めると、寒竹がGAME1で奮わなかった鬱憤を晴らすかのように4Pプレイとなる3Pとボーナススローを決めてみせ、逆転に成功。

その後もメインセのインサイドのアタックでファウルドローンを誘うなどでFTも着実に沈めてリードを広げたかったところでしたが、西宮も食い下がりジョーンズがスラムダンクを叩き込んだところでOTO。

その後は一進一退の攻防が続き、GAME1同様のシーソーゲーム的な様相になってきますが、残り1分のところでターンオーバーからジョーンズの速攻にディフェンスに入ろうとした岡田が激しく接触し、これがアンスポーツマンライクファウルの判定。

流石にそれはないよと思わずコートインしてしまったベンチ選手とHCに対してテクニカルファウルが、そしてさらに執拗に抗議した藤田HCにテクニカルファウルの宣告となり計4本のボーナススローが与えられることになってしまいます。

ジャッジクルーの再協議の末にアンスポは取り消しとなるも、ベンチが激昂しすぎてテクニカルファウルを2つも取られるようではいけません、異議は唱えることはあれどもう少し冷静にならないと・・・。

さてその4本のボーナススローはジョーンズが3本決めて、結果としては3Pを1本沈められた形で済んだと思うことにしましょう。

前半はそのまま西宮に3点のビハインドで終了、点差的にはGAME1と変わりませんが、GAME1と比べるとだいぶターンオーバーや被スティールも少なく、締まった展開と言えましょうか。

3Qに入りますと、川村の4Pプレイなどで一歩前にも出られると、メインセが4つ目のファウルを犯してしまいファウルトラブルに。たまらず荒尾と交代になりますが、荒尾はこの状況が腕の見せ所です。

追い上げをはかりたい仙台の前に立ち塞がったのは川村。先の4Pプレイに続き2本目の3Pを沈めたりペネトレイトから決めたりと、すっかりオフェンスマシーンの本領を発揮、じわりじわりとリードが広げられていき、気がつけば10点のビハインド。

仙台は寒竹が4本目の3Pを決めたところから追撃を図りますが、西宮は川村がこのQだけで3本目の3Pを沈めるなど、2ポゼッション差のリードをなかなか詰められないまま3Qが終了、勝負の行方は4Qに。

4Qは出だしから澤邊の3Pやバーレルのインサイドワークからまずは1点差に詰め寄りますが、西宮もディフェンスの強度をグッとあげてくると、1ポゼッション差を逆転できそうでできないジリジリする展開が続きます。

残り5分半のところでジョーンズがファウルドローンからのボーナススローを決めたところで寒竹がコートイン・・・と思ったら何故か仙台がタイムアウト?うーん、どうやら藤田HCがタイムアウト要求に見えるジェスチャーをやらかしてしまったようです、この競った展開で何というもったいないことを・・・。やはりベンチは熱くも冷静にならないといけません。

さて、起きてしまったことは仕方がありませんが、OTO前ラストプレイ、寒竹がこの日5本目の3Pを決めてみせ、GAMEは同点に。俄然GAMEのボルテージが高まってきます。

このままなんとかGAMEをひっくり返したい仙台ですが、2GAME続けて強度の高い展開かつ田中やオリバーという主力を欠く中でこまめなメンバーチェンジでコンディションマネジメントはしてきたと思いますが、疲労もあるのか、次第にオフェンス精度が落ちていき、どうしても1ポゼッションの差からGAMEをひっくり返すことができません。

川村がFTを2本外すという大変珍しいシーンのあと、68-70で迎えた残り20秒弱の仙台最後のポゼッション。完璧なボール回しの末フリーで寒竹が放った3Pは美しい弧を描き・・・そのボールはリムを通過することはなく嫌われてタイムアップ。決まれば劇的勝利でしたが、そうそううまくはいかないものですね、残念。

気になった選手:川村(西宮)
GAME1では3Pが決まらず5得点に終わっていたのですが、このGAME2ではその「オフェンスマシーン」ぶりを遺憾なく発揮、21得点の荒稼ぎ。ただFTが2/5と3本も外すという川村にしては大変珍しいシーンもありましたが、その得点力は全く錆ついてはおりませんでした。流石の出来に脱帽です。

◯最後に

今節はプレビューで予測した通り、2GAMEとも最初から最後までヒリヒリした展開となりました。仙台の方もフルメンバーで闘えていれば、というたらればを言っても詮無きことではありますが、稼働できる選手がそれぞれ持ち味を出してチームとして闘った結果、あわや2連勝か、というところまで持って行けたことは素直に評価したいですし今後に期待が持てるものです。

一方その逆として、ケガ人やコンディション不良選手がちらほら出ている中で、出場できている選手たちに負担がかかってしまっていて、新たなケガやコンディション不良も招きかねないという状況でもあります。

レギュラーシーズンも残り1/3を切りましたが、冒頭でも触れましたように、まずはくれぐれも大きなケガだけはしないようにお願いしたいところ。またたらればになってしまいますが、昨シーズンも最終盤でナッシュが離脱していなければ・・・というところもありましたしね。

次節以降も東西の上位クラブとの対戦が続きます。序盤の少し噛み合いきっていない頃と比べると岡田や寺澤といった若い力の加入もあり、チームとしての力はかなり向上していることはこちらにもはっきり伝わってきていますが、GAME1のように少しつまらないミスを連発してしまう癖もまだ解消しきれていなかったりというところもあります。

しかしそこはまだまだ伸び代があるのだとも言えますし、GAME2でヒーローになれなかった寒竹も(いや、3P5本の固め打ちはそれはそれですごいんですが)、この後訪れるであろう本当に大事な、勝利を掴み取る場面で決めてくれるに違いありません。

またそれとは別に2度の活動停止期間を経てまたこうしてホームアリーナでGAMEを行えることにも改めて感謝しつつ、我々ファン・ブースターもなお一層のダイキエn・・・もとい、大黄援をしてまいりましょう!

それではまた。

この記事が参加している募集

この記事が気に入ったらサポートをしてみませんか?