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哲学と宗教⑥ 「諸子百家」

「諸子百家」
(意味:中国の春秋戦国時代に現れた学者、学派の総称。「諸子」は孔子・老子・荘子・墨子・孟子・荀子などの人物。「百家」は儒家、道家、墨家、名家、法家などの学派)

春秋時代(BC 771〜BC453)   晋→韓、魏、趙

戦国時代(BC453〜BC221)    秦7大国
 

「諸子百家が生まれた背景」

BC500年〜 
地球温暖化になることと鉄製の農機具が行き渡ることにより、農業の生産性が上がり、人口増加。有閑階級の存在を可能になり、春秋時代の後半に孔子が誕生。

中国の3教は儒教、道教、仏教



⑴「儒家」

①孔子
・「礼儀」と「仁」(自分の欲望を克服し他人への思いやる心を大切にする)

・「祖先を大切にする。その人はその人らしく。」

・「修身斉家治国平天下」


⑵「儒家」

①孟子(BC372〜BC289) 「性善説」

・「易姓革命論」
天命を大事にする。天命(神様の命令)によって、王朝(支配者)が革(改)まり、
姓(王の名前)が易(変)るという思想。
下克上、すなわち、武力による王朝打倒に理論性を与えて容認した。


②荀子(BC313〜BC238) 「性悪説」

・「青はこれを藍より取れども藍より青く」
→信頼できる優れた先生から体系的にきちんと学べば、師を超えるほどの優れた人物になる。

・学問を積んで、善なる存在になるべく努力を一生続けなければならない。生涯学習。


「性善説、性悪説」
→人間は元々善人として生まれて来るのか、悪人として生まれて来るのかといった運命論の対立を矮小化して理解せずに教育に大切なことは個人の主体的な努力なのか社会システムとして教育の場を制度化することなのかと捉える。



⑶「法家」

・韓非(BC280〜BC233)   荀子の弟子。(もう一人の弟子が李斯)

・秦の始皇帝の宰相。秦は法治国家。


⑷「墨家」

墨子(BC470〜BC390)

・「非攻」「兼愛」「節葬」

・「敵国への愛を重んじて憎しみを捨てよ。そこに平和の道がるはずだ。」


⑸「道家」

・荘子(BC369〜BC286) 祖は「老子」

・教育や理想の政治について語っているときに「無為自然」を説く。

「荘子の好きな言葉」

①「胡蝶の夢」
荘子が夢の中で胡蝶になり、自分が胡蝶か胡蝶が自分なのかわからなくなった。
自分と物との区別がつかない物我一体の境地、また現実と夢とが区別つかない例え。

②「無用の用」
一見無用とされているものが、実は大切な役割を果たしている。

③「逍遙遊」
人間はもっと心のびのびと自由にして遊んでいればいい。万物の絶対性に従って生きればいい。人間はいい加減な動物なのだから自然に従って無為に生きれば良い。

④「実存主義」
自分にとってただ1つ確実な存在は自分自身。俗世間のことは全て無視せよという考え方。

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