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求められて生きている人

今日のおすすめの一冊は、齋藤孝氏の『60歳からのブッダの言葉』(秀和システム)です。その中から「豊かな人生の後半生を送るために」という題でブログを書きました。

本書の中に「求められて生きている人」という心に響く文章がありました。

なぜか人から一目置かれ、いろんな人が集まってくる人物がいませんか? たくさんの人と関わっているのに、不思議と人間関係のトラブルがない。余裕があって穏やかで明るく、その人にかかれば、なんだかすべてがうまくいってしまう気にさせる。周囲の信頼が厚く人望があるので、本人は望んでいないのに、組織のまとめ役、長に抜擢されるといった人です。

 一方、ちょっと何かをしようとするといろんなところで躓(つまず)き、物事がなかなか進まない人がいます。些細なことで他人と衝突したり、意志の疎通がうまくいかずに誤解やミスが生じてしまう。思い通りにいかないので、当の本人はいつもイライラして殺気立っている。だからどんどん人が離れていき、悪いスパイラルに入ってしまう。

皆さんもビジネスの現場で、このような例、人物をたくさん目にしてきているのではないでしょうか?実はありがたいことに、私の友人には、前者のような人物が多いのです。

誰もが知っている大企業の社長になっている友人がいます。忙しい毎日のはずなのに、いつも穏やかで余裕を感じさせ、明るいプラスのオーラを漂わせているのです。「どうしてあんな大企業の社長になれたんだ?」と聞くと、「いや、実は自分でもよく分からないんだ」と言うのですね。

社長になろうとしてガツガツ競争社会を生きてきた感じではないのです。でも、私にはよく分かる気がします。その円満で明るい人格が、上司から評価され、部下からは慕われ信頼される。上と下を巻き込んで、彼の人格と人望が一つの大きな流れを作ってしまう。

本人には言いませんが、私は彼のような人物を「プチブッダ」と、ひそかに称しています。心穏やかで慎ましく、自己がととのっている。イライラした感じがない。知り合って40年になりますが、怒っているところなど見たことがありません。それはまさにブッダが説く自己と法を島として自立している人物=覚者(ブッダ)に近いのではないでしょうか。

◆順天堂大学教授の小林弘幸氏は、世の中には「求めて生きている人」「求められて生きている人」がいるという。「求めて生きている人」は自分は「こんな仕事がしたい」、「こんな役割を担いたい」、「こんなポジションに上り詰めたい」と思い、それをモチベーションに生きている人。

「求められて生きている人」は、「あの人に部長になって欲しい」「この会の長を引き受けて欲しい」と求められる人だ。「求められて生きている人」は「頼まれごとの人生」でもあある。人から頼まれたことを淡々と引き受けていく。

「求められて生きている人」には、信頼や人望がある徳を積んでいる人だ。まさに「プチブッダ」。

「求められて生きている人」には限りない魅力がある。

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