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ダメなことはダメじゃない

今日のおすすめの一冊は、萩本欽一氏の『人生後半戦、これでいいの』(ポプラ新書)です。その中から「一度も苦労したことがない」という題でブログを書きました。

本書の中に「ダメなことはダメじゃない」という心に響く文章がありました。

ぼくは高校しか出てないことで、ずっと悲しい思いをしてきました。何が悲しいっ て、何かをやろうとした時に、それは無理だと自分で納得してしまうこと。 

「テレビ番組を作りたいけど、できるわけないよな。だって俺、高校しか出てないんだもん」 「台本書きたいな。だけど台本書く人って、みんな大学出た人なんじゃないの? 高校しか出てないのに書けるわけないや」 「映画の監督やってみたいな。だけど、大島渚監督は京大卒って書いてあったな。大学出てないから、俺には無理だよな」 

高校しか出てないこと、大学に行ってないことが、自分が何かをやれないことを納得させる材料になるんですよ。試してもいないのに不可能と思い込んでしまう。そうすると元気も出なくなるし、自信がどんどんなくなる。やってみなきゃわからないのにね。優れたやつと互角になるチャンスを、自分で潰してる。それはすごくもったいない。 

みんな、自分のダメなところを隠そうとするでしょ。ぼくはそういう人にこれまで たくさん会ってきた。だけど、自分のダメなところを他の人に見つけられないように生きるって、どれだけ辛いか。

だからぼくはこの世界で、そういう人を見つけたらまず言うの。「ダメなところが好きで探しているやつがいるんだ、それがぼくだよ」って。 

ダメなところは、自分にとっても他人にとっても欠点と映るかもしれないけど、時には長所になることがある。欠点が長所になると、人生は大きく変わる。だからみんな、 ダメなところや欠点をわざと出して、長所として売り込んだらいいと思うよ。 

優れた人に敵わないところは、確かにある。だけど、ダメなところが多いとか学歴がないとか、そういうことでそれほど人生を諦める必要はないというのが、ぼくの考えですね。 

◆萩本欽一氏は、『ダメなときほど「言葉」を磨く』という。

『「その服、お似合いですね」と言われて、つい「いえいえ…」と謙遜してしまうところを、「うれしい。ありがとう!」と言ってみる。たったそれだけのことで、褒めてくれた相手までいい気分になり、関係も深まると思うのです。人生とは言葉の積み重ねです。その都度、どんな言葉を話すかで、終着点も大きく変わると思います。』

ダメなところも同じだ。言葉を磨き、ダメなところを粋な言葉に変える。自分もほっこりとして、相手の気持ちもあたたかくなるような言葉に変える。

松下幸之助翁は「学歴がなかったので、素直に人に教えを請うことができた」と言った。「学歴がなかったから、高学歴の頭のいい人を採用することができた。ありがたかった」と。まさに、言葉の使い方一つだ。

「ダメなことはダメじゃない」という言葉を胸に刻みたい。

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