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なぜ失敗するのか?

今日のおすすめの一冊は、岩井俊憲氏の『アドラー流 人をHappyにする話し方』(三笠書房)です。その中から「勇気ある人は失敗を恐れない」という題で書きました。
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メンタリストDaiGo氏は「失敗」についてこう語っています。
投資家のウォーレン・バフェットが会長を務める投資特殊会社バークシャー・ハサウェイの副会長で、ずっと右腕として頼られてきた人物が、チャーリー・マンガーです。 自身も投資家として莫大な富を築き上げてきたマンガーには、不安に強くなるために実践している1つの習慣がありました。 それは「チャーリー・マンガーの失敗ノート」と呼ばれるノートを作ることです。
ノートに書き留められているのは、その名のとおり、マンガーが見聞きしてきた数々の失敗です。 投資家、政治家、企業家、スポーツ選手、歴史上の人物、あるいは新聞記事となった一般の人々。 ポイントは、客観的に見ることのできる他人の失敗やしくじったニュースを書き留めることです。
マンガーは、新たな投資を行うときには必ず「失敗ノート」を見返していました。 そして、自分の現在の行動と見比べ、何か思いもよらぬ失敗をしていないかをチェックしていたのです。 成功法則ではなく、失敗ばかりを集めている理由を問われると、マンガーは「成功の要因はいくつもあり、複雑で、何が寄与しているのかわからない。しかし、失敗の要因は明らかだ」と答えています。
失敗ノートは、他人の不運を調べてためておくノートです。 自分のミスは書き残さなくても、痛みとともに記憶に残っています。 あえて他人のミスを省みることで、自分に舞い込むであろう不運を未然に防ぐことができるのです。 たとえば、企業が倒産するときには必ず資金がショートします。
このキャッシュフローが足りなくなるという失敗の背景にありがちなのが、1つのジャンルで成功してビジネスを拡大しようと異なる分野に投資をするという行動です。 自分の専門外のことを調子に乗って始めるパターンで、数えきれないほどの企業が倒産という不運に見舞われてきました。 この失敗パターンははっきりと認識しておくと、同じ轍(てつ)を踏むことがありません。 つまり、不安を遠ざけることができるのです。
たとえば、「ソニーはなぜ、iPhoneを作れなかったのか」という記事があります。 そこに書かれているのは、「ケータイにカメラをつけるとデジカメが売れなくなる」と主張するデジカメ部門を説得することができず、開発が頓挫。 組織内の対立から、革新的な商品を開発できなくなっていくソニーの失敗がつづられています。
またポラロイド社に関する失敗の逸話もメモしてあります。 「写真を撮ったら、すぐに見られる方法がないか?」と考え、試行錯誤の末にポラロイドカメラの開発に成功。 一世を風靡(ふうび)したイノベーティブな創業者が会社から去った後、ポラロイド社は硬直していきます。 そして、デジタルカメラが市場に登場し始めた頃、「撮ったらすぐに見られる」という創業の理念と同じ商品にも関わらず、「自社のポラロイドカメラが売れなくなるから」と参入を断念。 時代に逆行した施策を打ち、市場を失っていきます。
こうした事例を読み返すことで、私は自分が守りに入ろうとしたとき、「それは無意味な自己保身ではないか?」と問い直すのです。(運は操れる/マキノ出版)より

「リープフロッグ」という言葉があります。“カエル跳び”という訳ですが、たとえば、電話網が発達していない新興国では、先進国より早く携帯電話が一挙に普及するというような、技術の進歩が段階を飛び越えて(カエル跳びに)進むことを言います。電話網が発達している先進国では、今まで投資したインフラを無くしてはダメだ、という既存のインフラ会社側からの圧力がかかるからです。

新たな技術を使った製品やサービスでは、なんのしがらみもないスタートアップが成功するのは、こういう理由からです。DX(デジタルトランスフォーメーション)の時代、足を引っぱる旧勢力、という側にだけはまわりたくないものです。

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