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ほめる門には福来る

今日のおすすめの一冊は、齋藤孝氏の『運の教科書』(筑摩書房)です。その中から『運のいい人は「受け流す技術」がある』という題でブログを書きました。

本書の中に「ほめる門には福来る」という心に響く文章がありました。

大学の私のゼミにちょっと弱点のある学生がいました。 何かというとすぐ気分をくずしてしまうので、精神的にもっと安定させたほうがいいと思って、最初はいろいろ注意をしていました。 それでもあまり改善がみられなかったので、途中からほめることに方針を変えてみたのです。
するとまたたく間に明るくなって、みんなの前で積極的に発表もできるようになりました。 それをほめるとさらに自信をつけて、好循環が生まれ、バイト先でもものすごく評判がよくなったのです。 最終的には無事就職も決まって、ハッピーエンドとなりました。
私のゼミは「運」をよくするゼミではありませんが、好循環にはまっていくコツは教えることができます。 たとえば「明るさが大事だよ」とか「ジャンプして笑顔になろう」とか「相手のリクエストに応えていこう」などとひとつひとつ丁寧に教えるのです。
中でも力を入れているのが「ほめること」です。「ほめて、ほめて、ほめまくれば、ひとまず君らの人生は安泰だ」と教えています。 くだんのちょっと弱点のある学生も、私にほめられ、自分でも人をほめるようになり、「ほめ」の継承が好循環を生んで、「運」が回るようになりました。
私は「ほめる門には福来る」という標語をつくっています。 まさに「ほめは人のためならず」。 人をほめれば自分のためにもなるのだよ、という考え方に間違いはなかったと思っています。 「運」が悪い人は、自分が得しよう、うまい汁を吸おうとさもしく立ち回ります。
ほめるぐらいはやっても損はしないと思いますが、人をほめることさえもしません。 ほめると損をするとでも思っているのかもしれません。 でも、世の中はあまりに自己中心的に求めすぎると嫌われてしまいます。
「損して得を取れ」ではありませんが、時給ゼロでも相手のために一生懸命働いていれば、やがて大きな仕事が入ってきます。 あまり自己中心的にならずに、人のためにも一生懸命やってみる。 そして惜しまず人をほめ、たたえる。 そうすると幸運の風が吹いてきます。

「身の回りにいる『運』がいい人を観察していると、みんな社会的ルールはわきまえている上に、機嫌がよくて愛想がいい人が多いように思います」(齋藤孝)

人は、ほめられると気分がよくなります。 つまり、機嫌がよくなるのです。 機嫌がいい人は、笑顔になります。 機嫌がよくて、笑顔の人のまわりには多くの人が集まりますが、いつも、ブスっとして、不機嫌で、つまらなそうな顔をしているような人からは、人は離れていきます。 つまり、運は逃げていくのです。運は人が運んでくれるものだからです。

 利己的という自分勝手な人の反対は利他的ですが、人の喜ぶことをする(笑顔で機嫌よくする)ことこそ利他の行為です。 ほめる門には福来る… 惜しまず人をほめ、たたえる「利他の人」でありたいものです。

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