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言葉が喜ぶ使い方

今日のおすすめの一冊は、小林正観さんの「笑顔で光って輝いて」(実業之日本社)です。その中から「生きることに力を入れなくてもいい」という題でブログを書きました。

本書の中に「言葉が喜ぶ使い方」という心に響く文章がありました。

私たちは、人間以外は言語を発しないので、コミュニケーションがとれていないと思っていますが、組成構造物質は全部一緒で、意識が入っています。目の前にいる鉱物、植物、動物すべてを大事にしていると、すべてが味方になってくれます。
道具を使っているならば、その道具一つひとつから喜ばれるように、できる限り丁寧に親切に扱って初めて、大事にしていることになります。台所で、出刃包丁を使っているときに、手が滑って落としてしまうことがあります。
刃のほうが重いので、普通なら足の先にズブッと刺さってしまうはず。ところが、この出刃包丁は、いつもいつも「あなたのおかげで力を入れずに楽に切れます。あなたがよく切れてくださってありがとう」とお礼を言われていたとする。落ちるにあたって、この人を傷つけるわけにはいかないと、なぜか柄のほうが先に落ちて、足を怪我しないことがあります。
目の前に人がいるなら、その人を大事にして、敬語や温かい言葉を投げかけていくと、人間関係も変わっていくようです。ある方からこういう質問を受けました。「子どもが引きこもっていて、言うことをきかないのです」「もしかして、呼ぶときに呼び捨てにしていますか?あるいは、おまえと言っていませんか?」そう言うと、たいがいどちらかに当たります。
親子関係が悪い人に対して、このような提案をしました。「呼び捨てにせず、さん付けで呼んでみてください」子どもに対し、さん付けに切り替えた人は、半年ほど引きこもっていた子どもが部屋から出てきて、「お母さん」と呼んでくれるようになりました。相手に対して、自分が投げかけた呼び名が、自分に返ってきます。
私は、これまでの人生で、どうも「言葉が喜ぶ使い方」というものがあるように感じました。「そうだよ」という言葉より、「そうなのですよ」というように「です」「ます」で言ったほうが、言葉も喜ぶようです。
日本には、敬語というとても美しい言葉があります。なるべく意識して使うようにすると、言葉が喜んで、味方をしてくれます。丁寧な言葉を投げかけると、自分も丁寧な言葉に囲まれていき、人間関係もスムーズに流れていきます。
私たち人間だけが、特別の存在ではありません。無機物だと思われている物には、全部魂が入っていて、その魂がすべて味方になってくれると、人生がどんどん違ってきます。すべてを丁寧に扱っていくことを積み重ねていったら、これからどんな人生が来るか、ワクワクしませんか。

お互いの名前を尊敬を込めて「さん付け」で呼び合うのは、まわりで聞いていて気持ちのいいものです。しかし、逆に「呼び捨て」はまわりの空気を冷やします。威圧的な言葉も、ぞんざいな言葉も、汚い言葉も、場の空気を冷やします。

場の空気を温かくするのは、「言葉自体が喜ぶ」使い方です。言葉を丁寧に大事に扱い、感謝の言葉を多用することです。人も物も、丁寧に親切に扱えば、丁寧と親切が返ってきます。「言葉が喜ぶ使い方」の実践ができる人でありたいものです。

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