見出し画像

「人・本・旅」に多くの時間を使う

今日のおすすめの一冊は、出口治明氏の『知的生産術』(日本実業出版社)です。本書の中から「インプットの絶対量」という題でブログを書きました。

本書の中に『「人・本・旅」に多くの時間を使う』という素敵な文章がありました。

《同じような人に会わず、いろいろな本を読み、似通った場所には行かない》 

そもそも自分の頭の中にさまざまな情報や知識がなければ、アイデアは浮かびません。イノベーションやアイデアは、自分の仕事を深掘りするだけでは生まれないのです。 新しい情報や知識を自分の頭の中に取り込むためには、幅広く学ぶことが必要です。
学ぶための方法は、3つあります。たくさんの「人」と出会い、たくさん「本」を読み、 たくさん「旅」をして(現場に出て)経験を重ねることです。
僕は34年間、日本の典型的な大企業に勤務していましたが、それでも発想が比較的自由 でいられたのは、「人・本・旅」に多くの時間を費やしていたからだと思います。 就職して最初の2年間は京都支社で働き、次の5年間は大阪本社の企画部、29歳で東京 に出て来てからは、43歳でロンドンに赴任するまで(途中1年間は日本興業銀行に出向)、13年間連続してMOF(モフ)担、つまり現在の財務省(旧大蔵省)や日本銀行などとの渉外担当 を務めていました。
中央官庁の役人は、よく勉強している人がじつに多い。彼らと毎晩のようにお酒を飲んでは議論をしていたので、たくさんの異質な人たちと意見交換ができたように思います。 29歳で上京したときからライフネット生命を開業する60歳まで、僕はほぼ毎晩、誰かと会ってはお酒を飲んでいました。ウィークデイに自宅で夕食を食べたのは、たったの数回しかありません。
テレビはほとんど見なかったですし、ゴルフも数回はやってはみたものの、休日の時間 がとられるのでやめました。その代わり、週に10冊くらいは本を読んでいました。旅も好きで、夏と冬にはまとまった休暇を2週間前後取り、海外なら、80数ヵ国、1200都市以上は自分の足で歩いています。
僕は「人・本・旅」で大量にインプットした結果として、物事を柔軟にとらえることが できるようになったのだと思います。またそのため、大企業病にかからずにすんだのだと思います。 僕を分解すると、おそらく本50%、人25%、旅25%でできていると思っています。

小説家の島崎藤村は、「人の世に三智(さんち)がある。学んで得る智。人と交わって得る智。みづからの体験によって得る智がそれである」という言葉を残しているそうです。それを出口氏は「人・本・旅」と言い換えているそうです。

「人・本・旅」に多くの時間を使うこと、今こそ必要だと思います。

今日のブログはこちらから☞人の心に灯をともす


この記事が気に入ったらサポートをしてみませんか?