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たった一言の心にしみるメッセージ

今日のおすすめの一冊は鈴木秀子氏のあなたは、『あなたのままでいてください。』(アスコム)です。その中から「人には3つの価値を生み出す力がある」という題でブログを書きました。

本書の中に「たった1ミリのメッセージ」という素敵な文章がありました。

アメリカ人の知人に聞いた話ですが、彼が来日して講演をしたときのこと。終了後に多くの日本人の聴衆が「ありがとうございました」と彼にお礼を言いにきたそうです。でも「具体的な感想は何一つもらえなくて、驚いた」と気落ちしていました。話のどこが面白かったのか、どのように心に響いたのか、どんな感想を抱いたのか。アメリカ人なら、必ず「自分のことば」で具体的に語ってくれるのだそうです。
日本人の多くは、儀礼として「自分の感想より何より、とりあえずきちんとお礼を言わなければ」という姿勢があるのかもしれません。そのマナー意識の高さは、世界に誇れる素晴らしいことです。でもあなたが逆の立場ならどうですか?講演を聞いてくれた人から、できれば具体的に詳しい感想を聞いてみたいと思いませんか。社交辞令としての「ありがとう」だけでは、なんだか物足りないことでしょう。
「自分の感じたことを素直に、具体的に相手に伝えるなんて恥ずかしい」という気持ちが先に立つのかもしれません。ですが、その気持ちのハードルは頑張って乗り越えなければなりません。恥ずかしさを感じにくくするためには、「小さいこと」から伝えるのがおすすめです。たとえば仕事をしてくれた部下に対して「ありがとう。間に合って助かったよ」。いただきものを受け取ったら「ありがとう。このお菓子、大好きなの」。「ありがとう」の直後の「おまけのようなひと言」こそ、人の心にしみるのです。
具体的なひと言を言い添えるのに、ほんの数秒しかかかりません。こんな「おまけの1ミリメッセージ」が飛び交う関係をいろんな人と築いてゆけたら、なんと素敵なことでしょうか。
私は、ある女性からこんな電話を受けたことがあります。「わけあって、昨日自殺を試みようとしました。用意していた薬を飲もうとしたその瞬間、インターホンが鳴り、宅配便が届きました。親しい友人からの、ビスケットの贈り物でした。そこにはカードがついており、こう書かれていました。『あなたはこの頃、疲れているように見えます。2人で一緒に食べていたビスケットを贈ります。ゆっくりお茶でも飲んでください』。私は、何も考えずにお茶を入れて、ビスケットを食べたのです。おかげで、今も生きています」たった1ミリのメッセージが、誰かの生きる力になることもあるのです。

二言挨拶(にげんあいさつ)」という言葉があります。これは、「おはようございます」とか「こんにちは」という挨拶の後に、「いいお天気ですね」とか「お元気そうですね」といったひと言を付け加えることです。口下手だとか、人見知りしてしまう人は、この二言挨拶を実行するといいですね。たったひと言を付け加えることで、人間関係がもっと円滑になっていきます。

つけ加えるひと言は、「素敵なネクタイですね」「いつもセンスいいですね」「雨、上がるといいですね」「天気が怪しくなってきました。お気を付けてお帰り下さい」等々。あるいは、「○○さん、おはようございます」と名前を呼ぶことも。「たった1ミリのメッセージ」たったひと言つけ加えるだけで、人間関係は温かなものとなります。

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