見出し画像

「中今(なかいま)」って

今日のおすすめの一冊は、矢作直樹さんの『今という一瞬に、一生の幸せがある』(廣済堂出版)です。この中から「顔は神様から与えられたキャンバス」という題で書きました。

矢作さんは、色々な心配事、不安から逃れる方法は、「中今(なかいま)」の心で生きることだと言っています。「中今」は、神道の根本的な考え方で、今というこの一瞬を無心に生きることだといいます。それこそが、人間として美しい生き方である、と神道は説いているんですね。

これを、中村天風先生は、「さしあたる事柄のみをただ思え、過去は及ばず、未来は知られず」と言いました。過ぎ去った過去を悔んでも変えられないし、未来のことを憂いたり心配しても誰も先のことはわからない。即今という、今ここしかないのだから、ということです。

禅でいうなら、「即今、当処(とうしょ)、自己」“そのときその瞬間に”、“自分がいるその場所で”、“するべきことを自分でやる”ということです。

また、精神科医のエリック・バーン博士によって提唱された心理学(交流分析・TA)の基本的な考え方の中に、「今ここ(here and now )」という大原則があります。人は「今ここ」に生き、存在しているのであり、「過去のどこか」に存在しているのではないということです。だからこそ、「過去と他人は変えられない、変えることができるのは現在の自分だけ」ということになります。


『君に100の成功を贈る』(経済界)の中に素敵な言葉がありました。

アンドレ・モーロアの晩年の随筆に『あなたの天国』というものがあるけど、その中でモーロアは、『自分が天国へチケットを持って入ったら、何をするだろうか。やっぱり自分は妻に会いたい、子どもに会いたい、友達に会いたい。話をしたい、原稿が書きたい。そう考えてみると、全部、現在自分がやっていることじゃないか。今やっていることが天国であり、今が天国だ』

これこそが、「中今」です。今やっていることが天国そのもの。幸せって、遠くにあるものではなく、この即今、今ここにあるんですよね。なんだか、メーテルリンクの「青い鳥」の話みたいです。

今日のブログはこちら☟
https://ameblo.jp/hiroo117/entry-12609488817.html

この記事が気に入ったらサポートをしてみませんか?