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まず自分をつくりなさい


今日のおすすめの一冊は、『心を豊かにする100の言葉』(PHP)です。その中から土居健郎氏の「しみじみと言う」という題でブログを書きました。

本書の中に鈴木民二 氏(ヒューマン・リソース研究所所長)の心に響く一節がありました。

「まず自分をつくりなさい。その後で人に役立つ時が きます。」(武者小路実篤)
一冊の本に感動した私は、著者・武者小路実篤邸(東京・吉祥寺)の 門を叩きました。二十歳の秋のことです。「人生のテーマを探しています」 先生の答えは明快でした。 「まず自分をつくりなさい。その後で人に役立つ時がきます。」
《そうだ、この順序を大切にしよう》そう思いました。三年千日温めた後、人生のテーマを“自分を育てる”と設定します。以来四十年余、テーマを育てていたつもりが、実はテーマが私を育て、役立つ領域を次々と創ってくれたのです。終わりの来ないテーマを持てたことは幸いでした。テーマの働きの大きさを、今しみじみ感じています。

二十歳であろうが、四十歳であろうが、六十歳であろうが、いくつになろうが、人生においてもっとも大切なことは、自分をつくること。自分を育て、自分の魂を磨くことです。自分を育てることができるのは、自分しかいないからです。自分の主人公は自分だからです。

そして、稲盛和夫氏は『「成功」と「失敗」の法則』(致知出版社)の中でこう語ります。

私たち人間が生きている意味、人生の目的はどこにあるのでしょうか。その根本的な問いかけに、私は真正面から、それは「心を高める」こと、「魂を磨く」ことにあると答えたいと思います。
欲に迷い、惑うのが、人間という生き物の性(さが)です。放っておけば、私たちは際限なく財産や地位、名誉を欲しがり、快楽に溺れかねない存在です。生きている限り、衣食が足りていなくてはなりませんし、不自由なく暮らしていけるだけのお金も必要です。立身出世を望むことも生きるエネルギーとなるだけに、一概に否定すべきものでもないでしょう。
しかし、そういうものはいくらたくさん溜め込んだとしても、どれ一つとしてあの世へ持ち越すことはできません。この世のことは、この世限りでいったん清算しなくてはならないのです。そのような中で、たった一つだけ滅びないものがあるとすれば、それは、「魂」というものなのではないでしょうか。
死を迎えるときには、現世でつくりあげた地位も名誉も財産もすべて脱ぎ捨て、「魂」だけ携えて、新しい旅立ちをしなくてはなりません。だから、「この世に何しにきたのか」と問われたら、私は、「生まれたときより、少しでもましな人間になる、すなわち、わずかなりとも美しく崇高な魂を持って死んでいくためだ」と答えます。

まさに、自分の「心を高めること」「魂を磨くこと」こそが、この世に我々が生を受けた意味だということです。だからこそ、いくつになっても、「自分をつくること」に一意専心したいと思うのです。

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